細越麟太郎 MOVIE DIARY

最新の映画情報や批評を掲載します。

●『エージェント・マロリー』で格闘技女性チャンピオンの本領アクション炸裂だ。

2012年06月30日 | Weblog

●6月28日(木)13−00 六本木<アスミック・エース試写室>
M−075『エージェント・マロリー』Haywire (2011) relativity / five continents imports
監督/スティーブン・ソダーバーグ 主演/ジーナ・カラーノ <93分> ★★★☆☆
ジーナは全米格闘技のチャンピオンだという。
その本格アスリートのシャープなアクションを活かしたスパイもの。
「チャーリーズ・エンジェル」の3人分を彼女が一人で演じて、「ニキータ」よりもホンモノ。
とにかく鍛えられた瞬発アクションの切れ味は、とても俳優では無理。
ミラ・ジョヴォヴィッチはCGとカット処理で見せたが、このジーナは吹き替えなしの早業で大暴れ。
そのアクション能力に惚れ込んで、ソダーバーグが久しぶりに本業領域復帰の意地を見せた。
ジーナは美貌も演技もソコソコだが、やはり動きの速い足技に、悪漢どもはキリキリ舞だ。
ユアン・マクレガー、マイケル・ダグラス、アントニオ・バンデラス、ビル・パクストンなどのベテランも歯が立たない。
またしてもCIAの内部の陰謀が発覚して、ジェイソン・ボーンの女性版のように、ジーナは襲われる。
バルセロナの市街を10分以上もかけて執拗に男を追う、その全力疾走の根性はお見事だ。
これこそが、アクション映画の醍醐味。
オールスターの男優たちを敵に回しての奮闘ぶりは、まさに女性優位時代の成り行き現象だろう。
ラストで首謀格の男の前にジーナが立った瞬間。暗転。エンドクレジット。
やっぱ、ソダーバーグは無駄がない。
試写室で同席した渡辺祥子さんや襟川クロさんのハシャギ様に、こちらは沈黙である。

■いきなり初球をバスター、ファーストに暴投の間に悠々セカンド。
●9月28日より、TOHOシネマズ六本木ヒルズなどでロードショー


●『ヴァンパイア』の自殺願望ヤングのための、やさしい「おくりびと」。

2012年06月29日 | Weblog

●6月27日(水)13−00 京橋<テアトル試写室>
M−074『ヴァンパイア』Vampire (2011) rockwell eyes, inc. カナダ/日米
監督/岩井俊二 主演/ケヴィン・ゼガーズ <119分> ★★★☆
実に久しぶり、8年目となる監督の新作は吸血鬼ものだ。
しかし「トワイライト」よりも内向的で繊細な若者たちの心傷ドラマだ。
カナダの小都市で、心中自殺願望サイトで知り合った若者を相手に、安楽死をさせる「おくりびと」がいる。
アルツハイマーの母の介護に疲れた独身の学校教師。
ケヴィンは動脈注射で相手の血液を抜く事で、若い自殺希望者の要望に答えているという、変質な「ヴァンパイア」だ。
その血液を飲むことはあるが、すぐに嘔吐してしまう。
あくまで伝来の吸血鬼ではなく、理解ある自殺傍観者。
もの静かで殺意はなく、あくまで死にたいという若い女性に、同情的に願いを叶えている。
苦痛で苦しまず、眠るように死にたい。それには体内の8パーセントの血液を抜くだけでいいらしい。
たしかに、年間にわが国だけでも3万人もの自殺者がいる。
その現実を背景に考えると、このテーマのリアリティも、かなりヤバい。
しかし岩井監督は例によって、クールにデリケートに、こうしたマイナーな青春の転落ドラマを描いている。
これまでのヴァンパイア映画の異常な猟奇的な犯罪色はなく、これは一種の内向的な心の映画。
独特の閉鎖的な青春の姿は、ポエティックではあるが、救いようはない。人生の意味も全然見えない。
これはどうも、娯楽映画評論家よりも青年心理学か、精神生理学の医師が見たらどうだろうか。

