ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

自給自足の強大な敵

2014年07月25日 | ガジ丸通信-環境・自然

 今、サンサナー(クマゼミ)が最盛期で、畑でもアパートの周りでも朝から煩く鳴いている。彼らが鳴き始めるのは概ね5時半、通常であればその時間、私は朝食を食べているか、既に食べ終え、コーヒーの準備をしている頃だ。しかし、最近はサンサナーの声に起こされることが多い。起きるのも「えいっ!」と気合を入れなければならない。
  たぶん、疲れているのだ私は。夜、暑くて、寝苦しくてぐっすり眠れていないという理由もあろうが、真夏だというのに平均9時間(頻繁に休憩するので実働は6時間ほど)労働を、炎天下での労働を続けて疲れているのだ。腰は重いし、農作業でも大工仕事でも酷使している右手の手首や肘にも痛みがある。暑さに心も萎えている。

 台風八ちゃんが襲ったのは先週火曜日、翌水曜日は記録的な大雨、雨が上がった昼過ぎに畑へ行き、八ちゃんの爪痕を見る。「酷ぇ~」という感想。
  売れると思っていたバナナ5房、アセロラ50~60個、パパイア20前後、グヮバ30~40個が倒されたり、落とされたりして大損害。野菜のニラも葉が千切れて売り物にならない。ゴーヤーは10株植えた内6株は根元から引き千切れて消えた。オクラは10株植えた内全部生き残ったが、着けていた実は全て消えた。自分用として植えてあったナス2株、ピーマン2株、キュウリ2株は枯れた。
 売る野菜果実が全く無いのでしばらく収入の無い時期が続く。自給自足用の野菜もないので、野菜農家(のはしくれ、にもならない か、まだ見習い)としては恥を忍んで、他所から野菜を買わなければならない状況になってしまった。

 台風1個が通り過ぎて、それが私に与えた影響は、収入が消える、自給の野菜も自足できなくなる、だけでは無い。台風八ちゃんは私に大量の仕事を与えていった。ほとんど収入にならない仕事だ。タダ働きだ、「俺は奴隷じゃねーぞ」と思うがしょうがない。
 倒れた果樹を立て起こす作業、グヮバが30本、アセロラ1本、パパイア4株、ビワ8株、シークヮーサー2本、アボカド4本など、2日費やした。それはまだいい。立て起こして、持ち直して、再び実をつければ収入に結び付く。
 畑小屋の壁に貼っていたブルーシート、丸めて小屋に結び付けていたのだが、それが一部引き剥がされ、ほとんど全部がボロボロになっていた。その補修、畑小屋の屋根に貼り付けていたいたプラスチックのトタン板が8枚の内5枚引き剥がされていた。その補修。これらは収入に結びつかない、どころか、資材購入などで大きな支出となる。

  小屋の壁をブルーシートから杉板に貼り替えることにした。杉板を焼いて磨いて塗装してと手間もかかったが、材料代も約1万5千円した。小屋の屋根をプラスチックから本物(金属製)のトタンに葺き替えることにした。万が一飛んだ場合、金属製は危険だからと思ってプラスチックにしていたのだが、プラスチックは台風のたびに飛ばされる。そのたびに手間と金がかかる、よって、今回は思い切って、金属トタンを使い、飛ばないようしっかり止めることにした。その材料費が約4万円もかかった。
 それらの修復にはたっぷりの時間もかかっている。なので、私は最近疲れている。金も時間も体力も多く消費した。台風は自給自足の強大な敵だと改めて認識した。
          
          
          
          

 記:2014.7.25 島乃ガジ丸


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ミイデラゴミムシ

2014年07月22日 | 沖縄の動物:昆虫-甲虫目

 奄美からのお客さん?

