ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

コガタスズメバチ

2014年09月19日 | 沖縄の動物:昆虫-膜翅目(ハチ他)

 小型でも強力

 小さいからといって侮ってはいけない。つい最近(2014年9月現在)、東京の何とかいう公園でデング熱とかいう伝染病に感染した人が何人も出たというニュースをラジオから聞いた。デング熱のウイルスは蚊を媒介とするらしい。死に至るのはまれな伝染病らしいが、高熱が出て数日は安静を要するとのこと。数日間、何もせずただ寝ているだけというのは、今の私にとって「そんな暇無ぇぜ」なので、気を付けなきゃ。
 気を付けなきゃと思いつつ、私はほぼ毎日蚊に刺されている。「蚊に刺されるほどのこと、何でも無ぇや」と侮っているのだ。罰が当たるだろうか?

  小さいからといって侮っていない虫もいる。ハチの類だ。かつて若い頃に1度だけハチに刺された経験がある。そのハチは方言でガヤバジと呼ばれる草はらに巣を設ける種の蜂で、私はうっかりその巣に触れたみたいであった。でも、そう痛くはなかった。
 畑にはいろんなハチの種類がやってくる。ガヤバジ(オキナワチビアシナガバチ)の巣もある。刺されてもそう痛くは無い(注射針を刺された程度)ので、巣に触れないよう気を付けているが、ガヤバジそのものが近くにいても特に気にならない。ジガバチ、アナバチの類、クマバチ、ミツバチなども、これまでの 畑仕事や野原散策の長い経験から刺される心配がほとんど無いと判断しているので、近くにいても気にしない。

 私が侮っていないハチは畑にも多くいるアシナガバチやコガタスズメバチ、彼らに刺された経験は無いけれど、刺されるとすごく痛いらしいので、それらは侮ること無く、見つけたら近くに彼らの巣が無いことを確かめて、それからそっと近づいて、写真を撮るようにしている。彼らは近付いてよく見ると怖い顔をしている。いかにも、「俺に触れたら痛い目を見るぞ!」ってヤクザの顔だ。くわばらくわばら。

 
 コガタスズメバチ(小型雀蜂):膜翅目の昆虫
 スズメバチ科 日本、沖縄、東南アジアなどに分布 方言名:ハチャ(ハチの総称)
 名前の由来は資料が無く正確には不明。スズメバチは広辞苑にあり、雀蜂と漢字表記され「スズメバチ科のハチ」のこと。何でスズメ(雀)かは記載が無い。本種はスズメバチ科で、スズメバチより小さいことからコガタ(小型)とつくのであろう。
 体長22~27ミリ。成虫の出現時期は5月から2月。キアシナガバチが樹木の枝に巣を作るのに対し、本種は低木の枝やシダ植物の地際に営巣するらしい。私は見たことが無い。職場には本種がよく飛んでいるので、近くに巣があると思われる。
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』に紹介されているスズメバチ科の仲間で最も大きいのはヒメスズメバチという種で、体長は24~37ミリとある。本土で死者も出るなどとニュースになるスズメバチの体長は約30ミリなので、ほぼそれと同じ。コガタスズメバチはそれらより一回り小さい。小さいが、刺されるとすごく痛いらしい。
 キアシナガバチはチョウやガの幼虫を狩る。その決定的瞬間を先日、私も目撃したが、コガタスズメバチは有翅昆虫を狩るとのこと。これは目撃していない。
 
 横から

 記:ガジ丸 2005.8.14 →沖縄の動物目次
 2014.9.6訂正加筆

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行
 『名前といわれ昆虫図鑑』偕成社発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行
 『学研生物図鑑』本間三郎編、株式会社学習研究社発行


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ゴキブリヤセバチ

2014年09月19日 | 沖縄の動物:昆虫-膜翅目(ハチ他)