■初球、デッドボール。
●9月15日より、渋谷シネマライズでロードショー


●『最強のふたり』マニフィックな<セ・ラ・ヴィ>。トレビアン!!!。

2012年06月28日 | Weblog

●6月27日(水)10−00 六本木<シネマート3F試写室>
M−073『最強のふたり』Untouchable (2011) gaumont / splendido films 仏
監督/エリック・トレダノ+オリヴィエ・ナカシュ 主演/フランソワ・クリュゼ <113分> ★★★★☆☆
事故で首の下が全部麻痺してしまったパリの富豪が、介護士に雇ったスラムの黒人によって人生をリセットする。
結婚と子育てにも失敗したバツイチのフランソワは、失業保険目当てのオマール・シーとの友情に気づく。
階級や教養や環境から肌色までが、まったく違う、いわば異星人との介護交際。
これって、あまりにも出来過ぎなシチュエーション。なのに実話だという。
この常識をド返しした発想と、キャスティングが素晴らしい。
医者や看護婦たちは、主人が富豪なので、常識的な完全看護に徹している。
しかし、それでは、「生きる」歓びがない。
そこに登場したオマールは、ダメもとの無頼漢。それが不具のブルジョワに新鮮な感覚を与えるのだ。
メル友に振られたフランソワは、プライベイト・ジェットでスイスに飛びハングライダー。
そこで聞こえるのが、マイケル・ブブレの「フィーリング・グッド」。なんておしゃれ!!!!
あの「おかしな二人」や、ルコントの「タンデム」と同様のコメディなのだが、演出の手際が上質。
ピーター・セラーズの「チャンス」のような感覚だが、フランス映画伝統のペイソスもエスプリもシックで、とにかく上質なシャンパンの風味なのだ。
オスカー受賞の「アーティスト」よりも、わたしはこちらが上等と見た。
 世界各地で大ヒットだというが、納得。これが、映画で表現できる幸福の達成感なのだ。

■初球狙いの、文句なしのレフト・フェンス・オーバー。
●9月1日より、日比谷シャンテシネなどでロードショー


●『セブン・デイズ・イン・ハバナ』で微酔いレイジー気分のオムニバス・カクテル。

2012年06月26日 | Weblog

●6月25日(月)13−00 京橋<テアトル試写室>
M−072『セブン・デイズ・イン・ハバナ』Seven Days in Havana (2012) a full house & norena films 仏/スペイン
監督/ギャスパー・ノエ他6名 主演/エミール・クストリッツア <129分> ★★★☆☆
あの名優ベニチオ・デル・トロが初監督他、総勢7人の監督が、1週間の日々をオムニバス・スタイルで描くハバナ。
月曜日から、毎日を15分ほどの短編にまとめていて、当然、テンポや深みに差はあるが、全体に気分がいい。
それは、各エピソードが、すべて<ハバナ>という街の、そのリズムと恥部を愛しているからだろう。
リオやナポリや、リスボンなど、これまでにもラテンの港町を背景にした名作が多いが、これもまた格別に心地いい。
ヘミングウェイが愛したという、このレイジーな風土と楽天的な人情が、絶え間ないサンバのリズムと共に心の郷愁をそそる。
決してリッチでもなく、ド派手な色彩感も、宗教優先の日常も、テキーラの飲み過ぎも困るが、なぜか心地いいのだ。
アレック・ギネスの「ハバナの男」の、あの得体の知れない薄笑いを思い出した2時間。
レッドフォードの「ハバナ」も、ベニチオの「チェ」も、あれは革命の時代。
平和にはなったが、これは楽園ではなく、人間が誰でも憧れる自堕落な性癖を解放してくれる、白日夢のゴミ捨て場なのだ。
汚れた身なりで終日ダラダラと日陰でテキーラ。
たまに、1週間くらい、こうして無駄に過ごせたら、幸福感は変化する。人生観も下降修正。
生活は向上しないが、こうして駄目なハバナにいたら、通勤やローンや進学のことなど、くそくらえ・・・だろう。
 2時間で、1週間のハバナ気分。
試写のあとに頂いたハバナ・カクテルが、これまたウマかった。ありがとう。

