【岩崎俊夫BLOG】社会統計学論文ARCHIVES

社会統計学分野の旧い論文の要約が日課です。

時々、読書、旅、散策、映画・音楽等の鑑賞、料理とお酒で一息つきます。

和田由美『さっぽろ酒場グラフィティー』亜璃西社、2008年

2011-05-21 00:05:56 | 居酒屋&BAR/お酒

                          

 本書は自称「のん兵衛」「酒豪」の和田由美さんが、札幌市の「おでん屋」「焼き鳥屋」、居酒屋、カクテルBAR、音楽酒場を紹介した北海道新聞の記事をまとめたものです。紹介されている店は、原則的に今も存在し、創業20年以上のところとか(いくつか例外あり)。著者はわたしとほとんど同年代なので、札幌市に流れてていた時間の感覚は理解できます。また、地理感覚はあります。

 紹介されているお店はほとんどがすすきの、狸小路の界隈です。わたしが住んでいた琴似にあるお店が載っていますが、知りませんでした。

 札幌市から東京にでてきて20年ほどになります。札幌市での生活が断然長いです。その札幌市で学生時代を過ごし、それから仕事をもつようになったわけですが、飲み屋事情には疎いです(東京にきてガラリと変わりましたが)。知っているのは北海道大学の付近、「今日庵」「しべちゃり」「ゲルマン亭」など。学生時代にはお金がなかったので、すすきのに繰り出すことはほとんどありませんでした。大学付近の比較的安いところばかりです。

 たまにビール酒場の「ローレライ」、ロシア風居酒屋の「コーシカ」(ロシア語で仔馬の意)に行きました。安い居酒屋と違って、ちびちび酒を飲むというのではなく、ワイワイ楽しかった記憶があります。

 本書には、その「コーシカ」が載っています(pp.166-168)。女将さんの写真がありますが、彼女を思い出しました。大きくととりあげられてはいませんが、「ゲルマン亭」(p.18)、「ローレライ」(pp.186-187)の名前も見つけました。このふたつのお店はもうないのかもしれません。

 就職してからは車で職場に通っていたことと、子どもが小さかったかともあって、「おでん屋」「焼き鳥屋」、居酒屋、カクテルBAR、音楽酒場の類に出掛けることはほとんどありませんでしたから、この本に載っている老舗はほとんど知りません。

 「生き馬の眼を抜く」すすきのあたりで今なお健在のお店が紹介され、どこも個性的で魅力的です。「長く続くには、ワケがある」わけです。今度、札幌市に行ったら、この本を持参して、歩いてみたいと思います。