「ふじょうみゃくって、なんですか……?」
え……?
そう言わないのか……
電話対応ですが、相手は看護士さんですから、こちが間違っているのです。
妻に訊くと、「ふせいみゃく、のこと?」、と応えられました。
そうか、不整脈なのか、と得心。
夏前から悩まされていて、胸痛もあったりして、一度しっかり診てもらったほうが良いと考え、循環器系専門医のいる医院を訪れました。
待っている間、もしこのまま病院へ行くよう指示されたりしたら、仕事をどうこなせば良いのかと考えてしまいました。
自分の健康より、仕事の段取りに悩んでしまうのです。
血圧を計ったり、聴診を受けたりしましたが、医師は、不整脈は今のところないようですが、と仰います。
そこで、心電図を取るためベッドに横になりました。
とたん、乱れたモールス信号のような心音が鳴り出します。
時に速く、遅く、刻む心臓の音が続くのです。
看護士さんも、「出てますね~」、と呟きます。
さて、医師の診断ですが……
「初期の不整脈です。望まれれば、治療もできますが」、ということでした。
薬も必要ありませんでした。
呆気にとられた結果だったのですが、とりあえずは、悪くないようです。
それより、血圧の高いことが、若い頃から高いのですが、そちらのほうの治療を勧められました。
元来、心配性なものですから、胸への負担もあったのでしょうが、自分で思っている以上に、躯は健康なようです。
ありがたいことです。