■1球も振らずに、フォアボール。
●8月4日より、ヒューマントラストシネマ渋谷でロードショー


●この湿度はピーター・ホワイトの爽やかドライ・ギターで晴らす。

2012年06月24日 | Weblog

●映画とジャズのFMサウンド・カフェ●
『シネマッド・ジャズ・カフェ』CINEMAD JAZZ CAFE(FMたちかわ/84−4mhz)

今夜の放送/ Vol.102『スウェット・シーズン/2』In Sweat Season two
★いよいよ来たウットーしいシーズンに聞く厳選爽やかサウンド。
司会/鵜飼一嘉+選曲・解説/細越麟太郎

★6月24日(日)午後8時ー9時放送
●好評につき、毎翌週金曜日の午後7時からも再放送されています。
★今夜の曲目メニュー紹介

1/『サンランド』演奏/マーク・アントワン
2/『フィーリング・グッド』唄/マイケル・ブブレー
3/『ジェントル・レイン』唄/アイリーン・クラール
4/『ジプシー・クイーン』演奏/ガボール・ザボ
5/『サニー』演奏/ピーター・ホワイト
6/『オン・ア・クリアデイ』唄/フランク・シナトラ
7/『イブニング・イン・ザ・パーク』演奏/ケニー・ドリュー・トリオ

★今週の映画紹介/『スノーホワイト』主演/シャーリーズ・セロン

●<FMたちかわ>のホームページから、サイマル放送で検索すれば、パソコンでも聞こえます。
★次回のこの番組は、7月1日(日)には「ビッグバンド特集」と題して、梅雨よけの快適風ビッグバンド・ジャズを。
どうぞ、ご期待ください。



●『ライク・サムワン・イン・ラブ』巨匠が見た日本のラブ・ストーリーの苦い味。

2012年06月23日 | Weblog

●6月22日(金)13−00 築地<松竹本社3F試写室>
M−071『ライク・サムワン・イン・ラブ』Like Someone in Love (2012) フランス motion gallery /日本共同制作
監督/アッバス・キアロスタミ 主演/高梨 臨 <109分> ★★★☆☆☆
フランク・シナトラの唄で有名な、ジャズのスタンダード・ソングがタイトル。
ジミー・ヴァン・ヒューゼン作曲の馴染みの曲だから、ジャズファンはニヤリとする。

しかし映画は甘くない。
妻に先立たれて、定年退職し、もう80歳のひとり暮らしの元大学教授。
どうやら子供はいないようだが、横浜青葉区の市街地に、蔵書に囲まれた知的アパートに住んでいる。
愛妻の若い頃に似た女性を、デイトクラブの斡旋で自宅に呼んで、食事をしようとしたがトラブル発生。
その学生ギャル、高梨には、車の修理工のボーイフレンドがいたが、その関係がこじれていて、せっかくのデイトも台無しになる。
つい一昨年に「トスカーナの贋作」を発表したばかりのイランの監督アッバスは、この完全日本映画を、あのユニークな視線で魅せる。
まるで隠しカメラのような視線で、じっと人間たちの日常的な会話を聞く演出は、ほとんど俳優にも指示はしていないという。
だから、人間関係や家族関係も、よくワカラナイ面白さと、緊張感が持続するのだ。
あの小津安二郎監督のファンだという監督は、なるほど淡々としたカメラの長回しで語っていく。懐かしくも、嬉しい。
しかし加瀬亮が扮する修理工がキレやすく、その彼が絡むシーンは一触即発のテンションが高まる。
クライマックスは、まったくサウンドだけで実態は見せない。
人間というのは、いつも一人称でしか世間を見れないのだ。という、アッバスらしい視点の新作も、かなり鮮烈だ。