 先々週の火曜日(7月8日)、台風8号が沖縄島を襲い、強烈な暴風と激しい雨をもたらし、翌水曜日は記録的な大雨が降ったが、それ以来、まとまった雨が無い。土曜日(19日)の朝に30分ほどスコール、火曜日の夜中にもスコールがあったようだが、あとはずっとカラカラ、畑の裏にある沼も水が溢れていたが、今は水位が下がっている。
 カラカラのお陰で畑は地割れが起き始めている。去年の記録的な旱魃を思い出す。今年も去年のような旱魃となったら、畑で作物は育たない。台風8号で大被害を被った上に旱魃となったら、農夫は生活ができない。天候不順は食糧不足に繋がる。食糧不足は暴動や戦争に繋がる。恐ろしいこった。「雨くだせぇ」と天に祈るほか無い。

 天候不順については、先々週(7月11日)のガジ丸通信『天候不順で分布も不順』にも書き、「判明した昆虫の中でも、沖縄島には分布しないコヨツボシアトキリゴミムシやミイデラゴミムシを私は畑で見つけた。「過去に例が無い」は気象だけでなく昆虫界でも起こっているかもしれない。天候不順で分布も不順になっているのかもしれない。」と何となくの不安を述べたが、そこに挙げているミイデラゴミムシを今回紹介。

  ミイデラゴミムシは広辞苑に記載があり、漢字では三井寺歩行虫と書く。歩行虫はゴミムシの漢字表記(芥虫とも書く)だが、三井寺とは何ぞや?とまた広辞苑。「園城寺(おんじょうじ)の通称」とのこと。園城寺は「大津市にある天台寺門宗の総本山」(〃)のこと。そこで多く見られたからその名前がついたのかもしれない。
 沖縄には分布しないミイデラゴミムシが滋賀県から遠路はるばるやってきた、と考えるよりも、その分布の南限である奄美大島からちょこっと旅してきたと考える方が自然であろう。それにしても、「何で沖縄に旅してきたの?」と思う。訊いてみたい。

 
 ミイデラゴミムシ(三井寺歩行虫):甲虫目の昆虫 →写真
 ホソクビゴミムシ科 北海道~九州、奄美大島に分布 方言名:不詳
 名前の由来、ゴミムシは広辞苑にあって、芥虫、及び歩行虫と漢字が充てられ「オサムシ科のうち、オサムシ類以外の甲虫の総称」のこと。「石やごみなどの下に多く」(広辞苑)ということからゴミムシという名前なのであろう。歩行虫は「地表を歩き回って餌を探す」ことからかもしれない。ミイデラゴミムシそのものも広辞苑にあって、三井寺と漢字が充てられている。そこで多く見られたのかもしれないが、詳細不詳。
 カメムシと同じように、捕まえると肛門から刺激臭の強い液体を出す。そこから、ヘッピリムシという俗名もある。カメムシもヘッピリムシと言ったりする。
 体は黒色、頭胸背は黄色で黒紋がある。低地~低山地に見られ、成虫は地表にいて、主に夜行性とのこと。私が見たのは私の畑(低地)で、朝の9時過ぎの地表。
 体長は16ミリ内外。肉食性で生きている虫の他、死骸も食べる。分布が北海道~九州、奄美大島となっていて、沖縄の昆虫を紹介している文献には記載が無かった。私の畑は沖縄島の中南部にあるが、本種がいた。奄美大島から旅してきたのかもしれない。

 記:2014.7.21 ガジ丸 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行
 『名前といわれ昆虫図鑑』偕成社発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行
 『学研生物図鑑』本間三郎編、株式会社学習研究社発行
 『昆虫の図鑑 採集と標本の作り方』福田春夫、他著、株式会社南方新社社発行

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コヨツボシアトキリゴミムシ

2014年07月22日 | 沖縄の動物:昆虫-甲虫目

 西表からのお客さん?

