行政マン・コーチのはじめの一歩

自治体職員でストレングスコーチ&ファシリテーターの丸本です。
人と組織の持つ強みを活かして、応援を続けています。

「カウンセリング講座」を読んで

2010年05月05日 | コーチング
大好きな河合隼雄さんの「カウンセリング講座」を読む。

カウンセリングも一度きちんと勉強したいと思っているのだが、なかなかそこまで手が出ない。

カウンセリングと言うと、「ふんふん」とただ聴いて、「じゃあまた次回おいで」で終わる淡々としたイメージなのだが、本の中ではそのプロセスのなかでの舞台裏(カウンセラーの心理状態)が書かれており、静かな水面上と異なり、やはり水面下ではいろんな見立てがあるんだなと感じた。

「見立て」と言えば、本の中では「診断」と「見立て」の違いも出てくる。

「診断」は、クライアントの抱える問題点を特定し、それを取り除いたり中和したりして無くすることを前提に「診て」「判断する」こと。

コンサルティング的な視点。

「見立て」は、クライアントの周囲の人たち、家族や職場、学校など面的な空間と関係性、クライアントの過去や未来予測の時間的な広がりの中で、相互の作用とそれによる未来を推定する。

「見立て」るためには、「客観的に鋭く見る目」と「心から一緒になり、体験しながら見る目」の二つの目が必要と書いています。


また、目の前の人を大切にして一生懸命支えることでその人が変わる。その人が変わると、周りの家族も変わらざるを得ない。家族が変わると地域が変わり、社会が変わる。

というようなことも書いてあります。

他にも、「カウンセリングにはカウンセラーの個性が影響する」「カウンセラーの人間の器のサイズでクライアントの感情的爆発を受け止められる大きさが決まるので自分を知ることが大切」など、コーチングを行う上で参考になる話がいろいろと書いてあります。


元々、四天王寺での講演会を書き起こした本なので、とても読みやすく、楽しい本でした。

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