 名前より見た目良し

 畑にはたくさんの虫がいる。今(9月)は、トンボ類、バッタ類、ハチ類が目立って多くいる。トンボ類ではウスバキトンボが群れて畑の上を飛び回り、ショウジョウトンボやハラボソトンボも多い。バッタ類ではマダラバッタが最も多く、ショウリョウバッタ、オンブバッタ、クルマバッタなどもよく見る。コオロギ類もいっぱい。そんな虫達、先日チビアシナガバチに3ヶ所刺され、ちょっと痛い思いをしたが、特に嫌ってはいない。もちろん、畑の作物を食害する奴ら(カメムシなど)には大いに憤慨しているが。
  作物の害虫も含め、体に害のあるハチやムカデ、カ、ブヨなどを除けば、虫のほとんどは嫌いではない。体に付いたとしても平気である。ただ一つ、衛生的に間接的な害はあるかもしれないが、体に直接的な害は無いであろう虫でも、体に付いたら、それこそ虫酸が走るほど嫌いな虫がいる。ゴキブリ。見るのも嫌なくらいだ。

 ゴキブリヤセバチ、名前から想像すると虫酸が走る奴だが、見た目はちっとも気持ち悪く無い。見た目だけでなく、ハチと名があるけど人を刺したりもしない。見た目はちっとも気持ち悪く無いのにゴキブリと付いているのが可愛そうになる。
 「このグループはゴキブリやカマキリなどの卵に寄生する」とあることからゴキブリという名だと思われるが、ゴキブリだけで無く、カマキリからも名を取ってブリカマにしたら良かったのにと思う。美味しそうな名前になる。もちろん、食わないが。

 
 ゴキブリヤセバチ(蜚蠊痩蜂):膜翅目の昆虫
 ヤセバチ科 沖縄、台湾、インド他、熱帯地方に分布 方言名:不詳
 名前の由来は資料が無く正確には不明。漢字の蜚蠊痩蜂も私の想像。『沖縄昆虫野外観察図鑑』に「このグループはゴキブリやカマキリなどの卵に寄生する」とあることからゴキブリだと思われ、漢字の蜚蠊は広辞苑から。ヤセは体型が細いことから痩せ。
 同書にはまた、「腹部を軍艦旗のように上方に向けて静止するため、英語ではEnsign flies」とあった。Ensignって何だ?と英和辞典を調べると「船舶などが国籍を示すために掲げる旗」とあった。fliesは私でも解る、蝿のこと、その複数形。
 体長は7~8ミリ。体色は黒く、腹部が極端に細い。成虫の出現は周年。「世界には20種ほどいるが、日本には本種のみ」とのこと。沖縄ではよく見かける。

 記:2014.9.13 ガジ丸 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行
 『名前といわれ昆虫図鑑』偕成社発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行
 『学研生物図鑑』本間三郎編、株式会社学習研究社発行
 『昆虫の図鑑 採集と標本の作り方』福田春夫、他著、株式会社南方新社社発行


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キスジセアカカギバラバチ

2014年09月12日 | 沖縄の動物:昆虫-膜翅目(ハチ他)

 鍵か鉤か?

 ウチナーンチュの全体がそうであるのか調査したことが無いので不明だが、少なくとも私の周りのディキランヌー(できない者、特に勉強ができない者という意)であった友人達は鍵と錠とを明確に区別していない。例えば南京錠などのこともカギと呼ぶ。
  「鍵をかけて」の際のカギは概ね正しい日本語としての鍵だが、例えば、駐車場の入口にチェーンを渡して、一方に錠を取り付ける際に「鍵を持ってきてくれ」と、例えば国語が苦手だった友人Oが言ったとすると、彼は「南京錠を持ってきてくれ」という意味で「鍵を」と言っている。長い付き合いの私は迷わず、南京錠を取りに行く。

 高校生の頃はOよりほんの少しだけ国語のできた私は、大学を日本文学科にしたものだから、数年後にはOよりずっと国語ができるようになった。Oと比べればそうだが、大 学時代は劣等生の部類であった。難解な言葉や漢字に四苦八苦していた。
 そんな私なので、今回キスジセアカカギバラバチの漢字を想像した際、カギバラのカギを最初は鍵と判断した。鍵の形をした腹、「そんな腹ってどんな?どれどれ」とキスジセアカカギバラバチの写真をマジマジと見た。が、どうも、鍵の形をしていない。
 大学の日本文学科で劣等生だった私は、劣等生だったお陰で5年も大学に通う羽目になったが、5年も通ったお陰かどうか、腐っても日本文学科みたいになっている。カギには鍵だけで無く鉤という漢字もあることを知っている。鉤が先の曲がった形の物という意味であることも知っている。先の曲がった形の腹、それならありそうだ。