 先々週(7月11日)のガジ丸通信『天候不順で分布も不順』で「判明した昆虫の中でも、沖縄島には分布しないコヨツボシアトキリゴミムシやミイデラゴミムシを私は畑で見つけた。「過去に例が無い」は気象だけでなく昆虫界でも起こっているかもしれない。天候不順で分布も不順になっているのかもしれない。」と書いたが、そのコヨツボシアトキリゴミムシ、沖縄島には分布しないが西表島にはいる。しかし私は、おそらくコヨツボシアトキリゴミムシであろう個体を沖縄島の私の畑で見つけた。

  沖縄島にはコヨツボシアトキリゴミムシの近縁種で、それと見た目そっくりなヒラタヨツボシアトキリゴミムシがいる。両者の違いは、
 1、前胸背板の形、ヒラタヨツボシアトキリゴミムシは逆台形状で、前縁近くで最も幅広く、後縁の幅が狭いが、本種は横長で中央直前でやや角ばり六角形状をしており、後角はほぼ直角。
 2、上翅にある4つの紋の内の前紋の形、ヒラタヨツボシアトキリゴミムシは菱形に近く、本種は円形に近い。
 3、上翅にある4つの紋の色、ヒラタヨツボシアトキリゴミムシは黄褐色とあり、本種は橙黄色。
 4、大きさ、ヒラタヨツボシアトキリゴミムシは6.5~7ミリあるが、本種はそれよりだいぶ小さい4~5.5ミリ。
とのこと。
 私の撮った写真と図鑑を見比べ、図鑑の説明文を読んで、分布が沖縄島ということから「これはヒラタヨツボシアトキリゴミムシである」と最初判断したが、図鑑には「よく似たコヨツボシアトキリゴミムシがいる」とあり、図鑑の両者と私の写真をよーく見ると、「1、前胸背板の形」の違いが顕著で、私の写真の個体はコヨツボシアトキリゴミムシと判断し直した。西表島から旅してきた個体であろうと想像した。

 
 コヨツボシアトキリゴミムシ(小四星後切芥虫):甲虫目の昆虫
 オサムシ科 本州~九州、西表島、台湾、東南アジアなどに分布 方言名:不詳
 名前の由来、ゴミムシは広辞苑にあって、芥虫、及び歩行虫と漢字が充てられ「オサムシ科のうち、オサムシ類以外の甲虫の総称」のこと。「石やごみなどの下に多く」(広辞苑)ということからゴミムシという名前なのであろう。芥(あくた)は「ごみ。ちり。くず」(同)のこと。『沖縄昆虫野外観察図鑑』に「樹上や地表面を歩行中の個体も時折観察され」ということから歩行虫という字も充てられているのだろう。
 コは小さいから、ヨツボシは「前胸背板上翅には橙黄色の円紋が4つある」だと思われるが、アトキリは不明。漢字の後切は私の勝手な想像、それしか思いつかなかった。「後ろを切る」という言い回しがある。「ゆくえをくらます」(広辞苑)という意。人の気配を感じたら即座にゆくえをくらます虫なのだと勝手に想像した。
 本種の分布は本州~九州、西表島、台湾、東南アジア、インド、ニューギニア、オーストラリアと広いが、私が見た沖縄島はそれに含まれていない。沖縄島には近縁種のヒラタヨツボシアトキリゴミムシが分布しているらしい。両者見た目もよく似ていて、体背面は黒褐色、前胸背板上翅には橙黄色の円紋が4つあるところは同じ。
 写真の個体はバケツの水に溺れていたところを助けた(なので水滴がついている)もので、場所は私の畑、つまり沖縄島。沖縄島に生息するのはヒラタヨツボシアトキリゴミムシの方だが、写真の個体は前胸背板の形がどうみても逆台形状だったので、それが特徴であるコヨツボシアトキリゴミムシとした。成虫の出現は周年。肉食性。

 記:2014.7.21 ガジ丸 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行
 『名前といわれ昆虫図鑑』偕成社発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行
 『学研生物図鑑』本間三郎編、株式会社学習研究社発行
 『昆虫の図鑑 採集と標本の作り方』福田春夫、他著、株式会社南方新社社発行


