おはようございます。
夏休みの週末ですねー。
なんとなく、のんびりな夏の時間になりますねー。
こういう日は、気持ちよく過ごさないといけませんね。
夏!楽しまないと!
ですねー。
さて、その時、僕はイケメン貴島くん(29)、辛辣姫ユキちゃん(28)、若いミユウちゃん(25)、若い水本くん(24)とお酒を飲んでいました。
「ゆるちょさん、僕有り体に言って、変わりたいんです。今の自分から・・・そのためには、どうしたら、いいんですかね?」
と、水本くんは少し酔っ払った風情で僕に質問してきました。
「変わりたい・・・今の自分の何がどう嫌で、自分をどう変えたいと思っているわけ?水本くんは」
と、僕。
「そうですね・・・とにかく、僕、大学を卒業してから・・・大学時代の彼女にフラレて以来・・・女性にさっぱり、モテなくて・・・」
「そんな自分がまず嫌いだし・・・たまに女性と二人きりになっても、何を話していいか、さっぱりわからないし・・・」
「とにかく、女性が僕といっしょにいるとつまらなそうな顔をするんです。そんな自分がすごく嫌い・・・」
と、水本くん。
「なるほど・・・で、どう自分を変えたいの?」
と、僕。
「貴島さんやゆるちょさんみたいに・・・いるだけで、女性が笑顔になるような・・・そんな男になりたいんです」
と、水本くん。
「なるほどね・・・そういう状況があって、水本くんなりの希望があると言うことか・・・ユキちゃん、どう思う?」
と、僕。
「うーん、言ってる事はわかりますけど・・・調子がいい希望って言うか」
「・・・ただ、こうなりたいって事を言葉にしても、特にゆるちょさんレベルになるのは、そうそう簡単な事じゃないと思いますけど・・・」
と、ユキちゃん。
「まあ、とりあえず、真面目に考えるなら・・・まず、どうして、そういう現状なんだろう?水本くんは心当たりある?女性にモテない現状になっている理由?」
と、僕。
「うーん、それがさっぱり、わからないんですよ」
「・・・これでも大学時代は割りと女性の友達も多かったし、その気になれば、彼女を作ることだって、そんなに難しくなかったし・・・」
と、水本くん。
「なるほど・・・大学時代とは環境が変わった・・・そういうことですよね?ゆるちょさん」
と、貴島くん。
「うん、そういうことだ・・・ま、大学に入って、大学時代の彼女にフラれたり、女性にモテなくなるなんてことは・・・実はよくあることなんだ」
と、僕。
「実際、僕もその時代、同じような状況を経験している・・・」
と、僕。
「僕もですよ・・・大学時代は一緒にいる時間が多かった彼女にすれば・・・急に遠い存在になって、自分を構ってくれなくなったオトコより」
「身近にいて、マメに構ってくれる男に情が移るパターンですよね、それ」
と、貴島くん。
「そういうこと・・・女性は毎朝恋をリセットするからね・・・しかも、本能の世界の生き物だから・・・毎日視界に入る、マメな男の方が勝つ公算が圧倒的に高いのさ」
と、僕。
「それはわかるけど・・・何故、今の水本くんは、女性にモテなくなったのかしら?」
と、辛辣姫。
「うーん、それが一番わかりそうなのは・・・ミユウちゃん、わかる?水本くんとは、普段から、しゃべる間柄でしょ?」
と、僕。
「え?言っていいんですか・・・?」
と、ミユウちゃん。
「言ってください・・・僕、傷つきませんから」
と、水本くん。
「水本くんって・・・人の話を聞くばかりで・・・あるいは質問するばかりで・・・自分の話が無いからじゃないですか?」
と、ミユウちゃん。ズキュン!と言い抜いた。
「それは・・・確かに・・・」
と、水本くん。二の句が継げない。
「ゆるちょさんや、貴島さんと話していて面白いのは、お二人共自分なりの論理と言うか、経験からの知恵をたくさん持っていらっしゃるし」