 
 キスジセアカカギバラバチ(黄筋背赤鉤腹蜂):膜翅目の昆虫
 カギバラバチ科 本州~九州、奄美大島、沖縄島、台湾などに分布 方言名:不詳
 名前の由来は資料が無く正確には不明。漢字表記の黄筋背赤鉤腹蜂も私の想像から。腹側に黄色の筋があり、背中側は赤色をしているのでキスジセアカ(黄筋背赤)、腹の基部が曲がっていることからカギバラ(鉤腹)ということにした。
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』に「沖縄では採集例が少なく生態についてはよくわかっていない」とあった。私は私の畑で5月から6月の間に何度も見ている。「幼虫は葉を食べる昆虫の幼虫に寄生するらしい」ともあったが、それについては未確認。私の畑ではアカギの葉上、イヌビワの葉上にいて、しばらくじっと止まっていた。
 体長は7~12ミリ、寄主は昆虫類。腹は黒色に黄筋、背は赤とよく目立つ。
 
 横から

 記:2014.9.7 ガジ丸 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行
 『名前といわれ昆虫図鑑』偕成社発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行
 『学研生物図鑑』本間三郎編、株式会社学習研究社発行
 『昆虫の図鑑 採集と標本の作り方』福田春夫、他著、株式会社南方新社社発行


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フクダアリバチ

2014年09月12日 | 沖縄の動物:昆虫-膜翅目(ハチ他)

 身長3.5倍

 昆虫図鑑を見ると、それには各昆虫の大きさが記されている。昆虫の大きさには概ね範囲を示す「~」が付く。同じ種の虫でもそれぞれ個体差があるのだ。もちろん、それは当然のことと私も直感的に理解できる。哺乳類人という種も個体差がある。人類のモンゴロイド種のウチナーンチュにだって個体差はある。色白、色黒、髪ふさふさ、禿げ頭、吊り目、垂れ目、太っちょ、痩せっぽち、のっぽ、ちび、などなど。
  のっぽ、ちび、つまり背の高い人と低い人を比べる。もちろん、大人(成体)で、その雄を比べて見ると、私の周りには190センチ近い人と150センチを少し超える人がいる。2人を並べてみると大人と子供のようである。が、大した差では無い。
 世界には、2mをゆうに超える人がいる。プロバスケット選手などに多い。小さな人の例は知らないが、病気で無い限り140センチくらいではないだろうか。背の高い人が250センチあったとしてもその差は2倍弱。大した差では無い。宇宙人が地球にやってきて、彼らを採集したとしても、二人とも同じ 哺乳類地球人の範疇に入れるだろう。

 フクダアリバチの体長は、記憶している限り、私が今まで紹介してきた昆虫の中では最も幅広い。『沖縄昆虫野外観察図鑑』によると4~14ミリとなっている。4ミリと14ミリでは3.5倍差となる。哺乳類人に喩えたら、身長160センチの人もいれば560センチの人もいることになる。あののっぽのキリンだって4mを超える程度だ。5m60センチは怪物だ、怪獣だ、ウルトラマンを呼ばなければならない。
 宇宙人が地球にやってきて、1m70センチの私と5m60センチの人と並んで立っていたら、おそらく、最初は大人と赤子だと判断するに違いない。

