末つ森でひとやすみ

映画や音楽、読書メモを中心とした備忘録です。のんびり、マイペースに書いていこうと思います。

旧作覚書き:「オランダの光」ほか2作品

2007-04-29 21:44:09 | 映画のはなし
今月みた映画 ( 旧作 ) の覚書きです。
すべてDVD鑑賞で、 多少のネタバレあり です。

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オランダの光
 ( 原題 : DUTCH LIGHT / HOLLANDS LICHT
   レンブラントやフェルメールら、
   オランダの黄金時代17世紀に活躍した画家たちが、巧みに描き出した “ 光 ” 。
   その “ 光 ” の正体を追い求めんとした、ドキュメンタリー作品です。
   水の中にたつ国オランダでは、空気中を漂う水分と、地表で波打つ水面と、
   その合間を太陽の光が縫うことで、柔らかくて美しい、独特の自然光が生まれます。
   しかし、20世紀半ばに行なわれた、アイセル湖の大規模な干拓が原因となり、
   “ 特別 ” と称えられた光は、永久に失われてしまったとも言われています。
   果たして、それは真実なのか。
   そもそも “ オランダの光 ” などと言うモノは、本当に存在したのか。
        *~*~*~*
    - と、ここまで読んで、科学的な解明を期待した方には、
     この映画は少々、肩透かしかもしれません。
    ( 例えば、年代ごとの気象データや大気中の水分量を弾き出し、
      地理的条件を勘案して比較する ・・ といった手法は取ったりしないのです )
   映画のスタッフは、往年の名匠たちがキャンバスに向かってそうしたように、
   現代の人々が見つめている “ 光 ” を、フィルムに捉えていきます。
   「 機を逃がさずに、それと気づいてモノに出来るかどうか 」 、あるいは、
   「 変化し続けていく日々にあって、見失いがちな、決して変わることのない
     “ 本質 ” の部分を捕まえ損ねないように... 」 。
   一人のアーティストとしてかつての “ 光 ” との接点を見出さんとする姿勢に、
   共感を覚えた人には、なかなか興味深いアプローチとなっているように思います。
        *~*~*~*
   オランダを代表する画家たちの作品と、空と光と水に囲まれた美しい風景を、
   たっぷりと味わうことが出来る映画です。 オランダ、行ってみたいぁ。。


月曜日に乾杯!
 ( 原題 : Lundi matin
   月曜日の朝、憂鬱な気分は万国共通 (笑)
   ちょっと、ふらっと、ヴェニスまで ・・ というのは、
   さすがに無理だけど...
   ヴァンサンが暮らす村の人たちや、旅先で出会う人たちの、
   どこかトボけた味わいに、クスッとさせられつつ、
   のんびりと構えて見ていられるのが、イイです♪


サイドウェイ
 ( 原題 : SIDEWAYS
   日常からの脱出 - 旅の映画をもう1本。
   ワインの薀蓄がいっぱい出てきました (笑)
   それなりに詳しい人が見ると、きっと、
   いろいろ思うところもあるんだろうなぁ...とか、
   この映画の楽しみ方の幅も、それこそ違ってくるだろうし...とか、
   アルコールが苦手な私としては、ちょっと残念に思うのでした (>_<)