土曜日の朝、今年初めての「青ミズナ」を採りに多忙な時間を割いて出掛けた。
マックスの大好きな場所だけれども、残念ながら年老いた今では連れて行く訳にはいかない。
ある沢の源流地点、まだ水の気配も見えないほどの斜面を下り細い沢に入る。
先年の中越地震、そして一昨年の豪雨で沢は荒れ果ててしまった。
時折りゼンマイを採った形跡は有るが、それは春先の事。
今の季節にこんな気味の悪いような木々に覆われた沢に分け入る物好きは居ない。
沢に降りたばかりのところの「青ミズナ」は小さかった。
何が出ても不思議ではないような気持ちの悪い沢を下り続けると群生地を見つけた。
これが学名「ヤマトキホコリ」の「青ミズナ」です。
もっと下り、これ以上下ると危険な滝に着くと思う直前には「赤ミズナ」を見つけた。
こちらは「ウワバミソウ」とも呼ばれ、どちらも食用に適します。
こんな深山の誰の目にもとまらないところに綺麗な「ガクアジサイ」が咲いている。
しばし眺め、写真に収めて元の場所へと急いだ。
家に帰って大きなタライに水を張り、「青ミズナ」をざぶざぶと洗ってゴミを落とす。
そして農天市場に持ち込み、束ねてまだ少ない商品群の一部に加えたのでした。
「青ミズナ」は淡白で癖の無い山菜です。
軽く茹でただけでは歯切れも悪く、雑草のような舌触りだけれど、
有る程度の時間茹で続けると、歯切れ、食感の良い素晴らしいお浸しに仕上がります。
淡白なので、油にも合い、昨日の夕食には「鯨汁」の実になりました。
さて、二日間の「農天市場」ですが、宣伝を全くしない割には沢山のお客様が来られました。
特に昨日の三時過ぎは、一人ではさばききれない人数がお見えになり、
思わず、夕食準備で帰宅していたスベルべママに応援を仰ぐ始末。
実は「越後の台所 すずきち」さんのマスターがイベント帰りのついでだと、
黄色に塗られた、派手なキッチンカーでお立ち寄りになったのです。
それが抜群に目立つものだから、国道を通る皆さんがどんどんと立ち寄ったのです。
何時もの事ながら、瞬間ながら嬉しい出会いも有りましたね。
「気になっては居たんだけれど初めて寄って見ました。素晴らしいですねー」なんて嬉しい言葉ももらえたのでした。
「すずきち」さんが大量にお買い上げになられた事も有り、残りの野菜が少なくなって、
早めに店じまいを、と、言う事で商品を片付け始めると、一台の乗用車が滑り込みます。
綺麗なユリと、その低価格に驚かれ、大量にお買い上げくださいました。
「早く締めないで良かったねー」なんて片付け手伝いの出品者とスベルべママと、
三人で気持ちよく片付けて帰宅した今年初めての「農天市場」になりました。
ご来店の皆様、本当にありがとうございました。今年も「農天市場」は、
無農薬、減農薬の主義を貫き、美味しくて安全な野菜を提供いたします。