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ヒメカメノコテントウ

2014年07月18日 | 沖縄の動物:昆虫-甲虫目

 暑さにも寒さにも強い虫

 夏の農夫は朝早くから畑仕事をし、お昼頃には切り上げる。沖縄の夏の、灼熱の太陽の下、その殺人光線が最強になるお昼後の肉体労働は体を壊す、と思ってのこと。
 家に帰っても室内は暑い、扇風機を強にして体に向ける。それでも暑いけれど太陽の下に比べれば何とか耐えられる。私の部屋にはクーラーもある。先日、あまりの暑さに「クーラー使ってみようかなぁ」とちょっと思ったが、我慢した。
  浪人時代の2年間、私の部屋にクーラーがあり、夏は使っていたが、それ以降はクーラーのある部屋に住んでいなかった。実家も居間と母が着付け教室に使っていた和室を除けば父母の部屋も子供たちの部屋にもクーラーは無かった。20年ばかり住んでいた前のアパートにもクーラーは無かった。3年前に今のアパートに越してからはクーラーのある部屋となったが、そのクーラーもまだ、一度も使ったことが無い。

 ヒメカメノコテントウを調べると、その分布が「北海道~九州、南西諸島、シベリア、朝鮮、台湾、インド」とあった。シベリアからインドまでいる。「ほう、暑さにも寒さにも強い虫なんだな」と感想を持った。暑さにも寒さにも強い体を持つ人間になりたいと常々思っている私にとって、目標となるべき虫なのであった。
 暑いからといってクーラーを使っていたら、暑さに強い体にはならないだろうと思って私はクーラーを使わないのだが、クーラーの効いている図書館などへ行くと、「はー、落ち着くぜ、クーラーっていいなぁ、発明した人は偉いなぁ」なんて思ったりする。

 
 ヒメカメノコテントウ(姫亀の甲天道):甲虫目の昆虫
 テントウムシ科 北海道~南西諸島、インドなどに分布 方言名:グスーマヤグヮ
 名前の由来についての資料は無いが、ヒメ(姫)は体長3~5ミリとナミテントウなどに比べると小さいから。カメノコ(亀の甲)は形がそのように見えるから。テントウについては別頁にも書いたが、広辞苑に「店頭虫とする説がある」とあった。八百屋の店先にやってくるといった意味であろうか。漢字では天道虫と表記されている。天道は「天地を主宰する神」の意があるので「神の使いの虫」ということだろうか。
 上翅の斑紋には変異があるとのことだが、「基本形は、地色は橙色で、肩部にまがたま型か惰円の黒紋、会合部の中央付近と後側部付近に会合部の黒条につながる黒紋がある」と『沖縄昆虫野外観察図鑑』にあり、そこに載っている写真と私の写真はそっくり。他には「せすじ型」、「四紋型」、「黒色型」などがいるらしい。
 分布については『沖縄昆虫野外観察図鑑』に「北海道~九州、南西諸島、シベリア、朝鮮、台湾、インド」と詳しくあった。シベリアの寒い所から熱帯のインドまで広く分布しているようである。出現は、寒い所では春から秋までのようだが、沖縄では周年。
 体長3~5ミリ。キジラミなどを食べるので、農夫にとっては益虫となる。

 記:2014.7.10 ガジ丸 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行
 『名前といわれ昆虫図鑑』偕成社発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行
 『学研生物図鑑』本間三郎編、株式会社学習研究社発行
 『昆虫の図鑑 採集と標本の作り方』福田春夫、他著、株式会社南方新社社発行


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パン

2014年07月18日 | 沖縄の飲食:食べ物(料理)

 パン作りに挑戦

 一ヶ月ほど前、実家近くに用事があり出かけた。もう既に他人のものとなった実家には寄らなかった。2月に売却し、数日後隣近所に挨拶しに行った際、外から眺めた時以降は実家を見ていない。どうなっているか・・・特に気にはならない。
 用事があった家で用事を済ませ、ふと、その家の斜め向かいを見ると、聞き慣れた名前のパン屋さんがあった。「母のお気に入りのパン屋さんだ、母を偲んでフランスパンでも買って行くか」と中へ入った。フランスパンはワインの肴になるので私の好物となっている。甘く無いのが私好み。パンを齧って、乾いた口の中にワイン、これがイイ。
 店内を見渡したがフランスパンは見当たらない。で、店の人に「フランスパンは置いていないですか?」と訊いた。店員は一瞬きょとんとしたような顔をして、すぐに「あっ、バゲットですね、申し訳ありません、それは置いていないです」と答えた。

