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凱旋門賞(G1)
8 Treve(トレヴ) T・ジャルネ 58 2:26.05 14.2
1 Flintshire(フリントシャー) M・ギュイヨン 59.5 2 22.0
18 Taghrooda(タグルーダ) P・ハナガン 54.5 1.25 8.9
14 Kingston Hill(キングストンヒル) A・アゼニ 56 0.75 37.3
17 Dolniya(ドルニヤ) C・スミヨン 54.5 クビ 18.5
19 ハープスター 川田将雅 54.5 クビ 8.6
13 Prince Gibraltar(プリンスジブラルタル) J・エイケン 56 アタマ 31.9
7 ジャスタウェイ 福永祐一 59.5 短頭 9.8
2 Ruler of the World(ルーラーオブザワールド) L・デットーリ 59.5 0.75 18.5
3 Al Kazeem(アルカジーム) J・ドイル 59.5 ハナ 102.9
16 Avenir Certain(アヴニールセルタン) C・ルメール 54.5 0.75 8.1
10 Siljan's Saga(シルジャンズサガ) P・ブド 58 ハナ 112.4
20 Tapestry(タペストリー) R・ムーア 54.5 1 23.1
6 ゴールドシップ 横山典弘 59.5 アタマ 13.8
9 Chicquita(チキータ) J・オブライエン 58 1.5 44.9
5 Spiritjim(スピリットジム) S・パスキエ 59.5 ハナ 44.8
11 Ectot(エクト) G・ブノワ 56 0.75 8.6
4 Ivanhowe(アイヴァンホウ) W・ビュイック 59.5 短頭 26.8
15 Free Port Lux(フリーポートラックス) M・バルザロナ 56 2 68.3
12 Montviron(モンヴィロン) C・ステファン 56 9 130.2
・凱旋門賞は
トレヴが、1977年・1978年の
アレッジド以来、牝馬としては、1936年・1937年のコリーダ以来となる連覇を達成した。
昨年はオルフェーヴル以下を完封したレース振りが印象的だったが、今回は、終始馬ごみの中に馬を入れつつ、直線に入ると最内を突くという、うまい競走を披露。今シーズンは一度も勝っていなかったが、凱旋門賞で見事に大仕事をやってのけた。
鞍上のジャルネも、ここしかない、というタイミングで追い出したところ、他に追える馬はいなかった。去年は力の差、今年は技で決めたかな。
そして、世界の競馬史に燦然と輝く名牝として、今後もその名を刻んでいくことだろう。
・フリントシャーは前々での競馬を見せ2着。昨年はパリ大賞を制したものの、ニエユ賞でキズナに完敗、続く凱旋門賞でも8着に終わった。その後も勝てない時期が続いているが、フォワ賞での2着の内容がよかったことから、穴で推すブックメーカーもあったようだ。
・キングジョージとのダブル制覇を狙ったタグルーダだったが、「流れ込み」が精一杯のような内容。キングジョージのときがピークだったのかも。
・アヴニールセルタンは馬群から抜け出せないまま終わってしまった。エクトも同様。この2頭については、距離が合わなかったのかもしれない。
・日本馬最先着のハープスターは、直線でごぼう抜きを見せた。しかし、過去の日本での競馬とは違って、先に抜け出した馬が止まってくれないため、ゴール直前では勢いも止まった。中団あたりにつけていれば話は違ってたかもしれないが、一度もロンシャンで競馬することなく、ぶっつけで凱旋門賞に出走するというローテーションにも問題があったといえるかも。
・ジャスタウェイはこの馬なりにレースをしたと思うが、如何せん、距離が長い。2000mまでならば「世界ランキング第一位」の名にふさわしいレースをしてくれるはずだ。
・ゴールドシップはフォルスストレートで行きたがってしまった。これでは勝負にならない。やはり、凱旋門賞でも課題の折り合いの悪さを露呈してしまった。
今回の日本馬3頭に共通して言えることは、ここまでに至る過程で、関係者が馬を過信しすぎた点にあるかもしれない。それと、やはり前哨戦を欧州で経験させなかったこともマイナスだった。
【凱旋門賞】ハープ6着、ジャスタ8着、ゴールド14着…日本馬惨敗
[スポニチアネックス 2014年10月6日 05:30 ]
今年も世界の壁は厚かった――。競馬の最高峰G1、第93回凱旋門賞(芝2400メートル)が5日(日本時間同日深夜)、フランス・ロンシャン競馬場で行われた。フランスのトレヴ(牝4)が連覇を達成。日本から参戦した3頭はハープスター(牝3=松田博)の6着が最先着。須貝厩舎の2頭、ジャスタウェイ(牡5)は8着、ゴールドシップ(同)は14着に終わった。
世界の壁はどこまで高く厚いのか――歴代最強のトリオで挑んだ日本勢だったが、結果はハープスターの6着が最先着だった。
レース運びに迷いはなかった。出たなりで後方に下げて、集団の後ろに付ける。戦前から松田博師が「これがこの馬の持ち味を一番生かせるスタイル」と語っていた作戦通り20頭中19番手に付けた。もちろん、川田に異論はない。折り合いはぴったり。“偽りの直線”ことフォルスストレートでも我慢を続けた。
迎えた4コーナー、川田は愛馬を外へいざなった。もう行く手を遮るものはない。ゴールまで一直線。四肢の回転力をグングン上げて1頭、また1頭と内の先行馬をかわしていく。しかしフランスの重い芝が合わなかったのか、日本のレースで見せるようなごぼう抜きはできなかった。
引き揚げてきた川田は「これだけ期待していただきながら、結果を出せず申し訳ない」とポツリ。残念な結果にも松田博師は「(海外遠征は)初めてだからな。もう少し前に行けたらどうだったかと思うが、いつものパターンで負けたんだから仕方ない」と納得顔。
調教師免許を取得した1981年、松田博師は1カ月にわたる研修旅行中にフランスを訪れ、凱旋門賞を観戦。「あの頃はまさか自分が海外で競馬するなんて思っていなかった」。それから12年後、それを少し現実のものに感じさせてくれた馬がいた。2冠牝馬ベガだ。「ヴェルメイユ賞に連れて行こうと思っていた。どれだけやれるか見たかった。自分の手掛けた馬が海外の大きなレースで走るのは夢だったから」。凱旋門賞の前哨戦であるヴェルメイユ賞の結果次第では、本番に挑戦するプランがあった。爪の不安で遠征自体が取りやめとなったが、無事だったら…という悔しさは今も残る。そのベガから21年後、定年を1年半後に控えた名伯楽にプレゼントを届けたのは、ベガの孫ハープスターだった。
69年スピードシンボリから続く日本競馬の夢は、今年も来年以降に持ち越されたが、その役割を担う最右翼はハープスター自身。凱旋門賞リベンジという新たな目標ができた。「来年?それはまだ考えていない。今年は3歳だから来た。また強いレースをすれば、その時考えるさ」と師。帰国初戦はジャパンCか有馬記念を考えているという。
▽凱旋門賞 1920年、第1次世界大戦で衰退したフランス競馬再興を掲げて誕生した国際競走で世界中のホースマンが目標とする世界最高峰のレースの一つ。創設以来芝2400メートルで行われており、3歳以上の牡・牝馬が出走できる(セン馬は出走できない)。日本馬は今年の3頭を含め延べ19頭が挑戦。初挑戦の1969年から45年、今年も世界の厚い壁にはね返された。今年の総賞金は500万ユーロ(約6億8500万円)で、勝ったトレヴは1着賞金約285万ユーロ(約3億9000万円)を獲得した。
【凱旋門賞】36年ぶり連破のトレヴ 引退、繁殖入りの可能性も
[スポニチアネックス 2014年10月6日 05:30 ]
混戦のレースを制したのは、昨年の優勝馬トレヴ。77、78年のアレッジド以来36年ぶり、史上6頭目の連覇を達成した。
今年に入って不振が続いていたが「この中間の調整はうまくいった。99・5%の状態まで戻っていたから期待していた。連覇はスペシャルな馬しかできない」と管理するヘッド師は大喜び。
