末つ森でひとやすみ

映画や音楽、読書メモを中心とした備忘録です。のんびり、マイペースに書いていこうと思います。

ドラマ「チェルノブイリ」

2020-04-26 08:32:06 | 映画のはなし
遂に、鑑賞しました。
とても素晴らしいドラマでした。

チェルノブイリ原子力発電所での
未曾有の 爆発事故 が起きたのは、1986年4月26日。
それから30年以上の時間を要したとは言え、
よく、こんな、とんでもないドラマを作り上げたものだと感心します。

私は、自宅にテレビを置かない生活に切り替えてからは、
国内版も海外版も、普段はテレビドラマを見ないのですが、
(なので、本記事のカテゴリーも、微妙に違ったものになっています)
この作品は、昨年海外で放映された時の評判の高さから、
日本でも早く見られるようになれば! と待ちのぞみ、その一方で、
見るなら、メンタルが安定している状態でないと ・・ というアドバイスを得て、
日本語字幕付きで見られる環境が整っても、いつ見ようかと思案をしていました。

2020年4月現在、世界中から日常が失われていく状況下で、
敢えて鑑賞することにしたのは、決して、私自身に精神的な余裕が溢れている
という訳でもなく(寧ろ、目に見えない疲れの蓄積を感じています)、
政治的権力を持った勢力に情報を隠される中で、突如として日常を奪われた人間が
どう行動するかを見たかったから、だと思います。

このタイミングで見たことは、個人的には正解でした。

確かに、画面を正視するのがキツイ描写も沢山あって、
気持ちが弱っている時に見るには、かなり厳しい面もあるのですが、
人影の無くなった街並みや、命の危険を抱えての対処、
見えない終息に向けての手探りの取り組みなど、目が離せなくるものばかりです。

最も印象に残ったのは、第一話冒頭のモノローグ。
 ウソの代償とは?
 真実を見誤ることじゃない
 本当に危険なのはウソを聞きすぎて真実を完全に見失うこと
 その時 どうするか
 真実を知ることを諦め物語で妥協するしかない


そして、最終話終盤のモノローグ、
 世の中の大半は
 真実の発見を望んでいない
 だが真実は常にある
 たとえ人々が
 見ようとしなくても
 真実は人の欲求や 政府や 観念や 宗教に左右されたりしない
 ただ発見の時を待っている

も、突き刺さってくるものがありました。

間違っても、気軽に、楽しく見られるドラマとは言えませんが、
時間をつくって、また見たいと思いますし、見るべきだと思っています。


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   ドラマ 『チェルノブイリ』

  ◇原題:Chernobyl
  ◇関連サイト:公式サイト ( 日本版英語版 )、IMDb ( 関連ページ
  ◇鑑賞日:2020.4.24. - 4.25. 配信にて

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