【岩崎俊夫BLOG】社会統計学論文ARCHIVES

社会統計学分野の旧い論文の要約が日課です。

時々、読書、旅、散策、映画・音楽等の鑑賞、料理とお酒で一息つきます。

ジャズのことがよく分かるアメリカ映画

2009-05-20 00:23:12 | 映画

ハワード・ホークス(Howard Hawks)監督『ヒット・パレード(A Song is Born)』
                                                             米(112分)1948年

             

 ハワード・ホークス監督が自作の「教授と美女」をリメイクした作品です。脚本はビリ-・ワイルダーです。

 「ヒット・パレード」は,世界音楽史事典を仲間と編纂している大学教授フリスビー(ダニ-・ケイ)が,新しい音楽の傾向を知ろうと街にでて調査するうちに,殺人事件と関係のある女性と知り合いになり,紆余曲折のはてに、この教授と女性が結ばれるというお話しです。

 大学教授たち7人はクラッシクが得意分野なのですが,音楽事典を書く以上,いろいろなジャンルの音楽を扱わなければならない、と思い立ちます。

 教授は。黒人の掃除夫にジャズの魅力を知らされ、街にでていくつかのクラブでジャズを目の当たりにします。実際に映画のこの場面で出てくるメンバーは,往年のジャズの豪華メンバーで,凄いです。ベニー・グッドマン,トミー・ドーシー,ルイ・アームストロング,ラオネル・ハンプトン,メル・ポウエル,チャーリー・バーネットなどそうそうたる演奏家です。

 また,調査の成果として教授がジャズの歴史を楽器演奏入りで説明するシーンもあり,興味尽きません。アフリカのドラムから出発して,スペインのギターと結びつき,その後スペイン圏,例えばキューバや南米の国々の音楽との出遭いをへて,アメリカの黒人霊歌と融合し,ビートがくわわって今日のジャズができあがる過程が,わかりやすく説明されています。

 映画のストーリーの方は,この教授がある殺人事件で検察に参考人として召喚されていた女性ハニー(ヴァージニア・メイヨ)が一時身を隠そうと音楽史編纂中の教授の家に住みこみ,そこで二人が恋におちるという展開です。

 この女性にはバックにギャングの情夫がいて,難局にぶつかるのですが,ふたりの恋は・・・?????。

 映画の筋は他愛のないものですが,ジャズの魅力を存分にいかした作品です。
                             
                               
Howard Hawks 監督
                       右はローレン・バコール