今後については「オーナーと協議する。今はまだ何も言えない」と話したが、このまま引退、繁殖入りする可能性もある。
Last Updated: October 5 2014, 17:41 BST(Sporting Life)
Treve contrived to make a comeback nothing short of remarkable for a second consecutive Qatar Prix de l'Arc de Triomphe in a moment at Longchamp which will stand alongside those through any era of France's most prestigious race.
Written off by virtually everyone bar trainer Criquette Head-Maarek, having failed to strike in an eventful three starts since last October's glorious spectacle, she became only the seventh dual winner in the event's 94-year history and the first since Alleged in 1978.
Treve (11-1) now heads towards imminent retirement with her legacy assured, and while it was a mere two-length margin over Flintshire rather than her five from 12 months earlier, to have seen her oblige in much the same commanding manner under Thierry Jarnet took the breath away from all those in Paris.
The pressure heaped on the hugely likeable Head-Maarek would have been considerable, as the daughter of Motivator lost her unbeaten record to Cirrus Des Aigles in the spring, was treated for muscle problems after her eclipse at Royal Ascot, and had been beaten yet again on her next appearance in the Prix Vermeille.
She was already a priceless commodity to owner Sheikh Joaan's Al Shaqab Racing nascent breeding empire, and the trainer had put her reputation on the line even further by requesting Jarnet back aboard instead of retained rider Frankie Dettori prior to the Vermeille.
Headstrong again and in the first half-dozen as Montviron led the St Leger hero Kingston Hill (fourth) along, Treve suddenly found a gap opening ahead as wide as one of the city's great avenues a furlong and a half from home and she simply blasted through it.
"When I saw her going into the false straight, I said 'we're going to win'. She's was going so easily. We had a fantastic race. We were along the rail and everything was open in front of her. She's got that fantastic turn of foot and that's what she's shown again."
An emotional Head-Maarek said: "After the Vermeille, everyone was saying she's gone, she's finished, but I was sitting next to papa (legendary trainer Alec Head) and he said 'don't worry, she'll win the Arc'.
"She's been stopped for a month and a half, she was just in the yard. We started to bring her back into training at the start of August.
"For one thing I can say, it's the best race I've ever won. You bring a horse here with problems and she has won, it's just brilliant."
She went on: "When you bring your horse to the racecourse it's because you think you're going to win, but with all the problems that we've had, everyone was saying she shouldn't run, she should go to stud, she's cooked.
"I've had so many things, but today she proved she's come back to her best.
"Last year I felt she was going to win. This year I was bringing a horse that was not 100 per cent.
"For me, she's a very special horse and Sheikh Joaan was so nice with me. I asked him to have faith in me, I just said 'let me show I can do it' and he said 'OK'. He was a fantastic man."
Asked about the jockey situation, she said: "It was important to have Thierry back. After the Vermeille he said 'I don't feel she's coming back to her best, maybe she should retire'. I said 'Thierry, come back in 10 days and ride her' - the way she was running I knew she would improve a ton."