 
 フクダアリバチ(ふくだ蟻蜂):膜翅目の昆虫
 アリバチ科 九州、奄美大島、沖縄に分布 方言名:不詳
 名前の由来は資料が無く不明。福田さんという人が学術的発見をしたことからフクダかもしれないと思ったが、そういった記述は私が参考にいている文献には無かった。アリバチ(蟻蜂)については『沖縄昆虫野外観察図鑑』に「雌は無翅でアリに似ている」とあった。雌の姿をもしかしたら見ているかもしれないが、アリと思って見逃したかも。
 同書に「沖縄では採集例が少なく、稀である」とあったが、雄の姿は以前勤めていた職場で何度も見ていて、今年(2014年)春には私の畑でも見つけた。
 体長は4~14ミリ、成虫の出現は5月から7月と9月から10月。成虫は体全体が鮮やかな赤色で、翅の色は黒っぽく、よく目立つ。幼虫の寄主は昆虫類で「地中にあるハナバチなどの巣に住み、蛹などに外部寄生する」とのこと。
 
 横から

 記:2014.9.7 ガジ丸 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行
 『名前といわれ昆虫図鑑』偕成社発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行
 『学研生物図鑑』本間三郎編、株式会社学習研究社発行
 『昆虫の図鑑 採集と標本の作り方』福田春夫、他著、株式会社南方新社社発行


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ミツバチ

2011年06月25日 | 沖縄の動物:昆虫-膜翅目(ハチ他)

 農夫の友人

 「ちゅうばいか」という言葉がある。「何飲む?ビールか?それとも酎杯か?」の「ちゅうはいか」では無い、「は」は「ば」と濁っておる!と、自分で書いていて怒鳴ることもないのだが、虫媒花のこと。「昆虫によって花粉が柱頭に運ばれ受粉する花。サクラ・ユリなど。」(広辞苑)のこと。ミツバチは運ぶ昆虫の代表。

 去年(2010年)、「ミツバチが少なくて、野菜果物の受粉ができない」というニュースがあった。ミツバチが少ないのは世界的な傾向だったようだ。私の畑、友人の畑、従姉の畑のゴーヤーやナーベー ラー(ヘチマ)の出来も去年は悪かった。
 ミツバチがいなくても、他のハチやアブ、ハエが同じ働きをしてくれる。ただしかし、絶対数が違う。私の経験では、例えば、クマバチが1匹いたとしたら、ミツバチは100匹ほどいる。ミツバチは花が咲いている所であれば、私の畑でも野原でも公園でも普通にいて、いつでもいて、数多くいる。数多くいて、たくさんの虫媒花の役に立っている。そして、多くの、花の受粉が必要な農夫の役にも立っている。

 農夫の友人であるミツバチを、素人農夫の私も頼りにしている。なので、その針に刺されたら痛いらしいが、ミツバチを殺そうなどと思ったことは全く無い。先日、彼らの好物である畑のセンダングサを引き抜いたが、その代わり、ガザニア、ヒマワリ、ナデシコなどの草花を植えた。これからも友達であり続けたいとの思いから。

 
 ミツバチ(蜜蜂):膜翅目の昆虫
 ミツバチ科 ヨーロッパから日本全土に分布する 方言名:ハチャ(ハチの総称)
 名前の由来、資料は無かったが、蜜をよく吸うハチだから、あるいは、蜂蜜を生産するハチだからということで、たぶん間違いなかろう。
 蜂蜜やロイヤル‐ゼリーを採るために世界的に有用な昆虫となっている。暖かい沖縄ではほぼ年中活動しているので、養蜂家にとっては、沖縄は都合が良いらしい。
 蜂蜜やロイヤル‐ゼリーの生産だけでなく、彼らは野菜の受粉もやってくれる。それも世界中で活躍している。農夫の有難い味方となっている。
 どこにでもいて、沖縄ではほぼ年中いて、これまでもよく出会っているハチ。アニメのミツバチハッチで馴染みの通り、小さくて黒と黄色の縞模様があって、すぐそれと判る。ただし、日本にはニホンミツバチとセイヨウミツバチがいて、写真のハチがどちらなのか素人の私には判断できない。どちらかというとセイヨウなのではないかと思われるが、沖縄ではニホンミツバチとセイヨウミツバチの雑種が主流らしい。
 体長は12~13ミリ。成虫の出現は、沖縄では周年。
 
 横から
 
 顔

 記:ガジ丸 2011.5.19 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行


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