■渋いゴロのヒットが左中間を抜けてツーベース。
●9月、渋谷ユーロスペースでロードショー


●『ローマ法王の休日』何ともトホホで小心な俗物の失態。

2012年06月21日 | Weblog

●6月20日(水)13−00 六本木<シネマート3F試写室>
M−070『ローマ法王の休日』Habemus Papam (2011) sacher film / fandango 伊
監督/ナンニ・モレッティ 主演/ミシェル・ピコリ <105分> ★★
モレッティの喜劇はいつもブラックで毒味があって面白い。
イタリアのウディ・アレンと呼ばれるのも同感だった。
しかし、この新作はフェアーじゃない。少なくとも「枢機卿」のキャリアの人間の決断ではない。
仮にウディがアメリカの大統領候補や高官のテーマで映画を作るとして、こうはならないだろう。
つい近年にあったように、ヴァチカンの法王が亡くなり、次期の法王選挙が行われた。例の「コンクラーヴェ」である。
映画はその枢機卿による選挙の顛末具合を描いて、結局、すったもんだの末にミシェルが選ばれる。
たしかに法王の座は重責であり、世帯平和的にも、政治的な影響力がある。
だから誰だって、「ああそうですか」と、簡単にありがたく受理できる重責ではない。
ミシェルはヴァチカンを脱出して、ローマの下町を散策放浪して悩む。
そして苦悩の「ローマの休日」のあと、出頭してベランダに立つのだ。
吃音ではなく、ただの小心な彼は、法王の座を辞退する。よく理由はわからない。
「旅路の果て」のように、所詮は大根役者だったのか、小心なアルツハイマー患者なのか。それとも宗教にウンザリしたのか。
その真意も語らぬまま映画は終わる。
そもそも枢機卿でいられたことが、奉職では重要な実績であり、カトリックの重責地位であった筈だ。
見ている方は、そのレベルの視線で見ていたので、神を信じる美徳でも嘯くかと楽しみに見ていたのに・・・・。
?????な新作だった。

■大きなレフト線へのファールのあと、見逃し三振。
●7月21日より、TOHOシネマズシャンテなどでロードショー


●『凍える牙』の痛快なウルフドッグの活躍に拍手!!

2012年06月20日 | Weblog

●6月19日(火)13−00 西銀座<東映本社7F試写室>
M−069『凍える牙』Howling (2012) CJ entertainment 韓
監督/ユ・ハ 主演/ソン・ガンホ <114分> ★★★☆☆☆
直木賞受賞の乃南アサのミステリー小説が、韓国で映画化された。
名作「殺人の追憶」の製作会社が、またソン・ガンホの主演での布陣だと、ついつい期待もする。
ソウルで起こった二つの殺人事件には手がかりもなく、満年ヒラ刑事のソンが、新人の婦警と担当する。
離婚して息子にも殴られて風采のあがらないソンと、同じくバツイチで身寄りのない相棒。
どうしようもない捜査だが、死体のクビの傷から、オオカミが噛んだ傷と判明。
<ウルフドッグ>の所在から、元警察犬指導員の身元を捜査するのだが、これまた闇のなか。
「羊たちの沈黙」を想起されるような遠隔操作犯罪の可能性が出て来た。
猟奇的な事件だが、映画は絶対に平常心を持ちこたえる。そこが頼もしい。
このテのミステリー映画の常套手段を基本にして、主人公ふたりの刑事コンビが実にいい味を出している。
とくにイ・ナヨンの新任刑事の奮闘ぶりがよく、ソンとの微妙な相性が、この作品の魅力を引っ張るのだ。
しかも、難しいとされる<ウルフドッグ>のアクションも絶妙で、人間並みの好演を見せる。
果たして、この動物が、それほどの遠隔判断ができるのか、それはいいとして、とにかく面白い。
「ソン・ガンホの映画は絶対に面白い!!!」という概念を、またここで証明してくれた。
キメの細かな演出も見事で、これはハリウッドにも対抗できる傑作だ。

■左中間の深いところにタマは転々。俊足を飛ばしての悠々のスリーベース。
●8月中旬、丸の内東映などで全国ロードショー


●こんなウットーしい天気の日は、ネッドにお任せ。

2012年06月17日 | Weblog

●映画とジャズのFMサウンド・カフェ●
『シネマッド・ジャズ・カフェ』CINEMAD JAZZ CAFE(FMたちかわ/84−4mhz)

