末つ森でひとやすみ

映画や音楽、読書メモを中心とした備忘録です。のんびり、マイペースに書いていこうと思います。

涙するまで、生きる

2015-12-31 09:07:19 | PJ版:役者のはなし
今年も、大晦日の日を迎えました。
この一年、お世話になった皆様、ありがとうございました。

年内、締めの更新は、ヴィゴ・モーテンセン主演「涙するまで、生きる」です。
12/18(金)~28(月)まで、新文芸坐にて上映されていた
「シネマカーテンコール2015」のラインナップに入っていたので、足を運びました。

地味目ながらも、心に訴えかけてくるものが確実にある良質な作品で、
今年のラスト鑑賞に選んで良かったな、と思いました。

舞台は、フランスからの独立の気運高まる、1954年、アルジェリア。
登場人物は、予備役将校で、現在は教師をしているダリュと、
殺人の容疑者で、裁判への出廷を望むモハメドの、ほぼ二人のみ。

美しいけれど過酷な自然環境と、激化する民族間の争いの下に、
男たちの孤独と絶望、諦念、かすかな希望などが、繊細に、丁寧に切り取られています。

原作はアルベール・カミュの短編小説「客」。

映画の原題は「Loin des hommes」で、"人々から遠くへ" といったような意味。
邦題は最初、日本語として不自然で感心しませんでしたが、
カミュの言葉「涙が出そうになるくらいに、生きなさい」からつけたのでは?
という指摘を目にして、そうなのかぁ ・・ と。

プログラムも購入しましたが、仕事が年末進行で慌ただしく、残念ながら未読状態。
お正月休みの間に、原作とあわせて読みたいと思います。

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   映画 『涙するまで、生きる』

  ◇原題:Loin des hommes
  ◇関連サイト:公式サイト ( 日本版 )、IMDb ( 関連ページ
  ◇鑑賞日:2015.12.24. 映画館にて