稲田防衛相、南スーダン派遣施設隊を視察

南スーダンの首都ジュバで、スピーチをする稲田朋美防衛相(中央)とその脇に立つ南スーダンのデービッド・ヤウヤウ副国防相(左、2016年10月8日撮影、資料写真)。(c)AFP/Charles Atiki Lomodong〔AFPBB News

 稲田朋美防衛大臣が連続する防衛省内部からのリークによって揺さぶられ、ついには安倍政権の屋台骨まで揺るがされる事態になっている。リーク元は陸自幹部との説が濃厚だが、これは、まさしく“クーデター”である。

 

 今や、安倍首相と稲田大臣は民主主義の防波堤となっている。以下では文民統制の観点から、耐えがたきを耐え、忍び難きを忍び、稲田防衛大臣を続投させなければならない理由を述べてみたい。

陸自のリークはクーデターを意味する

 稲田大臣は、今や安倍内閣の中で最も評判が悪い閣僚である。失言も多く、メディア出演・答弁・記者会見も頼りない。記者懇談会に出ないこともあってメディア等からの視線も厳しく、連日連夜、稲田大臣と彼女を支えている統幕・内局に不利な一部の陸自幹部からと思しきリーク情報が報道されている。マティス国防長官等と丁々発止の議論ができるのかという不安もある。

 そのことは十分承知の上で、私は稲田大臣は最低限でも次の内閣改造、できれば、今後の道筋がつくまで短期間留任すべきであると主張したい。なぜなら、それに今や日本の文民統制の今後がかかっているからである。

 もし今回の件で、稲田大臣が辞職すればどうなるのか。歴史的な事実として残るのは、制服組がリークによって大臣を辞職させ、首相の政治生命すら危うくさせたという前例である