ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

ヒジキ

2011年03月21日 | 沖縄の飲食:食べ物(材料)

 与那原からの海の幸

 春は虫たちの季節である。アパートの畑、庭、職場の庭などにはたくさんの虫が蠢(うごめ)く。草の茂った辺りにはテントウムシやハムシの類が多く飛び交う。
 春はまた海藻の季節でもある。アーサ、スヌイ、ヒジキ、モーイなどがスーパーに顔を出す。旬の海藻は生で口にできる。生のものを私は、スヌイだけでなく、アーサもヒジキも酢の物にして食す。酢の物にする場合は湯通しして、水に晒してから味付けする。タコやイカ、キューリなどと和える事もある。私の、春の楽しみの一つとなっている。

  先日、行きつけの喫茶店で、ヒジキの酢の物など食ったことが無いオバサンたちに、
 「美味いぜ、磯の香りが残ってて。」と、言外には「何年もオバサンやってて、そんなことも知らないのかよ。」という威張った思いも込めて言ったら、
 「あんた、この間の『ためしてガッテン』観なかったの?ヒジキを食べ過ぎたら癌になるってよ。」とのこと。・・・「ホントかよ」と思う。
 ビタミン、ミネラルたっぷりの健康食品ではないか、ヒジキは。それが何で癌の要因になるんだ、と思う。天下のNHKが、まさかガセネタをかますことは無かろう。きっとオバサンたちの大雑把な脳味噌が、「あまり大量に食べ過ぎると癌」というのを「食べたら癌」ということに文書変換でもしたのだろう。彼女らの言うことを私は信じない。

  10年ほど前だったか、友人のKY子から「与那原産の生ヒジキが手に入ったけど、要る?」と電話があった。彼女の住まいは糸満市である。東シナ海に面した糸満から沖縄島を横断して、太平洋に面した与那原までわざわざ出かけたようである。それまで生のヒジキというものを食ったことが無かった私は、もちろん、「うん、要る、要る。」と返事した。数時間後、生ヒジキを持って、糸満から首里までわざわざ来てくれた。
 「生なのであれば、酢の物でも食えるということか?」と訊く。
 「大丈夫なんじゃないの」という返事。で、その夜、酢の物にして食う。それ以来、ヒジキの酢の物は、私の春の楽しみとなっているのである。KY子に感謝。
 
 
 ヒジキ(鹿尾菜・羊栖菜):海産の褐藻
 ホンダワラ科の海藻 全国各地に分布 方言名:ヒジキ
 収穫時期は概ね3月から4月。全国各地に分布し、沖縄はその南限。大型の海藻で、長さは1mに達し、枝分かれしながら円柱状になる。サンゴ礁域に生息し、生きている間は黄褐色だが、乾燥すると黒褐色に変化する。
 水揚げされたものを浜茹でし、その後乾燥させるが、収穫時期には乾燥させる前のものがスーパーなどに出回る。古くから馴染みのある美味しい海藻。

 ついでに
 ヒトエグサ(一重草):海産の緑藻 →記事「海の匂いの澄まし汁」
 ホンダワラ科の海藻 収穫時期は1月から4月 方言名:アーサ

 モズク(水雲・海蘊):海産の一年生褐藻 →記事「海のモズクとなりにけり」
 ホンダワラ科の海藻 収穫時期は3月から6月 方言名:スヌイ

 イバラノリ(茨海苔):海産の紅藻
 イバラノリ科の海藻 収穫時期は3月から4月 方言名:モーイ

 リュウキュウツノマタ(琉球角叉):海産の紅藻
 スギノリ科の海藻 収穫時期は春 方言名:チヌマタ

 記:ガジ丸 2006.5.15 →沖縄の飲食目次

 参考文献
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行

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