「それを話して頂けるから・・・楽しい時間が過ごせるのかなと思っているんです、わたし」
と、ミユウちゃん。
「だから、わたし、ゆるちょさんと一緒に話していると楽しいし、いつもいろいろな知恵を教えて貰えるので、とても楽しいんです」
「ゆるちょさんって、とても賢いし、独自な知恵や発想がほんとに面白いし、一緒にいて、いっつも楽しいから」
と、ミユウちゃん。
「だから、ゆるちょさんが見えるとテンション上がるし、普通に一緒にいるだけで、しあわせな気持ちになるんです」
と、ミユウちゃん。
「でも・・・水本くんと二人だと・・・水本くん、何の話題も無いから・・・わたしが話題を提供するしかなくて・・・でも、水本くん、頷くだけだから」
「なんだか・・・話していて張り合いが無いんですよね」
と、ミユウちゃん。
「え?そうなんですか?女性と話す時は、女性の話をただ頷きながら、聞けばいいって、物の本に書いてあったから・・・」
と、水本くん。
「それは水本に話を聞いてもらいたい女性の場合の対処法だよ・・・水島はそういう意識じゃないだろ?なあ、水島」
と、貴島くん。
「ええ・・・どちらかと言えば、水本くんの意見が聞きたいから話しているんですけど、その意見が返ってこないから・・・話す意味すら、疑問を感じてて」
と、ミユウちゃん。
「水本くん・・・今のミユウの反応は、かなりやばいわよ」
と、辛辣姫。
「え?そうなんですか?」
と、水本くん。
「だって、話す意味にすら、疑問を感じるってことは、要は、二人きりになっても、話す意味が無いなら、話さないって事よ」
と、ユキちゃん。
「え、それは困ります・・・」
と、水本くん。
「でも、女性は比較する動物です。水本くんに話しても、何も返ってこない・・・それに対して、貴島さんやゆるちょさんに話せば、いろいろな意見を返してくれるし」
「ある意味、ゆるちょさんとのこの場って、わたしのワンダーランドなんですよ。いろいろな意見がドンドン出てくるし、素敵な知恵に昇華されているから」
「とても、楽しいの・・・」
と、ミユウちゃん。
「だから、自然、ゆるちょさんと貴島さんのいるこの場で、ゆるちょさんに話してみよう、聞いてみようって思いになるし・・・」
「それまでは、自分の意見は言わないでおこうって、自然になるから・・・」
と、ミユウちゃん。
「水本くんとは、話さないでおこう・・・と、そういう意識になる、か・・・」
と、貴島くん。
「水本くんが、今、女性にモテない理由・・・それ、そのものじゃない!」
と、ユキちゃん。
「水本と話しても、何の意見も返ってこないばかりか・・・ただ頷くだけじゃ・・・それは女性にとって、無意味な時間だものな」
と、貴島くんは辛辣に言葉にする。
「でも、そんな事言ったって・・・まだ、僕、なんの経験も無いし・・・ゆるちょさんや貴島さんのような言葉が吐けるわけでもないし・・・」
と、水本くんは困惑気味に言う。
「わたし、水本くんに話すのは、同世代の同じ、経験の少ない人間同士で、会話を交わしてみたいから、話をしているの」
「・・・最初からゆるちょさんみたいな言葉を期待しているわけじゃないの・・・だって、そんな事出来るわけないと思うから」
と、ミユウちゃん。
「共感って言うのかな・・・そういう言葉が貰えるかと思って、話してるのに・・・そういう言葉さえ返ってこないから・・・ある意味、呆れているの」
と、ミユウちゃん。
「例えば、前にも話した事あるけど、先輩達はサラリーマンを辞めて脱サラしていく、強い人達だわ・・・でも、それがわたしに出来るかって言うと」
「まだ、そこまで自信がない・・・そういう話をした時も、何も返ってこなかった・・・水本くんからは」
と、ミユウちゃん。
