行政マン・コーチのはじめの一歩

自治体職員でストレングスコーチ&ファシリテーターの丸本です。
人と組織の持つ強みを活かして、応援を続けています。

公務員制度改革(1)

2006年01月15日 | ニュース記事
昨年後半から出てきています公務員の総人件費削減、いよいよ行政改革推進法案の提出も近づき、着々と進んでいるようですね。

今後5年間で、国家公務員が5%、地方公務員が4.6%以上の削減をめざすというやつです。
13日のニュースで、閣僚と労働組合との政労協議が開催されるという記事がありました。

(以下引用)*****************************************
<公務員削減改革>来週にも、3閣僚と労組の政労協議

政府は12日、公務員の総人件費削減改革で、来週初めにも中馬弘毅行革担当相ら3閣僚と労働組合の政労協議を開くことを決めた。今後5年間で国家公務員5%、地方公務員4.6%以上の純減という目標実現に向け、職員の配置転換などへの全面協力を申し入れる。組合側からの反発が予想され、労使間の攻防が本格化する。

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地方自治体の削減目標について言えば、過去5年間の実績が4.6%ということで、これまでの実績以上の削減をという目標設定です。
市町村では、合併したところではだぶついた人員の削減が可能ですし、合併しない市町村についても、人件費を削減しなければ予算自体が組めなくなっている自治体も出てきてますので、かなりの削減が進むのではないかと思います。
平成16年度の削減数も1.6%の4万1475人純減となっているようです。

都道府県では一生懸命やっているところと、そうでないところのギャップが大きいようですが、北海道はかなり厳しい人員削減をしようとしているようです。

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北海道、職員の3割・6千人削減へ 新規採用を抑制
(引用)
深刻な財政危機にある北海道は13日、教員や警察官を除く知事部局職員約2万人のうち、3割に当たる約6000人を05年度から10年間で削減する計画を発表した。単独の自治体では全国で最大級の削減規模で、このうち前半の5年間で目標の7割に当たる約4300人を前倒しで削減する。

 当初は「3000人以上」ともされていたが、「最初の一歩が重要」(高橋はるみ知事)として、4300人まで踏み込んだ。具体的には、毎年600~800人と予想される退職者を補充する新規採用を抑制する。道立札幌医科大学(約1470人)が07年度から独立行政法人化されて職員が公務員でなくなるほか、28の試験研究機関(約1600人)の一部の独立行政法人化も進める。
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民間の方からは、これでも甘いと言われてしまうのかも知れませんが、国・自治体ともに、ここまでの削減を打ち出すのは珍しいのでは。給与の10%カットも組合に提示してますので、かなり厳しい財政状況ということも言えるのかもしれません。







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ピグマリオン効果

2006年01月12日 | ネタ帳
「期待し続ける力」が人を変化・成長させるということ。
相手に期待をかけると、相手もその期待に応えるようになる。

現実の女性に落胆したキプロスの王ピグマリオンが、自作の彫刻の美女を見ては「これが人間だったら」と思い続ける日々を送っていた。
そんなある日、その彫刻のモデルとなったアフロディーテがピグマリオンの元に現れて、その彫刻に人間の命を与えてくれた。ピグマリオンはその女性と結婚し、幸せに暮らしましたとさ。

というギリシア神話からとられた教育心理用語です。
心理学者ローゼンタールが小学校で行った実験に基づくものですが、再実験によりその効果を疑問視する批判もあるようです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%82%B0%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%82%AA%E3%83%B3%E5%8A%B9%E6%9E%9C

しかし、私たちの経験でも、人から期待され続ければ、その期待に応えようとするのが人間の機微というものではないでしょうか。
逆に言えば、失望せずにねばり強く信じて期待することが、人を成長させるポイントなのかもしれません。
「あいつはダメだ」とすぐあきらめてしまうと、育つものも育たなくなります。
人を育てるって、辛抱と信じることなのでしょうか。

ちなみに、心理学に「好意の互恵性」という言葉があるそうです。
自分に好意を持っている人を好きになるという心理だそうで、「いい部下だ、彼(彼女)は伸びるぞ」と思っている上司には、部下の成長と部下の好意が返って来るということです。

人間の機微というものは、本当に良くできているものですね。

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ブログの使い道

2006年01月12日 | ニュース記事
真相解明へブログ開設 民主、耐震強度偽装で (共同通信) - goo ニュース

政治家が自己アピールに使うのは多いけど、政党が特定のテーマでブログを開設するのは珍しいんやなかろうか。
ブログって、インターネットの中でも別格のメディアになってきてるようですなぁ。


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春一歩

2006年01月08日 | 歳時記

いつもの散歩コースにネコヤナギ発見!

