私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

震える牛

2012-02-28 21:29:01 | なんということはない日常
2年前の未解決事件を新たに洗いなおすことになった刑事。
居酒屋で殺害された二人は獣医と産業廃棄物業者。物取り目的の犯行で、接点などないと思われた二人の接点はある大きなSCだったのだ。

推理物として考えるならごくごく普通の展開とも思えるが、「地方に次々に出店するSCがもたらしたものは?」という点にスポットを当てており、これがかなりセンシティブな話になっているので、その部分には非常に興味をそそられるし、面白い。

シャッター通りになってしまっている商店街は、地方だけでなく東京の小さい町にも出現しているはずだ。(私も実際に目にすることがある。)そういうものは皆簡単に想像できるはずだ。イメージしやすいし、肉の問題についてはニュースになることも多かったせいで、皆興味を持っている点だ。
そういう点をセットにしているところはとても面白いし、読みやすいのも、問題になっていることをイメージしやすいせいだと思う。

しかし「平成の砂の器」という宣伝文句はやり過ぎだし、逆効果だと思う。
売る側が自らハードルを上げてどうすると突っ込みを入れたい。

*****


以前読んだ「デフレの正体 経済は「人口の波」で動く」のことを思い出した。
個人的な思いだが、この2冊の本は一対を成すといってもいい点を持っていると思う。
それだけこの本が小説というよりルポルタージュという雰囲気を持っているせいかもしれないが。



震える牛
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小学館


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