Trapped in me.

韓国漫画「Cheese in the trap」の解釈ブログです。
*ネタバレ含みます&二次使用と転載禁止*

彼らの擁護

2015-10-20 01:00:00 | 雪3年4部(遠藤の~それぞれの意見)


柳瀬健太は、怒りのあまりブルブルと震えていた。

しかしそれをぶつける相手‥赤山雪は教室を出て行ってしまったので、

健太は皆の方を向き、大声で不満を撒き散らす。

「見たか?!お前ら見てただろ?!

ありがとうって言えだの、先輩に対して謝罪の態度を見せろだのよぉ!」




「つーか赤山って本来あんなヤツじゃねーはずなのに、

どうしてあんななっちまったんだ?青田のヤツと付き合い出してから180度変わってー‥」


「もう止めて下さいよ!」



するとそんな健太に、柳楓が噛み付いた。

思わぬ人物からの反論に、健太は彼をギッと睨む。

「はぁ?!」



しかし柳は怯まない。

顔に青筋を立てながら、健太に向かってこう言った。

「もう我慢出来ねぇっすわ!」



「こんにゃろ‥」



眉を寄せる健太に構わず、柳は続けた。雪を擁護するその言葉を。

「つーかぶっちゃけ、赤山の言い分何も間違ってねぇすよ!

淳が赤山に過去問渡して、それを共有しないからってブツブツ言ってる、そのまんまじゃないすか!

俺の言ってること間違ってます?!間違ってないっしょ?合ってるっしょ?!」




教室中の学科生が皆、二人の方を向いてその会話に聞き入っている。

柳はそんな皆の方を向いて、彼らに向かってもこう言った。

「つーか皆もそうなんじゃねーの?!」



ヘッ!と息を吐き捨てる柳のことを、糸井直美は密かに睨んでいた。

あの人前からちょくちょく‥とおかんむりだ。



柳の言葉に、「俺はんなことしてねーよ!」と反論する学科生もいる。

柳瀬健太は柳に向かって言葉を返した。

「何だよ!過去問のせいで科の空気がピリピリしてっから、

俺が皆の代表として話してみたんじゃねーかよ!つーかあんなふうに怒って出てくなんてよぉ、ありえなくね?!」


「代表って何すか‥ったく」



柳は軽く息を吐いた後、クックックと小さく笑いながら話を続ける。

「赤山が変わったのは別に淳と付き合ったからじゃねーすよ。

健太先輩が赤山をムカつかせるから、ついに見限られたんですって」


「おいっ!俺がいつー‥」「そうですよ」



するとその二人の間から、ある人物が発言した。

彼は続けて、健太に向かってキッパリとこう言う。

「健太先輩の点数の半分は、俺と赤山が取ったと言っても過言ではありません」







目を丸くする健太と柳。

その視線の先には、ぎゅっと口を結んだ佐藤広隆が、

強い眼差しで健太を見据えている。



佐藤はメガネの柄を指で触りながらも、じっとその場に立っていた。

今発言した内容には微塵も嘘は無く、後ろめたいことも何も無いからだ。



そんな佐藤を見て、健太は眉をひそめた。

「佐藤?何だお前‥」「だから‥」



佐藤は健太が皆まで言う前に、口を開いた。

覚悟を決めるため、ぐっと一度下を向く。



そして佐藤は健太のことを見上げながら、腹の底から声を出したのだった。

「後輩にたかって点数稼いだり過去問欲しがったり、

そういうことは!もう止めて下さい!!」




真っ直ぐに健太のことを見据えながら、佐藤はそう言い切った。

そんな佐藤の姿に、ほう、と柳が思わず声を出す。



しかし健太は、というと、今までに無いくらい震えていた。

みるみる顔に青筋が浮かんで行く。

「その通りだな」「ホント」



後方から佐藤の言葉を擁護する声もチラホラ。

健太は顔は笑顔のままだが、怒りのあまり佐藤へと手を伸ばす。

「こんの‥!てめぇマジ‥!」「止めろ止めろ!」「どうどう!」



佐藤は「ヒィッ」と言って健太から背を向けた。あわや大騒動である。

すると先程からの一連の騒ぎを見ていた学科生達が、健太に向かって声を上げ始めた。

「もういい加減にして下さいよ!過去問手に入れられなかったからって、さっきからみっともないっすよ!」

「マジで喧嘩しようとしてんのー?」「仮にも先輩が‥」

 

皆健太に非難モード。

柳らに身体を押さえられている健太は、目を丸くして彼らの方を振り向いた。

「は?なんだお前ら」



「俺はお前らの代表として‥」



その顔がだんだんと怒りに歪んで行く。

しかし学科生達は怯まず、彼らや彼女らなりの意見をそれぞれ口にした。

「いつあたし達がそう頼みました?皆が皆同じ意見なわけじゃないですよ!」

「あんなふうにしたらもっと過去問手に入り難くなるのに‥」



教室で行われているそんなやり取りを、雪はドア一枚隔てた廊下で、聡美と共に聞いていた。

雪は先程耳にした学科生の言葉に、心から賛同する。

そうだ。



皆が同じ意見であるはずがない



非情に単純な事実をー‥



擁護に反論、思い違いにスレ違い‥。

我々がそれぞれ正しいと思っているものが、真理である保証はない。

雪はそんなことを思いながら、まだ騒がしい教室内の会話を聞いていたー‥。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<彼らの擁護>でした。

いいぞ!!いいぞ!!柳&佐藤先輩!!

ストレートに言い返しましたね~。男気を感じますね。

健太は全然堪えてないっぽいですが‥。

そして今回の佐藤先輩‥、ちょっと昔のスネオっぽいセーター‥。

 

ドラえもん全制覇でしょうか‥。次はオレンジか?!笑


次回は<意外な組み合わせ(1)>です。


人気ブログランキングに参加しました
人気ブログランキングへ

引き続きキャラ人気投票も行っています~!