今日はものすごく寒い日なのですが、植物は少しずつ動き始めているんですねぇ。


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尚友(しょうゆう)

2006年01月08日 | 名言・格言
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孟子、読書をもって尚友(しょうゆう)となす。
ゆえに経籍(けいせき)を読むは、即ちこれ厳師父兄の教えを聴くなり。
史子を読むも、また即ち名君、賢相、英雄、豪傑と相周旋(あいしゅうせん)するなり。
それこの心を清明にしてもってこれに対越せざる可(べ)けんや。
(言志後録)
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(意味)
孟子は、読書をすることは古人を尊び、友とすることだと説いた。
経書を読むことは、厳しい先生や父兄の教えを聞くのと同じである。
歴史書を読むのは、直接名君や賢宰、英雄、豪傑と交際するのと同じである。
だから、読書をするに際しては、心を清明にして、書中の人物より卓越した気概を持って相対さなければならない。


江戸末期の儒学者、佐藤一斉の言志後録からの引用です。
今年も読書を通じて、尊敬できる友と出会い、厳しい師・古の名君・賢相の教えを学ぶ1年にしたいと思っています。

ところで、最初の頃に書いた「古教照心」は、何気なく書いていたのですが禅語のようですね。
たまたま検索していたら、正月の細木数子の番組を見てブログに書いている人が結構いらっしゃいました。
良い言葉は人を引きつけるものなのでしょう。


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2006年01月06日 | 名言・格言
どうも愚痴っぽくなってきたようなので、気分を新たに座右の銘を。


この道を行けばどうなるものか危ぶむなかれ

危ぶめば道はなし

踏み出せばその一足が道となる

迷わず行けよ

行けばわかる

            アントニオ猪木「道」


チャレンジしようとする時、ふと不安になるときがあります。
そんな時に、心を強くしてくれる詩です。
ええのぉ~ (*^_^*)


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お役所の窓口

2006年01月06日 | 行革・人材育成
「役所の窓口」というと、融通がきかなかったとか、不快な思いをしたとか、あまり良い印象は無いのではないでしょうか。

しかし、意外とそこで働く職員は、プライドを持って仕事をしています。

戸籍のように身分・権利に関係する仕事も多いので間違えられない、正確な仕事をしないといけないという意識が非常に強い。
また、来庁されたお客様に等しく完全な対応をしないといけないという責任感があります。

行革の取り組みについて、窓口の職員と議論をするたびに感じることです。

しかし、この「等しく完全な」というのがくせ者。
窓口開庁時間を延長するとか、1カ所で用事が済むようにワンストップサービスを導入するとかいう議論をする時に、やらない言い訳としてよく持ち出されるのが「等しく完全に」の考え方です。

「言い訳」という言い方をしましたが、本当にやりたくなくて「言い訳」をしているのではありません。
役所の職員の考え方として、「完璧に対応できないならやれない」という思考があるのです。昔よく言われた、失敗を許さない文化=チャレンジしない文化が若いうちから刷り込まれている。

例えば、日曜日に窓口を開けようとします。当番制で出ることになりますが、福祉のようにその専門分野の人が少ない場合、その人がいない時に来客があると、また出直してもらわないといけない。これはかえって迷惑をかける。
また、日曜に当番出勤して平日休んだ場合、その時に来庁してきたお客様の対応ができないのでサービス低下につながる、という発想。

対応できる職員が少ないなら、全員は無理でも8割くらいの人には対応できるよう皆で勉強しようとか、再度来ていただくことになっても、不快な気持ちで帰ってもらわないよう何かフォローする方法はないかとか、「やるために考える」習慣が無いように感じます。

100点を目指しすぎてチャレンジしない → 1点も取れないみたいな。

何度も言いますが、一人一人の職員は非常に真面目に仕事に取り組んでいます。
ただ、この100点主義が、結果的にチャレンジできない公務員・変われない公務員を生み出しているように思えます。



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「改革」って・・・

2006年01月04日 | 行革・人材育成
先日の「紅白歌合戦舞台裏」の番組を見ていたら、やたらと「NHKの改革」という言葉が出てました。受信料の不払いが多く、NHKも改革やってますという姿勢を示さなければならない状況なんでしょうが、「改革」という言葉がここまで来ているんだなという不思議な印象を持ったところです。


改革競争が盛んですが、「改革」の中身を吟味する議論が乏しいように感じます。ちょっとブーム的かなと・・・


その話はまた別として、自治体などの公的部門でも改革真っ盛りです。もちろん、財政的に厳しい状況があり、自治体に倒産がないと言われながらも、赤字再建団体という国が破産管財人になる制度はありますので、そうならないように皆必死という状況です。


