公営競技はどこへ行く

元気溢れる公営競技にしていきたい、その一心で思ったことを書き綴っていきます。

国際競輪はいずこへ

2009-08-11 02:45:35 | 競輪

今年から事実上、国際競輪が廃止となり、JKAが外国人選手に短期免許(最低3ヶ月以上、最大半年間滞在)を与えるシステムに変わったが、理由は、外国人選手になかなか来てもらえなくなった、というのが本音ではないだろうか。

国際競輪時代はほぼ、短距離のトップクラスの選手が招待されていた。したがって、外国有力選手の実力があからさまに分かることとなり、世界選手権やオリンピックを戦う上においても、曲がりなりにも参考になったはずだが、今年からそういったことはできなくなってしまった。

なぜ国際競輪のシステムが崩壊したのか。ひとつには、国際競輪がカネがかかるわりに、それに見合った売り上げが挙げられない、ということがいえるだろうが、もうひとつの理由として、2007年シーズンのW杯から、トレードチームの参加が認められるようになった、というのもあるのではないか。

それ以前のW杯では、世界選手権同様、国別対抗戦形式を取っていた。しかし、UCIのトラックレース振興策が曲がりなりにも功を奏したのか、チームに所属してプレーする選手が急増。フランスだとコフィディスやUSクレテイユといったチームに所属する選手がトップクラスを形成しているし、イギリスも、来シーズンはロードレースに本格参戦する見通しの、チームスカイにはクリス・ホイやジェイソン・ケニーらが在籍している。また、オーストラリアやドイツでも、クラブチームに所属する選手がナショナルチームの主力を形成している。

つまり、これらのチームからカネをもらってプレーしている以上、昔みたく、国際競輪に参加する必要がなくなった、というわけである。

その上、国際競輪は「競輪競技規則」という、ローカルルールで戦わねばならない。たかが2ヶ月程度しか滞在しない上に、UCIランクにも関係ないとなると、はっきりいってその期間のためだけに「競輪選手」となる理由も見つけにくい、というわけである。

ま、競輪ファンからすれば、いっそのこと、短期免許制度もやめてしまえ!という声も出てくるかもしれないが、少なくとも、外国人選手が出ていると、何かしら、レース前から緊張感が漂うばかりか、客のため息を誘うようなプレーも随所に現れる。

こういった経験って、特に若手競輪選手には重要ではないか、という気がする。普段の競輪だと、先輩に気遣って走らねばならない、といった気持ちがどうしても先走ってしまうが、国際競輪だと、まずは、

「外人をつぶせ!」

だからねぇ。

ま、玉砕に終わることが多いけど、普段の競輪では見られないような積極策に転じる選手が少なくないことを考えると、はっきりいって、国際競輪は競輪選手にとっても、本当の意味での真剣勝負の場だったといえる。

ところが、短期免許制度となった今年のレースを見ると、外国人選手も競輪に埋没しているかのようで、少々面白くない。また、半年は長いな。既にエドガー、ムルダー、クランプトンは帰ってしまったが、せいぜい3ヶ月が限度じゃないかな。

そして、国際競輪がなくなることにより、ワールドグランプリもなくなってしまった。ワールドグランプリは昨年を除くと、競輪選手側もトップクラスが集結し、力の差を感じつつも、外国人包囲網を敷くなどして、それなりの戦いができていた。

でもそれこそ、競輪をUCIルール化しないことには、かつての国際競輪の形を取るのは難しいだろうな。

早く実現しないか?UCIケイリン。もし実現すれば、世界選ケイリン優勝者は自動的にグランプリの出場権を得る、といった形にできるし、また競輪選手も、グランプリに向けた大切な1枚の切符をみすみす外人に渡したくない!という思いから、オリンピックだけではなく、世界選にも真剣に取り組むようになるかもしれない。

ひいては競技力向上、さらには、マスコミの注目も高まることになる上に、競輪をスポーツとして注目する人も少なからず現れることだろう。

そういえば去年、永井が銅メダルを獲得しても、

「競輪選手だから、滅茶苦茶報奨金が競輪界から出るんだよなぁ・・・」

といった見方しかしない人が少なくなかった。常時世界の舞台で好成績を収められれば、そうした「卑しい」見方も多少は払拭されることだろう。

新規客掘り起こしって、こういったところでもできる可能性があるんだぜ。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

囲い込み作戦

2009-08-11 00:02:49 | 競馬

どうやら今年から、アーリントンミリオンを勝った馬に、ジャパンカップの優先出走権が与えられるらしい。

http://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2009/08/10/19.html

ジオポンティという馬が勝ち、晴れてジャパンカップの優先出走権を獲得。

ジャパンカップはいまや、目玉の有力馬を香港国際競走に奪われているせいもあってか、晩年のワシントンDCインターナショナルに近い流れになりつつある。かといって、ブリーダーズカップとの絡みもあって、日程をなかなかずらせない。

ジャパンカップダートについては、欧州勢の招待をあまり気にする必要がないため、日程をずらすことができたが、ジャパンカップはそうはいかない。と考えた場合、こうした施策は間違っていないと思う。

できたら、キングジョージにも対象を広げるとかすればいいかも。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする