狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

“迎撃ミサイル”を“ミサイル”と煽るNHK沖縄

2006-10-04 11:38:00 | 普天間移設

「ミサイル持込は恐怖だ!」 地対空誘導弾パトリオットの沖縄持込へ対する、地元テレビの「町の声」である。

 「オイ、オイ、ミサイルではなくミサイルへ防衛の迎撃ミサイルだろう!」と突っ込みを入れてもテレビは何も答えず米軍輸送トラックのオドロオドロしい画面を放映している。

チャンネルをNHKのローカルニュースに切り替えても同じニュースを延々と流している。

確か昨夜の午後9時前のNHKニュースだったが、アナウンサーは「沖縄へのミサイル持込」と少なくとも4回ほど連呼した。

何も知らないか、知らない振りをした「市民」の「町の声」ならともかく、天下のNHKがニュース報道で「ミサイル持ち込み」と明らかな誤報で「町の恐怖」を煽っている。

沖縄のメディアは新聞はもとより地元テレビからNHKに至るまでイデオロギーで固まってしまっている。

イデオロギーのかたまりと言えば、東門沖縄市長が待ってましたばかり「絶対反対!」と咆哮した。

このお方北朝鮮のミサイル乱射時にはコメントを求められても「ノーコメント」で引っ込んでしまい静かにしていたが、迎撃ミサイル・パトリオット導入が噂されるや俄然騒ぎ出した。

「例え迎撃ミサイルで撃ち落としてもその破片が危険だ」と訳のわからないことを言って失笑を買うようなお方だ。

沖縄タイムス 2006年10月2日(月) 夕刊 5面

闇夜突く「大行軍」/市民、警備の薄さに驚きも

 米軍の地対空誘導弾パトリオット(PAC3)装備品を積んだ大型軍用車両四十二台が「大行軍」した二日未明の国道58号。

静まり返った街に突如現れたトラックの巨大な姿とエンジン音は、「基地沖縄」のさらなる負担増を告げた。

「戦争が忍び寄っている」「異常事態だ」。闇夜を裂いてひた走る姿に、市民は不安の目を向けた。(略)  

説明なき搬入 首長反発/「基地強化」「住民不安」沖縄市・嘉手納町

 【中部】米軍が二日未明に地対空誘導弾パトリオットミサイル装備品を嘉手納基地に搬入したことに対し、同基地周辺の自治体首長らは「事前連絡がなく住民の不安は高まっている」「基地強化であり、配備には反対だ」と述べるなど、反発を強めた。

 東門美津子沖縄市長は同日午前に那覇防衛施設局などへの抗議行動を開始。「事前の説明がない中で輸送が強行された。沖縄市域に配備するとの報道があるが、いまだ国からは何の連絡もない。強く抗議する」と語気を強めた。(略)  

東門市長抗議「地元無視だ」/施設局・外務省に  

米軍地対空誘導弾パトリオット(PAC3)の沖縄配備に向け米軍が装備品などを二日未明に米軍嘉手納基地に搬送した問題で、沖縄市の東門美津子市長は同日午前、那覇防衛施設局に佐藤勉局長を訪ね、あらためてミサイル配備に抗議した。

同市長は「なぜ私たちに一報もないのか。地元無視だ」と訴え、地元の頭越しに進む米軍の部隊配備に反発した。

これに対し、佐藤局長は「配備は沖縄の皆さまの生命、財産を守るもの。生活環境に影響を与えるものではない」と述べ理解を求めた。

また、装備搬入については「私どもが承知しているより入港が早くなった。(事前説明)できなかったことは申し訳ない」と陳謝した。  沖縄市域といわれるミサイル配備地点について同局長は、「米側から明確な返答を得ていない」とした。

  東門市長はその後、外務省沖縄事務所で重家俊範沖縄担当大使にも同様に抗議。重家大使は「PAC3は防御システムであると理解している。騒音など、新たな迷惑を掛けることはないと思う」と語った。

  同市長は同日午後に在沖米総領事にも同様に抗議する。

東門市長が得意満面に「迎撃ミサイル」を攻撃している時、北の将軍様はミサイル乱射では物足りず、今度は核実験を行うと発表した。

北朝鮮「核実験行う」

予告声明 日時、場所は触れず

 【ソウル=中村清】朝鮮中央通信によると、北朝鮮外務省は3日、声明を発表し、米ブッシュ政権の敵視政策が「極限点を超えた」として、「科学研究部門で今後、安全性が徹底的に保証された核実験を行うことになる」と表明した。北朝鮮が核実験実施に具体的に言及したのは初めて。実験の具体的な日時や場所などについては一切触れていない。(略)  東京新聞2006年10月4日

ミサイルでさえ制御不可で途中で分解してしまうようなお粗末な技術で核実験を行われては「お隣さん」のやることだと笑って済ませるものではない。

東門さんも迎撃に成功した場合の破片を心配するより、将軍様の何処に飛び火するかわからない核実験を心配し抗議するほうが先だと思いますが、・・・やはり核実験にはノーコメントですか。

◆沖縄メディアの報道を見ると沖縄に住んでいても島ぐるみで全県民がパトリオット反対で抗議しているような印象を受ける。

だが、2日の琉球新報コラムが珍しく沖縄の現実を、盾(迎撃ミサイル)と矛(ミサイル)に例えて正直に語っていた。

 琉球新報 金口木舌 

「ミサイルの脅威がある以上、迎撃ミサイルの配備はやむを得ない」と沖縄市の議員。別の市民は「戦争への動き」と危惧(きぐ)した。嘉手納基地へのパトリオット配備に周辺住民は不安に揺れる ▼米軍基地あるが故に、ミサイルが飛来する脅威がある。だから基地をなくせという基地脅威論と、ミサイル飛来に迎撃ミサイルで対抗せよという現実論。卵が先かニワトリが先かの、堂々巡りの議論に落ち込む ▼冷戦下、米ソは果てしなき核軍拡競争により途方もない数の核ミサイルを増産し、「地球を数100回も死滅できる」とさえ言われた。核の均衡が平和を保つという“核均衡論”がまかり通った狂気の時代だ ▼人工衛星から敵ミサイルを迎撃するスターウォーズ計画から、現在の地上配備によるミサイル防衛計画へ。米国は日本を巻き込み、敵ミサイル迎撃体制づくりに突き進む ▼だが、このミサイル防衛計画に対しては、迎撃体制を突き破る攻撃ミサイルの開発など「核軍拡競争の新たな火種になりかねない」という批判もある ▼パトリオットという“盾”に守られた在沖基地は、他国に向かう“矛”の脅威を増す。他国にとっての在沖基地の脅威が、沖縄への新たな脅威を招くことにならないか。“矛盾”の中に県民は暮らす。 (10/2 9:56)


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