朝はネットに繋がらなかったが、午後は問題なくなった。
やはり地震の影響がなんらかあったのだろう。
「これから電力が足りなくなることが予想されます。節電にご協力願います。」
これは昨日の晩、青梅街道をとぼとぼ歩いている際に既に市役所の広報車が放送をしていた。
その時は足が痛かったこともあり、あまり深く考えなかったのだが、昨日街道沿いをずっと歩けたのは電気がついていたせいだ。
コンビニの照明、ファストフードの灯り等等。
その電気がなかったら恐らく歩くこともままならなかっただろう。
改めて自分が色々なものに守られていることを実感する。
自宅はゆれがあまり酷くなかったらしい。
サイドボードの中の置物が少し倒れていた位だった。
会社の壁に亀裂が入ったので、自宅もと思ったのだが、30キロ以上距離が離れていることもあり、状況は若干違ったようだった。
青梅街道沿いの食べ物屋さんはどこも人が一杯だった。
「これから歩くから何かおなかに入れておきましょう」という同僚の言葉に従い、私は歩きながらドトールのジャーマンドックなどを食べたりした。
「ここ(店の中)で食べていってもいいですよ。」と同僚が言ってくれたのだが、男性6人の中に女性1人、私のせいであゆみが遅くなっている上に、食べるのまで待ってもらうのは申し訳なく、男性同僚と一緒に歩きながらジャーマンドックを食べる。
1人になって、青梅街道も多摩地区に近づいてくるとラーメン屋さんなどに、私のように歩いて帰る途中と思われる人が沢山いた。
歩いて4時間以上も経ち、冷え切っていたので、私も暖を取りに中に入りたかったのだが、一度座ったらもう立ち上がれないような気がし諦める。1人で歩いていることでどこか緊張していたのだろう。
多摩地区に来ると、ゆっくりではあるが、バスがキチンと走っていた。
そのバスの後ろ、ライトの上当たりに足をかけて(バンパーの上だろうか?)バスに張り付くように立っている欧米人らしい若い女性。パンツ姿でリュックを背負ったその女性は、歩くよりもいくらか早い速度のバスにやや微笑みを浮かべながら張り付いていた。
映画スピードで、キアヌ・リーブスがバスに取り付けられた爆弾を除去しようとバスの中から出てバスにしがみついている場面があるが、スピードこそ出ていないが、あれとほぼ同じような場面を現実に見るとは思わなかった。