「水本は、その水島の意見に対して、実際、どう思っているんだ?」
と、貴島くん。
「え?それは、当然の話じゃないかなーと・・・僕らまだ、経験が無いんだし、未来なんて未知数だし」
と、水本くん。
「その言葉・・・なぜ、ミユウに言ってあげなかったの?」
と、ユキちゃん。
「え?だって・・・当然、水島さんもそう思っていると思うから、わざわざ僕が言葉にするまでも無いかなって思って」
と、水本くん。
「それだな・・・お前さ、どっか自分は偉いから、話は聞くだけでいい・・・みたいな思いこみしていない?自分が言葉にするのは、先輩の前だけ、みたいな思いこみ」
と、貴島くんが言葉にする。
「え?・・・そうかもしれない・・・っていうか、自分としては、自分の時間は大事に使おうと思っていただけで・・・別に他意はないんですよ」
と、水本くん。
「他意がなくても・・・女性は「俺偉い病」の人間に超敏感よ・・・水本くんは自分でも知らず知らず、女性に対して「俺偉い病」になっていたようね・・・」
「男性がよくかかる病気・・・水本くんは心のどこかで、女性蔑視してるんだわ」
と、辛辣姫。
「だって、おかしいでしょう?ミユウはあなたの先輩なのよ?その先輩がわざわざあなたが暇だろうと思って、エンターテイメントを提供しているのに」
「自分がわざわざしゃべる必要がないなんて・・・そんな判断、普通しないわ・・・普通の後輩だったらね」
と、ユキちゃん。
「あなたが女性にモテなくなったのは、その女性蔑視の「俺偉い病」を女性が敏感に嗅ぎつけているからよ・・・だから、女性はあなたを嫌うんだわ」
と、辛辣姫は言い抜いた。
「結論が出ちゃったようだな・・・水本・・・俺やゆるちょさんのようになる・・・なんて10年以上早いってことになるぜ・・・その結論だとさ」
と、貴島くん。
「そうね・・・まずは、水本くんは、その女性蔑視な考えを改めなければ・・・ミユウからも切られるわよ・・・ねえ、ミユウ?」
と、ユキちゃん。
「そうですね・・・そういう話で、わたしの言葉を聞いていて・・・何も返して来ないのなら・・・これ以上、二人きりで話す意味はないですからね」
と、ミユウちゃん。
「まあ、まあ、ミユウちゃんもユキちゃんも・・・そこは、かわいい後輩なんだから、そこはちょっとフォローしてあげてよ・・・ねえ」
と、僕。
「水本くん・・・女性蔑視の「俺偉い病」って、女性は超敏感なんだよ。すぐにわかる・・・だから、女性はしれっと水本くんの相手をしなくなる」
「・・・そういう状況が水面下で、続いていた・・・それが真相なんだろう・・・どう貴島くん、何か思い当たる節はある?」
と、僕。
「確かに、水本って、女性に人気無いんですよね・・・水本より、年上の男性の先輩なんかには、結構、いい評価を貰っているのに、女性には、さっぱりだ」
「なるほど・・・その理由がこれだったんですね」
と、貴島くん。
「これって、男性の多い職場には、多いパターンなんだけど、結局、サラリーマンって、仕事がめちゃくちゃ忙しいから、いろいろなモノを犠牲にして生きているじゃん」
「睡眠時間を犠牲にしていたり、家族サービスを犠牲にしていたり、夏休み、せっかく楽しみにしていた旅行も、突然仕事の予定が入って、おじゃんなんて、よくある話」
「だから、サラリーマンの男性って、「俺偉い病」になりがちなんだよ・・・しかも、女性蔑視の「俺偉い病」に、ね・・・」
と、僕。
「例えば、サラリーマンの男性って、仕事の話しか出来ないから・・・女性と話が出来なくなっちゃうんだ・・・女性を笑顔にするために何を話したらいいかすら」
「わからなくなってしまう・・・あげくの果てには、自分の娘が何を考えているかすら、わからない父親なんて、ざらだぜ・・・」
