末つ森でひとやすみ

映画や音楽、読書メモを中心とした備忘録です。のんびり、マイペースに書いていこうと思います。

旧作覚書き:「クリクリのいた夏」ほか2作品

2007-05-31 21:25:02 | 映画のはなし
今月みた映画 ( 旧作 ) の覚書きです。
すべてDVD鑑賞で、 多少のネタバレあり です。

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炎のジプシー・ブラス ~ 地図にない村から ~
 ( 原題 : Brass on Fire )
   ルーマニア北東部にあるロマ族の村、ゼチェ・プラジーニで結成され、
   “ 世界最速のジプシー・ブラス ” 旋風を巻き起こしたバンド、
   ファンファーレ・チォカリーアの姿を追ったフィルムです。
   ジャンルとしてはドキュメンタリーですが、100% ・・ という訳でもなく、
   冒頭の、凍った湖に打ち捨てられていた、壊れたホルンを拾い上げる少年の
   エピソードなどは、“ 実際に起こりうる出来事 ” としてのフィクションだし、
   ファンファーレ・チォカリーアのサウンドとともに展開される、
   村でのシーンの撮り方、見せ方なども、
   場面によってはPVっぽい演出が施された作りになっています。
         *~*~*~*~*
   このレンタル版DVDの凄いところは、特典映像がたっぷりと見られるところ。
   特に、2004年のベルリン・ライヴの様子を、
   まるっと1時間も楽しませてくれるのが、何とも言えません!
   最初に本編を見たときには、彼等のバックグラウンドがよく分からなかったことと、
   結構、シーンがあちこちに飛ぶのとで、今ひとつ入り込みにくかったのですが、
   特典のライヴ映像を見ていたら、ハマリました♪
   “ 世界最速 ” と言われる超絶技巧によって繰り出される音楽で、
   会場が、どんどん熱くなっていくのが伝わってきます。
   哀愁を漂わせている、ラドゥさんの歌も良かった。。
   結局、特典映像を見終わった後、もう一度、彼等の音楽をじっくり味わいたくて、
   本編を再度見てしまいました (笑)
         *~*~*~*~*
   映画の中でも独特の存在感を放っていた、長老のイオン・イヴァンチャ氏が、
   昨秋お亡くなりに なったそうです。ご冥福をお祈りいたします。
   今後も、世代交替やら、メンバーの入れ替えなどが行なわれていったとしても、
   ツアーで得た収入を、村の教会や家々を建てる為に使っていた頃の日々を、
   彼等には是非、忘れないでいてほしいなぁ ・・ と思います。


クリクリのいた夏
 ( 原題 : Les Enfants du marais
   時々、不意に、見返したくなる映画です。
   愛すべき人たちとの、愛すべき想い出。
   傍から見れば、少々 ( だいぶ?) 困った人もいるというのに、
   皆が、とても良い表情をしているのは、
   クリクリの記憶を通して、懐かしい姿が描かれているから ・・ なのでしょうか。
   “ 自由とは、何をして、何をしないのかを、自分の意志で決められること ”
   しばらくしたら、きっと、また見たくなると思います♪


大いなる休暇
 ( 原題 : LA GRANDE SEDUCTION
   始まりは “ 嘘 ” からだったけれど、
   1ヶ月をともに過ごし、やがて “ 真実 ” を明かして、
   あらためて絆を作りはじめていくプロセスが、
   笑いと、程好いしんみりとをまじえながら、ほのぼのと描かれていきます。
   < 裏道ダッシュの島民大移動 > とか、
   すごく可笑しくて、その真剣ぶりが、逆に切ない...
   自分の存在場所を見つけ、誇りを取り戻した、ドクターと島民たちが、
   この後、どんな5年間を歩んでいくのか、楽しみな余韻が残ります *^-^*