細越麟太郎 MOVIE DIARY

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●『TENET・テネット』はストーリーが逆走する超難解サスペンス。

2020年09月27日 | Weblog
●9月26日(土)10-20am・ 二子玉川<109シネマズ・シアター7・I MAX Screen>
M・028『TENET/テネット」"TENET" Warner Brothers Entertainment Inc. <2020> 150min. 配給・ワーナーブラザース映画
監督・クリストファー・ノーラン 主演・ジョン・デイヴィッド・ワシントン、ロバート・パティンソン
あの「インセプション」「インターステラー」「ダンケルク」などなど、いまやハリウッドのメジャー監督としては超売れっ子の監督新作で、前評判も上々。 
「ダークナイト」では、バットマンよりも、悪役の<ジョーカー>のキャラクターを浮き彫りにして、すっかり<スーパーマン>の善玉にダメージを与えてしまった。
という、とにかく、最近ではもっとも眼を離せない曲者監督となったクリストファーの新作だけに、とにかく見てみないと話しにならない、という気になる新作だ。
冒頭には、ミラノ辺りのゴージャスなオペラハウスで、満席のタキシードとドレスの上客の観客席に、突然テロ集団が有毒ガスを撒き散らし、全員を昏睡状態にした。
いきなり度肝を抜くド派手な驚愕テロ事件の客としていたジョン・Dは、救命グループで意識を回復するが、グループから事件解決のための協力を命じられてしまう。
その辺の背景は詳しくワカラないのだが、とにかく、ジェームズ・ボンドに依頼すればいいのに、黒人青年のジョンはこのテロ事件の背景究明のために任命されたのだ。
さっぱりワケのわからない展開に加えて、クリストファー監督は、こちらの理解力などにおかまいなくストーリーは先行していくのだが、どうもレトリックは反対方向。
つまり普通のボンド映画のような筋立てには関係なく、どうやら事件の展開は逆走していくようで、まるで映写技師がフィルムを逆回ししているように難解となっていく。
ま、ちゃんとした体調のときに、用心深く見直したらストーリーも理解できるだろうが、たしかに<テネット>の原題スペルも、逆から読んでも<TENET>なのだ。
悪役のケネス・ブラナーが、いかにもボンド映画のスペクターのように、悪党ズラをして力演すればするほど、ストーリーだけは逆走していく、という不可解展開。
それでも世界的にはヒットしているらしく、この展開ではDVDでも買って、体調のいいときに、<ストップ・アンド・リバース>で見てみないと、さっぱりワカラナイ。

■左中間の当たりだが、返球が悪投になって敵軍ベンチに入ってしまい、タイム。 ★★★???
●全国で公開中。

1 コメント

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体調 は大事 (onscreen)
2020-10-01 07:25:50
不可解展開ということはわかっていたので
しっかり体調のいいときに朝一でみました。

そうでないと、確かについていけなくなるかも...


わからなさを楽しむ、というのもこの映画の
味わい方のひとつかもしれませんが?

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