末つ森でひとやすみ

映画や音楽、読書メモを中心とした備忘録です。のんびり、マイペースに書いていこうと思います。

松竹ブロードウェイシネマ/パリのアメリカ人

2021-11-29 08:06:22 | 映画のはなし
見終わったときの満足感が非常に高く、たいへん素晴らしかったです。

本作は、1951年製作の名作映画「 巴里のアメリカ人 」を 舞台化したミュージカル で、
2015年にNYブロードウェイで、2017年にはロンドンのウエストエンドで公演がはじまり、
後者の舞台を収録したものが、今回スクリーンに登場 しています。

元の映画は未見なのですが、とても有名な、ハリウッド製のミュージカル映画であることから、
華やかで、ハッピーエンドな作品なのだろうと、勝手に思い込んでいたものの、
こちらのミュージカル舞台版を見て、それだけではないのだと、初めて知りました。

1945年。フランス、パリ。
軍を退役して画家を目指すアメリカ人ジェリーと、ダンサーのリズとのロマンスが物語の主軸であり、
そこに、歌やバレエのエンターテインメント要素が加わるため、確かに、華やかでハッピーな展開と言えますが、
時は、第二次世界大戦終結直後。戦時中に、ヨーロッパ、そしてフランスで、何があったのか。

主役二人も、周囲の人たちも、長い戦争の日々を耐え、
傷を抱えつつ、新しい時代を希望とともに生きていこうとしています。
だから、ジェリーとリズの恋も、二人を取り巻く友人や家族とのストーリーも、
それぞれにドラマがあり、見ていて引き込まれるのです。

衣装や舞台美術もステキで、スクリーン越しだったとは言え、
鑑賞できて本当に良かったと思える作品でした。

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   松竹ブロードウェイシネマ 『パリのアメリカ人』

  ◇原題:An American in Paris: The Musical
  ◇関連サイト:公式サイト ( 日本版 )、IMDb ( 関連ページ
  ◇鑑賞日:2021.11.16. 映画館にて

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