しかし、行革を担当して思うのは、役所は、民間と違って倒産という厳しさはないかわりに、「改革」をして得られるビジョンが持ちづらいということです。


例えば、日産自動車のように、今は人員整理や給与カットをしているけれど、業績が上がればこれだけのリターンを従業員にしますよという「約束」があれば、今は苦しいけれど、頑張ればこうなるんだという「明るい希望」があるわけです。


しかし、自治体の場合、いくら業績をあげても国家公務員に給料を準じるという「国公準拠」という規定があるので、頑張っても頑張らなくても給料は変わらない。厳しい中苦労しても頑張る「明るい未来」を提示できない状況があります。


もちろん、仕事の達成感、住民の皆さんの評価が大きな励みになるんですが・・・


その辺が、自治体の改革が進まない一因かなと思います。


その状況の中で、どれだけ「明るいビジョン」を職員に示せるのか。
自治体の「改革」の成否のポイントだと分かりつつ、未だに模索しているところです。

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古教照心

2006年01月02日 | 名言・格言
「古き教えが 心を照らす」という意味だそうです。昨日、細木数子のテレビで言っていた言葉です。テレビ番組自体には興味はなかったのですが、最後に出てきたこの言葉にちょっと惹かれました。

昔の「人物」の名言には数多くの良い言葉があります。ただ、自分自身が切羽詰まっていたり、日頃から気にかけていたアンテナに引っかかった時以外は、意外と聞き流してますな。身にしみる状況に追いつめられて、初めて心の腑に落ちるのではないでしょうか。



昨日の読売新聞のニュースで、義務教育を2年程度延長し、幼稚園からの11年にするという記事がありました。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20060101ur02.htm

(読売オンラインから引用)
義務教育をめぐっては、近年、小学校低学年で、集団生活になじめない児童が騒いで授業が混乱する「小1問題」が起きている。幼稚園―小学校―中学校と進学するにつれ、指導の内容、難易度などが大きく変わり、成績格差が拡大する問題も指摘されている。

のだそうです。なんだか家庭での人間教育力が低下しているので、学校でその分カバーせなあかんくなったという印象を受けます。

確かに言えると思いますが、では今の小中学校が人間教育力を十分発揮しているのかというと、「?」ですが・・・

飛躍しすぎかも知れませんが、私、昨今の人間教育力の低下の原因は、戦後の徹底した宗教排除ではないかと思います。
戦中の神道教育を排除したかったんでしょうが、それが行き過ぎたことで、日本人の心と生活の基盤となっていた仏教なり神道なりを取り除いてしまった。人間としての大切なもの・自身や他者と動植物の生命を大切にする心を排除してしまったように思えます。
別に私、右翼でも特定の宗教団体の関係者でもありませんが(^_^;)

そう言う意味で、例えば幼稚園を経営している教会とか、保育園を経営しているお寺とかは、幼少期の人間形成にそれぞれの宗教の生命や心を大事にする教えを生かしてくれればいいのではと思っています。

それぞれの宗教には、昔からの良い言葉がいっぱいあります。
そういった「古き教え」を、幼少期の人間教育に生かしてもらえれば良いのではないでしょうか。

義務教育にしたら、今のせっかくの機会を失うように思えるのですが・・・・・

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最初の「いっぽ」

2006年01月01日 | 名言・格言
新年最初のイベントは、初詣ではなくブログづくりです。

このブログでは、地方自治体に関する話題、特に行政改革・人材育成・財務関係のニュース記事、また、気になる本や雑誌の一文などを一言コメントと一緒に、ネタ帳的にまとめていけたらと思っています。

時々、気分転換に野草の写真や弓道といった趣味ネタもまぜます。(それがメインになったりして・・・)

まあ、ネタ帳ですんで、アクセス気にせんとやらせていただきます



◆◆ 名言・格言 ◆◆
荻生徂徠(江戸時代中期の儒学者・思想家)

一、 人の長所を始めより知らんと求むべからず。人を用いて初めて長所の現わるるものなり。
二、 人はその長所のみを取らば即ち可なり。短所を知るを要せず。
三、 己が好みに合う者のみを用うる勿れ。
四、 小過をとがむる要なし。ただことを大切になさば可なり。
五、 用うる上は、そのことを十分に委ぬべし。
六、 上にある者、下にある者と才知を争うべからず。
七、 人材は必ず一癖あるものなり。器材なるが故なり。癖を捨てるべからず。
八、 かくして、良く用うれば事に適し時に応ずる人物は必ずこれあり。


机のデスクマットにはさんでいる、心得の掟です。
とりあえず、年の初めの書き出しに。


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