「それはすべて、嫁さんや、娘さんとの会話の時間すら、取れない程に忙しくしているのが、サラリーマンだからだよ・・・」
と、僕。
「確かに・・・そうなったら、お嫁さんや、娘さんが、何を考えているか、皆目、見当がつかないでしょうね」
と、ユキちゃん。
「そういう状況の中でサラリーマンの男性は日々激闘していると言うのに・・・嫁さんや娘さんには、その激闘を理解してもらえない現状がある」
「結果・・・サラリーマンの男性は、女性を蔑視することにより、今の自分の現状を支えようとするんだ・・・」
と、僕。
「それが、サラリーマン型「俺偉い病」の成り立ちストーリーだ」
「・・・水本くんがサラリーマン型「俺偉い病」になったプロセスも、このストーリーのどこかに類似しているはずだ」
、
と、僕。
「多分、水本の場合・・・仕事が忙しくて、自分を成長させる事のみに考えがいって・・・その為には、先輩の男性に言葉をもらうのが一番」
「・・・女性は二の次みたいな考えになって・・・それが女性蔑視につなったんでしょう・・・」
と、貴島くんが分析する。
「そうなの?水本くん」
と、辛辣姫。
「たぶん・・・そういうことだと・・・思います」
と、水本くん。青白い表情だ。
「ま、原因がわかったんなら・・・とにかく、今はその女性蔑視の「俺偉い病」を治すことだな・・・そのままだと、ミユウちゃんもユキちゃんも相手にしてくれないぜ」
と、僕。
「は、はい・・・僕、事の重大さに気づいていませんでした・・・水島さん、多岐川さん、すいませんでした」
と、水本くんは素直に謝る。
「ま、それはこれからの水本くんの態度次第だけどね。日本社会は謝って済む程、簡単なところじゃないから」
と、ユキちゃんが言葉にした。
「そう思うでしょ?ミユウも」
と、辛辣姫。
「はい・・・水本くんの今後の対応次第でしょうね・・・それより・・・ゆるちょさん、二次会行きましょうよ、わたし、場所変えたくなりました」
と、ミユウちゃんが明るく言葉にした。
「貴島さん、やさしいですね。水本くんを連れて、二人きりで、どこかへ飲みに行くなんて」
と、ミユウちゃんが言葉にしている。
「ま、男気のある先輩としては、当然のところだろう・・・ミユウちゃんの言葉は、水本くんを今日はもう見たくないって意味だったからね」
「・・・貴島くんにしても、水本くん、結構、やばいと思ったんだろう」
と、僕。
「でも、ミユウちゃんもやさしいんだね。普通の女性なら、何も言わず、水本くんを切っているところなのに」
と、僕。
「ま、一応、かわいい後輩ですから」
と、笑顔のミユウちゃん。
「ユキちゃんもやさしいね。その辛辣さは、やさしさの裏返しだもんね」
と、僕。
「ゆるちょさんなら、ちゃんとわかってくれると思って・・・辛辣さを怖さと理解している向きもいますから」
と、ユキちゃん。
「ま、間違いは誰でも犯すものさ・・・問題は、その間違いに早く気付き、対処出来るか、どうかだ・・・」
と、僕は言葉にする。
「ね、ゆるちょさん、そんな話より、今度、湘南の海にわたし達を連れていってくれません?わたし、今シーズンの新しい水着買ったんです」
と、ミユウちゃん。
「あ、その話、わたしも乗るー。わたしも新しい水着買ったもーん」
と、ユキちゃん。
「それって、この3人で行くって話かな、やっぱり」
と、僕。
「もちろんですよ・・・せっかく3人きりになれたんだし、その流れで、行きましょうよ、海!」
と、ミユウちゃんがおねだりモード。
僕は困惑しながら、ユキちゃんと顔を見合わせるのでした。
(おしまい)
さて、夏の週末は、楽しく、身体使って遊びましょうか!
そして、昼間から、楽しくお酒なぞ!
いーーんです。そのために平日、一生懸命働いているんですから。
気持ちのいい時間を楽しみましょうよ!ね!
楽しい週末を!
ではでは。