
敵に向けて撃ったはずの魚雷で爆発する潜水艦事故の原因は・・・・という不穏な始まり方をするデッドレコニング PART ONEの完全な続編であり、最終章と思われるミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング。
「それ」と呼ばれる人工知能エンティティに支配されつつある世界の危機を救うために仲間の力を借りて一人立ち向かうイーサン・ハントことトム・クルーズ。ロンドンのビッグ・ベンをバックに疾走し、マイナス40度の北極圏からの潜水、そして南アフリカでの複葉機での空中戦と、見せるアクションへの飽くなき探求心に限界がない。
先頭に立ち危機に立ち向かうイーサンの周りには、彼を支えてくれたチームの面々が一緒だ。前作から行動を共にしているヘイリー・アトウェル演じるグレースと切れ方が半端ない金髪の殺し屋と新しいメンバーもいれば、長年苦楽を共にしてきたルーサーとベンジーが彼のミッションの遂行を支える。誰もがイーサンと行動を共にすることを自らの意志で選択し、自らの役割を果たそうとする。
AIがこれだけ身近になっているのに、その相手の正体が把握できないという不気味な空気の中での戦い。更にAIに挑発され疑心暗鬼になり、自分達では核戦争の突入を阻止できないかもしれないという恐れ。目に見えない力にあらがえず気が付いたら今が戦前になってしまうのでは・・というストーリーは、今の不安定な世界の雰囲気にリンクして、アクション全開の中にも不穏なものも感じたりする。
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世界各地で繰り広げられるアクションシーンを見ながら「外国製作の映画に100%の関税課す方針」というトランプ大統領の言葉を思い出してしまう。なんでこのタイミングで思い出してしまったのか・・・痛恨の極み・・・