末つ森でひとやすみ

映画や音楽、読書メモを中心とした備忘録です。のんびり、マイペースに書いていこうと思います。

旧作覚書き:「蜘蛛女のキス」ほか1作品

2014-08-24 20:36:21 | 映画のはなし
今月、DVDにて鑑賞した旧作映画の覚書きです。
ややネタバレがあります。

*~*~*~*~*~*~*~*~*

★瞳の奥の秘密
 ( 原題 : El secreto de sus ojos
   見る前の予想とは、だいぶ印象が違う作品でした。
   舞台はアルゼンチン。刑事裁判所を定年退職した主人公ベンハミンは、
   25年前に担当した殺人事件を題材に、小説を書きはじめ、
   未解決だった事件の謎に迫っていく ・・ みたいなあらすじだったので、
   てっきり、ミステリーとか、サスペンス色が濃いものと思ったのですが、
   実際は、事件に関わってしまった男女の、25年越しのロマンスもの
   といった要素が、大きな位置を占めていたように感じました。
   でも、題名的には、すごくピッタリな内容ではありましたが。。
   一度は逮捕された犯人が、易々と釈放されたのは、司法取引の面よりも、
   事件が起きた1974年当時の政情や、権力を持った側の腐敗ぶりの象徴かな?
   前半のゆるゆるした展開は、若干気になりましたが、
   伏線を回収しはじめる後半は、なかなかの緊張感があり、
   渋さの中に、秘められた情熱が見え隠れして、結構良かったです。
   ちなみに、壊れたタイプライターを使い続けるのも、伏線の一つですが、
   他の方のレビューを読むまで、私自身は気がつきませんでした。


★蜘蛛女のキス
 ( 原題 : Kiss of the Spider Woman
   舞台は南米の、とある刑務所の中。
   未成年者への性犯罪で収監された同性愛者の男が、
   政治犯の男に、自分の気に入りの映画を語る場面から
   ストーリーが始まります。
   以前、一緒に仕事をした方から「機会があったら、ぜひ見て!」と、
   熱烈にプッシュされた作品です。設定を聞いた限りでは、
   あまり、ぴんとくるものが無かったのですが、
   実際に見てみたら、予想以上に、すごく良かった!
   現実に縛られながらも、理想を求めて葛藤する人間の物語。
   そして、"愛" についての映画でした。
   この春、第2回TSUTAYA発掘良品映画祭 にて、
   スクリーンで見られるチャンスがあったのに ・・ と、今更後悔。
   ちなみに、同映画祭の第1回ラインナップは、こちら


コメント