細越麟太郎 MOVIE DIARY

最新の映画情報や批評を掲載します。

●『プレイヤー』は悪のりフレンチの「ハングオーバー」。

2012年06月01日 | Weblog

●5月31日(木)13−00 月島<ブロードメディア試写室>
M−061『プレイヤー』The Player (2012) jd prod, black dynamite films 仏
監督/ミシェル・アザナヴィシウス 主演/ジャン・デュジャルダン <109分> ★★★
アカデミー賞、作品、監督、主演の三冠受賞の「アーティスト」のメンバーの新作だ。
とはいえ、これは監督がミシェルなど7人。それぞれのショート・パートを演出してまとめた一種のオムニバス。
デュジャルダンとジル・ルルーシュは悪友で、妻と子供もいるのに夜ごと夜遊びの中年悪ガキだ。
結婚14年目なのに、いい歳をしてガールハントに明け暮れている。
そんな遊びの日々を、面白おかしくエピソードで繋ぐメドレーだが、演出がバラバラなのでテンポが狂う。
ま、「おかしな二人」のパリジャン版だが、あまりにもセックスに拘るので、いい加減ウンザリ。
あの「ハングオーバー」のフレンチ版のつもりだろうが、とても比較にならないのはシナリオがつまらないから。
さすがにミシェル監督が演出したエピソードは苦くて味があるが、ほかのパートで減点続出。
やはり、あのオスカー受賞はミスジャッジでは、と思いたくなるような乱調だ。
ラストクレジットで、ディーン・マーティンとロバート・ミッチャムの唄が聞かれたのが★ひとつ、かすかな快感。

■大振りで、センターへの平凡なフライ。
●6月23日より、銀座テアトルシネマなどでロードショー