末つ森でひとやすみ

映画や音楽、読書メモを中心とした備忘録です。のんびり、マイペースに書いていこうと思います。

ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団

2015-11-21 08:26:44 | 音のはなし
すでに一週間が経ってしまいましたが、先日足を運んだ、
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団来日公演のレビューです。


ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団

   【日時】 11月13日(金) 19:00開演

   【会場】 サントリーホール 大ホール

   【曲目】 チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第2番 ト長調 作品44
          ++ ピアノ曲アンコール ++
        ♪ シューベルト(リスト編):12の歌より 8. 糸を紡ぐグレートヒェン
        ♪ ユーマンス(A.テイタム編):Tea For Two
        ♪ モーツァルト(ヴォロドス/ファジルサイ/ユジャ・ワン編):トルコ行進曲
        ♪ グルック:オペラ『オルフェオとエウリディーチェ』から「メロディ」

         《 休憩 》

        リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」作品35
          ++ オケ曲アンコール ++
        ♪ マスカーニ:オペラ『カヴァレリア・ルスティカーナ』間奏曲
        ♪ リゲティ:コンチェルト・ロマネスク(ルーマニア協奏曲)4楽章



   【演奏】 ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団

        指揮 / グスターボ・ヒメノ
        独奏 / ユジャ・ワン (ピアノ)
             リヴィウ・プルナル (ヴァイオリン)
             グレゴール・ホルシュ (チェロ)
RCO_2015


*~*~*~*~*~*~*~*~*

前半は、独奏にユジャ・ワンを迎えての、チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第2番。

これまで聴く機会の無かった曲で、最後まで集中して聴けるのか気がかりでしたが、
隣の席で、いかにも "クラシック通" な会話をしていたお客さんたちも、
初めて聴くようなことを言っており、そんなものか~と、安堵して開演を待ちました。

で、実際に聴いてみると、予想外に面白い(?)曲でした。

第1楽章はもちろん、独奏のピアノが主役ですが、
RCOファンの私、"ピアノも素敵だけど、オケの音も、もっと楽しみたいなぁ" と、
欲求がむくむくと湧き上がってまいります。
そうして迎えた第2楽章で ・・ なんと、ピアノそっちのけ状態になり、
独奏ヴァイオリン&チェロによる二重奏が、主役に躍り出てしまいました!

ピアノ協奏曲なのに、こんな展開ありなんでしょうか?

更には、天の邪鬼な私の、"ユジャ・ワンの音もそろそろ聴きたいぞ" と感じる
タイミングを見計らったかのように、ピアノが目立つ箇所も登場したりするので、
なんだかサービスの行き届いた楽曲、という印象を個人的には抱き、
終楽章は、オケもピアノも堪能しながら終わりました。

相変わらず、ピアノ曲にはそれほど食指が動かない私なので、
ユジャ・ワンの演奏を聴くのも、今回が初めてだったのですが、
すごくドラマチックな音色を奏でるピアニストなんですね。
この日、彼女はキラキラ光るドレスを着ていたのですが、その衣装をも凌ぐほどに
ピアノの音が輝いていて、もっと彼女の音を聴いていたい、と思いました。

  *~*~*~*

そして、プログラムは後半へ ―― 。これこそが、私の本日のメイン!
大好きなオーケストラが、大好きな曲 を目の前で演奏してくれる、至福の時です。

超本気モードで聴いてしまったせいか、
終演後は、"心地好さ" と "疲労感" とが、絶妙に同居しておりました。
リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」は、
間違いなく、最も聴き込んだ曲の一つなのと、自分が管楽器出身なのとで、
ソロや聴かせどころが近づいてくると、妙に緊張が走るのです。
弦楽器がメインとなるパートでは、ほ~っと音楽に浸りつつ、
そろそろ管楽器が来るわ ・・ と神経を研ぎ澄ませては身構え、
気づいたら旋律にあわせて、膝に置いた手の指が勝手に動いている状態(苦笑)。

もっと肩の力を抜いて聴けるのも良かったと思うのですが、
またとなく、妙に体感型な鑑賞となりました♪

オケのアンコールは2曲のみでしたが、
演奏会を無事に終え、良い意味でリラックスした感が漂う中、
のびやかな雰囲気で奏でていく、RCOの楽団員の様子が好きです。


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