Web Master's Room

バイク乗りのちょっと寄り道、思った事…

星、降る

2008-08-25 17:23:06 | ツーリング
四国カルストへはいっきに高度をあげ
予測どおりに真っ白い世界に突入した。

10m先も見えない…。
ライトも乱反射して意味をなさないのでセンターラインを目印に先に進む。
ただ幸いな事に雨は降ってなく風もまったくない。
白い世界を非力なバイクはゆっくりゆっくり進んでいった。

何度か来た時の覚えている感覚でなんとか姫鶴平のキャンプ場に着いた。
このような状態ではあったがやはりキャンパー達はいる。
もう辺りは薄暗くなっているので、ここを寝床にする腹を括った。

一人用のテントはあっという間に設営完了。
タープは持ってきていないので洗い場の軒先で夕食の準備をする。
ひとりの食事は寂しいものだが
お腹がいっぱいになったのと赤ワインで酔ったせいか
すぐにいい気分になっていた。

空を眺めると霧一面だが月がかすかに確認できる。
やはり霧はそれ程深くなく
それはその上空は晴れている事を証明している。
ひょっとしたら…。

本日の夕食はモモ肉の黒コショウ玉ねぎ添えとコンソメスープ
簡単に出来て酒のつまみにちょうどいい。
ビール2本とワイン1本はあっと言う間に睡魔を呼んできた。

不思議なものである。
あれだけ飲んだのにふと目が覚めた。
時計を見ると2時半であった。
雨がテントを叩く音もなければ風がテントを揺らす事もない。
本当に静かであった。
そしてテントのジッパーを下ろした。

澄み切った夜空であった。
他に光がないせいなのか、月がこんなに明るいとは思わなかった。
星もくっきり見る事が出来る。

テントから首だけ出し
360度広がる星空を眺める。
横たわっているので背中が地球で
目の前からが空が始まる訳であり
地球と宇宙の狭間に自分が存在する訳である。
目の前に広がる星は規則正しく並んでいる訳ではないが
そこにあるべくしてあり、その指定された色で輝いている。
こうして空を眺めていると
古代の人々が天空に大きな絵を描いた気持ちがよくわかる。
自分なりに光と光を結んで大空に勝手に絵を描く。
すると夜空に一瞬の淡い光が。
流れ星が流れる間に願い事を3回言えれば願いがかなうなんて事をよく聞くが
私は欲の塊なのか1回も言える事無く終わってしまう。
ちょうどこの時期、夏の夜空の風物詩“ペルセウス座流星群”がピークを迎え
結局5つの流れ星を見る事が出来た。

そして翌朝もうひとつのプレゼントをもらった。