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中国の毒ギョーザ事件も解決せぬまま、
食に関する事件が続発し、
当日記のような小さなブログで、
これをいちいちフォローするのは、とても手が回らない
・・・というのは言い訳で、面倒くさいというのが本音。
この一週間でも、飛騨牛の産地偽装に、ヌルリ、ヌルリと産地をごまかす、
中国ウナギの「産地ロンダリング」、
そして、エビで鯛ならぬ札束を釣る
「架空エビ養殖・マルチ」。
事件は後になるほど悪質の度合いを増してくる。
困ったものだ。
架空エビ養殖:黒岩容疑者、投資家の視察拒否 「現地治安悪い」と |
調べでは、黒岩容疑者らは「養殖事業に投資すれば約1年で出資額が2倍になる」と募集。05年2月~07年7月にかけ、約3万5000人から約849億円を不正に集めたとされる。その際、フィリピン・ルセナ市の養殖場は東京ドーム450個分の規模だと説明していたが、実際は数十分の1の約65ヘクタールで、養殖の実態もなかったことが分かっている。
黒岩容疑者らワ社幹部がほぼ毎月開催していた投資家向けの講習会に06年に参加した男性によれば、養殖場を見に行きたいと要求した出席者に対し、幹部らは即座に「治安が悪いから現地には連れていけない」と拒否。さらに「警備員が自動小銃を持って養殖場を警護している」などと話したという。また、神奈川県内に住む70代女性も幹部から「フィリピンは危ない国で行ったら命はない」と説明を受けたという。【町田徳丈、武内亮】
毎日新聞 2008年7月5日 東京朝刊
◇
食に関わる事件と一括りにしたが、「架空エビ養殖マルチ」は、「架空」という名でわかるとおり、実体のない「詐欺的マルチ商法」である。
その昔日本中を騒がした熊本のネズミ講は「目くらまし商品」を伴わない「講」による詐欺だったが、
その後アメリカ版ネズミ講として「目くらまし商品」を伴って日本に上陸したのが「マルチ・レベル・マーケティング(MLM)」と称する「マルチ商法」である。
「目くらまし商品」を見ると中にはお馴染みの名前があるかもしれない。
「目くらまし商品」の例:
①化粧品⇒ホリデイマジック、最近ではニュースキンなど
②健康食品⇒アムウェイなど
③カー用品⇒APO
④宝石⇒ベルギーダイヤモンド
⑤洗剤⇒商品名ど忘れ
⑥食品⇒プルーンエキス
結局商品は目くらまし用なので売る気はさらさらなく(売れる代物ではない)、
紹介や勧誘で投資させて紹介料で儲かるというネズミである。
⇒架空エビ養殖:養殖場にエビなし 宣伝の「ドーム450個」、実はため池
今回の「架空エビ養殖マルチ」は、商品を「海外のエビ養殖」という一見素人にはとらえどころのない「目くらまし商品」をでっち上げた悪知恵には感心するが、
案の定過去に「マルチ商法」を渡り歩いてきた歴戦のツワモノだったようだ。
⇒架空エビ養殖:黒岩容疑者、「エビ」以前に600億円 健康食品2社舞台に同様手口
⇒架空エビ養殖:黒岩容疑者、逃避行先で「エビ」考案 マルチ商法破綻、東南アジア転々 | |
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さて、我が沖縄は学力は全国最低で、悪い方の全国ランキングでは常に顔を出してくるが、 このマルチ商法の被害者としては、過去にも人口の割には必ず「被疑者数」の上位に顔を出してきた。 沖縄の新聞には未だ今回の「エビマルチ」の被害者報道はされていないが、過去の例からいって相当数の被害者が予測される。 最近ではこんなネズミ講が地元紙を飾った。 |
沖縄でネズミ講が流行る理由を「ネズミ講と「結いまーる社会」」で書いておいた。
ネズミ講にひっかるのはバカだというが、「目くらまし商品」でごまかされ、知人友人中には親族から「儲かる」と勧誘されたという例が多い。
ブランド牛の産地偽装は、
「だまされた! おれの味覚もたいしたことないな」で、諦めれば済むことだが、
マルチ商法の場合は自分の被害のみならず、自分が勧誘した知人・友人の信頼関係まで失ってしまう悪質な詐欺である。
マルチ・ネズミの特徴はセミナーや講習会に勧誘して口のうまいプレゼンターが次々「成功者」を紹介し、集団催眠状態に引き込んでいく。
昨年の「11万人」集会も、知人・友人の強力な動員の勧誘があったと聞くが、 これも一種の集団催眠だったのだろうか。
狂気は個人にあっては稀なことである。しかし集団・民族・時代にあっては通例である。
byニーチェ
参考:
円天(L&G)は有名な演歌歌手や物まねの有名人を使っていたので、安心した人も多いでしょう。しかし、あの妄想のような願望を聞いて本気で信じたのか?
私は騙された人は信じきった「ふり」をして、金に目がくらんで手を出したのでは?と思っています
歴史と教育6月号「証言を阻む南の島の呪縛」
読みました。良かったです。
マルチにも詳しいとは思いませんでした。
沖縄は昔からも「模合社会」で横のつながり強いのでマルチ商法の餌食になりやすい社会構造になっています。 大学教授や公務員、銀行マンなどが騙されている例も多いようです。
昨年の「11万人」集会の時は、人数の動員にこのマルチ体質を遺憾なく発揮したようですね。
今回の「エビマルチ」も地元紙はまだ騒いでいませんが、多くの「被害者」がいるようです。
「被害者」が同時に「加害者」になるのは今話題の訴訟の「被害者」に似ていますね。
地元紙がおとなしいのは記者に被害者が多かったりして。(笑)
後、「地球温暖化詐欺」引用させてもらいました。