 「バゲットですね」という答えは何年か前にもどこか他所のパン屋の若い店員にも言われたことを思い出した。「何だい!いつからフランスパンがバゲットなんて名前になったんだい!パン屋の店員なら、フランスパンという昔の名前でも対応せんかい!それが年寄りに対する親切ってもんだ!」とその時思ったが、今回もまた、同じ思いをした。
 そういえば、国際通りの歩行者天国がいつのまにかトランジットモールなんて名前に変わっていた。過日、バスに乗った時、バスの壁に張り紙があって「本日は国際通りがトランジットモールとなるため、本バスは国際通りを迂回します」といったようなことが書かれてあった。文脈からトランジットモールとは歩行者天国のことだと解ったが、「いいじゃないかホコテンで、何だいトランジットって、財布が落ちていても「取らん、じっと」見ているという意味か?それなら許す」と新語に疎いオジサンは思った。
 そういえば最近、ラジオを聞いていてよく耳にする言葉で知らないものが多くある。例えばライン、ジェル、スムージーとかいったもの。オジサンはもう・・・。話が違う方向に進んでしまった。このことについてはいつかまた、ということで。

 パンを作った。「自分で作ってやろうじゃないかフランスパンを」と思い立ち、2014年6月1日に挑戦した。何でフランスパンかというと、上述の通りワインの肴に合うからという理由。何でパンを作ろうと思ったかについては、去年12月に実家に泊っていた若者たちが残していった食料品の中に小麦粉があり、封が開けられており、中身がほとんど残っていたから。小麦粉は日常の料理であまり使わないので、一遍に大量に消費するにはどうしたらいいか?と考えたら「パン作り」しかなかった。
 フランスパンとは何ぞや?と改めて調べて みると、広辞苑に「塩で味を付け皮を固く焼いたパン。普通、拳形、また細長い形に作る。バゲットなど」とあった。「塩味のパンだからワインに合うんだ」と納得し、「バゲットはフランスパンの一種なのか」と知る。バゲットを調べると「長い棒状のフランスパン」とあった。「そうか、普通パン屋に置かれているフランスパンは細長いな、だからバゲットって言ってるんだな」と納得。

 イースト菌は家にあった。冬、日本酒を作る時に使ったものがまだ残っていた。イースト菌に砂糖を入れ、ぬるま湯に溶かし発酵さ せ、小麦粉に塩を少々入れて、イースト菌のぬるま湯を混ぜて練っていく。成型して、第一次発酵とかいうもので1晩置き、翌朝、パンの形にした後、第二次発酵を経て、焼いて出来上がり。
 「バゲットですね」と優しく諭すように教えてくれたパン屋のお姉さんに「これがフランス パンというものじゃい」と、いつか教え返してやりたいと思い、何としてでもフランスパンと呼べるようなものにしたいと、私のパンは、形を拳形にした。
 私の作ったフランスパン、パン屋のバゲットに比べるとずっと硬い。気泡が少ない。お そらく発酵が不十分だったと思われる。でも、私のフランスパン、不味くはない。硬いのでよく噛まなきゃならない。よく噛むとそこはことなくイースト菌の香りがし、味わいが出てくる。ワインの肴にすると、むしろ普通のバゲットより良いかもしれない。
 硬いパンといえば、以前住んでいた首里石 嶺のアパートの近くにあったパン屋さんのライ麦パンが硬かった。私好みのパンで、遠くへ引っ越した今でもたまに(2~3ヶ月に1回くらいかな)に行って、それを買い、ワインの肴にしている。そのライ麦パンに比べると私のフランスパンは旨味が足りない。パン作りの腕が未熟ということであろう。

 私はパン屋でバイトをしたこともなく、パン作りを経験したこともほとんど無い(以前にも挑戦したことがあるが、どうだったか忘れた)ので「腕が未熟」は当然のこと。若者たちが残した小麦粉はまだ残っているので、近々再挑戦したいと思う。
 
 
 
 
 
 

 記:2014.7.6 ガジ丸 →沖縄の飲食目次


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