Trapped in me.

韓国漫画「Cheese in the trap」の解釈ブログです。
*ネタバレ含みます&二次使用と転載禁止*

意外な組み合わせ(2)

2015-10-23 01:00:00 | 雪3年4部(遠藤の~それぞれの意見)
河村静香は、怪訝そうに眉を顰める。

「横山翔‥?何よソレ‥」



先程柳瀬健太が口にした”横山翔”が、一体誰なのかピンと来ないのだ。

「誰‥」



しかしそこまで口にした所で、ようやく思い出した。

静香はそれ以上変なことを口走らないよう、コホンコホンと咳払いをする。

「横山翔、知らねーの?」



健太はそんな彼女の小さな変化を見逃さず、すかさずそう突っ込んだ。

「おたく、大学でアイツのこと殴ったって‥。

マジで横山知らねーの?」




静香はそんな健太のことを、観察するようにじっと凝視していた。

相手が抱く意図や欲を、彼女の嗅覚で鋭く嗅ぎ取る‥。



静香はとりあえず自分の立ち位置は明かさず、健太に話の先を促すことにした。

「それで何なの?どーしろっての?ソイツが何だってのよ?」

「いや~ちょっと変だなと思ってさぁ‥」



「おたく、どう見ても横山と付き合うようなガラじゃないでしょ?

俺のこと無視すんのとかもフツーじゃねぇし




なかなかに鋭い。

静香は更に先を促した。

「それで?」



すると健太は静香を見据えながら、試すような光を瞳に宿らせる。

「つーか、面白い話を耳にしたもんでね」



「こんなことがあったって聞いたんだけど‥」



健太はそう前置きすると、”青田淳と河村静香が腕を組んでいる写真”を持って皆に弁解したという、

横山翔の話を口にした。

静香は更に先を促す。

「それが何なの?」

「いやだからさぁ、」



健太は静香の顔を覗き込みながら、その答えを探すようにじっと彼女の瞳を凝視し、話を続けた。

「横山はおたくは青田の彼女だって言って、おたくは横山の彼女だって言う。

どう考えてもすげーおかしいでしょ?」




そして健太は一度も目を逸らさずに、こう彼女に質問したのだった。

「一体何が真実なの?」



静香は健太とは視線を合わせなかった。

更に言葉を続ける健太に、素知らぬ顔で返答する。

「本当は両方共‥」「さぁね~。気になるなら淳に聞いてみなよ」



「へっ?」



彼女はさらりと口にした。

青田淳の名前を。

目を丸くする健太の前で、静香はニコッと微笑んだ。






そしてくるっと後ろを向くと、それきり振り向きもせず行ってしまった。

楽しそうに鼻歌をハミングしながら。



健太は呆気に取られながら、彼女の後ろ姿を見て一人呟く。

「ありゃあどういう意味だ?」



柳瀬健太と河村静香。

野生の嗅覚を持つ二人の存在が、ストーリーを掻き乱していく‥。



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<意外な組み合わせ(2)>でした。

短い記事で失礼しました。

二人ともなんらかの嗅覚が働く人種ですよね~。

ただこういった駆け引きには静香の方が断然強いでしょう。

横山に続き、健太にも平手打ちを食らわせてやってくれ‥静香さん‥!


次回は<それぞれの状況>です。


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