--いま、なぜこの悪質な組織の欺瞞性を問題にするか--
創価学会・公明党による言論出版妨害事件を風化させてはならない
(本文中の色文字・下線・太線=兼ブログ主編)
<この日本をどうする 2> --言論出版妨害事件--
創価学会を斬る 藤原弘達 著 日新報道出版部 昭和44年(1969年)
--目次は第2回目に掲載--
------(P.163)---(以下、本文)-------
5 創価学会の天皇・池田大作と幹部たち
◆ オールマイティな人間像のデツチ上げと神格化
◆ 第三代会長に池田が就任
◆ 池田「天皇」をとリかこむ「忠臣」たち
◆ 竹入-矢野の二人三脚-1 (~以上、前掲 P.187~)
◆ 竹入-矢野の二人三脚-2
次に委員長の女房役、書記長の矢野絢也。彼は三四歳の若さで党の枢要ポストに抜擢された人物である。
彼の政治へのスタートは、大阪府議の当選からである。それまでは、一九五六年京大経済学部卒業、大林組に入社、しばらくサラリーマン生活をしていた。大阪府議になったのが一九六三年。大阪府議時代は、公明党に一応の論客あり、と新聞記者にワイワイ騒がれたが、京大経済学部出ということは公明党の中では目立ったということかもしれない。
最近はテレビ討論にもよく顔をだすが、各党の代表選手連を向うにまわし、結構渡りあっているところをみると、なかなかの勉強家であり、頭の回転も早い。それに若いフレッシュな感覚が魅力である。
若いだけに考え方に柔軟性がある。それが彼の発言の強味となっていると同時にバンカラ坊やのような青くささがあり、何となく貫禄の足らない弱味にもなっている。
ともかく、矢野には竹入のようなアクの強さがない。真面目で一本気で純真そうにみえる。そういうところから彼の猪突猛進がでてくるといえるかもしれない。初当選後の特別国会における衆議院予算委員会で、自民党の国会対策費を追及したことは有名である。
しかしこのとき、彼は国会の慣例をたてに自民、社会、民社の三党からフクロだたきにあっている。彼の発言は議事録から削除され、このためまる一日半混乱し、審議ストップという事態となったが、これは彼の初仕事であっただけにそのリアクションは彼にとってだいぶこたえたといわれる。
このとき矢野を慰めたのが池田会長だったという。池田は『三国志』を思い起こさせた、ということだ。池田会長は『三国志』が好きらしいが、『三国志』をもって日本の国会の戦略戦術を論ずるあたり、池田会長の政治感覚やセンスも問題であろう。
池田流『三国志』センスは、遠くは戸田城聖第二代会長が学会青年部の最高幹部を指導するにあたり、『三国志』や『水滸伝』を教材として使ったことによるといわれている。『三国志』や『水滸伝』から学びとるのも、彼等の乱世を生きる政治的学習の一つの方法であるということだろう。公明新聞にも週一回「三国志に学ぶ」という論文が掲載されたほどである。
毛沢東も『三国志』を愛読書の一つにあげており、例の『毛沢東語録』の中にも明らかに『三国志』の影響があると思われる点が随所にあるが、池田をはじめ彼をとりまく幹部たちも戸田城聖の影響もあるかもしれないが、毛沢東に敗けず劣らず『三国志』が好きであるという点は面白い。
それにしても公明党の幹部たちの戦略戦術は『三国志』に比べるとなんと野暮で汚なくスケールが小さいことか。 あまりにも小手先の策に終始していて、いったいどれほど深く『三国志』を読んでいるのか、疑わざるをえない。
普通、公明党の国会議員クラスとなると、数百数千の人を折伏してきたまさに一騎当千のツワモノといわれている。したがって折伏するということ自体、彼等のお得意の技であるはずだが、国会でも都議会でもやたらとでかい声ばかりはりあげて中味の乏しい演説や質問をするのが公明党議員、というあまり有難くないお墨付をもらっているけれども、公明党は『三国志』の面目にかけてもこうした汚名を返上しなくてはならないはずだ。やたらとバクロやハッタリをかますような、小手先の政治技術だけはたけているけれども、そういうもので現代の政治がやっていけるとでも思っているのだろうか。
とくに議会政治はある意味において地味な議論の積み重ねを必要としている。学会の集会やその他の会合で行なうスタンドプレーがそのまま議会政治にも通用するものと思っているとすれば、これは大へんな間違いといわなければならない。少なくとも学会方式を国会の議場にまで持ち込まれては、国民としてはたまったものてはないということである。その意味において、池田大作は「人間革命」を口にするけれども、公明党が議会民主政党として、日本の議会制民主政治に適したものになるためには、まさに創価学会自身の「人間革命」が必要であるということを逆説もこめて強調したい。
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