今夜の放送/ Vol.101『スウェット・シーズン』In Sweat Season
★いよいよ来たウットーしいシーズンに聞く厳選爽やかサウンド。
司会/鵜飼一嘉+選曲・解説/細越麟太郎

★6月17日(日)午後8時ー9時放送
●好評につき、毎翌週金曜日の午後7時からも再放送されています。
★今夜の曲目メニュー紹介

1/『ゲット・イット・アップ』唄/ネッド・ドヒニー
2/『フィール・ザ・サンシャイン』唄/アレックス・リーチ<映画『フェイス』より>
3/『マンボ・イン』演奏/グラント・グリーン
4/『ドルチェ・ビッタ』演奏/ファブリッチオ・ボッソ<映画『甘い生活』より>
5/『ミッドナイト・ランデブー』演奏/ラムゼイ・ルイス
6/『ナイス・ン・イージー』唄/フランク・シナトラ
7/『ブルー・ボッサ』演奏/ジョー・ヘンダーソン

★今週の映画紹介/『ラム・ダイアリー』主演/ジョニー・デップ

●<FMたちかわ>のホームページから、サイマル放送で検索すれば、パソコンでも聞こえます。
★次回のこの番組は、6月24日(日)には「モア・スェット・シーズン」と題して、梅雨よけの快適風ジャズを。
どうぞ、ご期待ください。



●『アメイジング・スパイダーマン』のマンハッタン3D飛遊感覚の快感。

2012年06月16日 | Weblog

●6月15日(金)13−00 神谷町<ソニー・ピクチャーズ試写室>
M−067『アメイジング・スパイダーマン』The Amazing Spiderman (2012) sony pictures / columbia pictures
監督/マーク・ウェブ 主演/アンドリュー・ガーフィールド <136分> ★★★☆☆
原点に戻って、あのスパイダーマンが誕生する青春を描く。
まさか「ソーシャル・ネットワーク」の、サブだったアンドリューが主演のピーター・パーカー役。
スタッフも全員若返っての<リセット>版の新作は、それだけに元気もあってフレッシュで、面白かった。
昆虫や爬虫類の特殊な反射神経やその遺伝子を研究していた科学者夫婦が、子供を叔父夫婦に預けて謎の失踪。
その子が高校でいじめっ子になり、教授のファクトリーで蜘蛛に刺されるまでの前半が学園ドラマだ。
おそらく「トワイライト」シリーズのリピートだろう。
体の異常を感じ出して、蜘蛛人間に変身する中盤からが見せ場となり、謎めいた研究者の教授も<ジキルとハイド>となって、悪の化身になる。
いかにもマーベル・コミックのストーリー・パターンだが、「スーパーマン」や「バットマン」よりも健康的でワカリやすい。
マンハッタンの高層ビルの谷間を飛遊するスピード感は、3Dの効果抜群。高所恐怖症の方にはお気の毒なシーンが続く。
 育ての親となる叔父夫婦が、マーティン・シーンとオスカー女優のサリー・フィールド。
「フォレスト・ガンプ」以来のファン・サービスだが、この辺のキャスティングの妙が、いかにもハリウッド映画の家族サービスだ。
進化したCGと3Dの技術も、インドのスタッフを総動員して、これはもう世界的な映画事業だ。
「ここはマンハッタンだ。ゴジラは東京都知事に任せて、ここは俺たちの街なんだ」と警察署長が豪語して笑わせる。
悪役と新人女優に、どうも魅力がイマイチだが、その分は、スーパーヴィジュアルと、スピードカットで飽きさせない。
ちゃんと、ラストでは、次作の予告もチラリと宣伝。
夏休みダントツのヒット作品の自信が伺えた。

■基本に忠実なミート打法で、左中間のへの手堅いフェンス直撃の大飛球。
●6月30日より、世界最速の日本全国ロードショー