ほぼ週二 横浜の山の中通信

人と異なる視点から見る

たまに良いところを突く韓国のメディア、「反米派の米国好き」

2020年08月13日 | 国際・政治(朝鮮・韓国)

WTOの事務局長選で、韓国の自国候補を日本は支持するのを当然とする不思議

 

この件に関しては、2020年07月12日の「韓国に駐在した記者はなぜ韓国サイドの記事を書くのか? ~メディアに物申す その96~」に既に書いている。

 

WTO(世界貿易機関)の事務局長選に複数の候補が出ていて、その中に韓国の女性官僚がいる。韓国はこの女性候補を日本が支持しないと怒っているとか?

 

最近のAERA(電子版)は「『わざと反対』? 韓国支持しない日本の姿勢を“曲解” WTOトップ選挙で日韓対立鮮明に」で取り上げていたが、AERAらしく書き方が変で歪んでいる。

 

何だろうね、この理解不能な韓国の心理。喧嘩している相手が助けてくれると思っているのかな? 兄弟げんかしていると、弟の方はこういう心理になるかもしれないけど?

 

それとも、韓国は日本と喧嘩しているつもりはないのかな? 日本に対しては当たり前のこと言っているだけで、自分は正当で喧嘩しているとは心底思ってない? これが本当とすると、こういう人たち(国)は厄介。

 

(補足 2021年2月6日 韓国の女性官僚が立候補を取り下げたので、ナイジェリアの女性候補が事務局長になるとニュースに出ていた)

 

反米派の米国好き

 

5月17日の朝鮮日報のコラム「反米派の米国好き」は、なかなか鋭いことを書いている。

 

まずは中国の指導部。中国の指導者の子女の多くが米国の大学に留学している矛盾を指摘している。(中国の指導部の人たちは本来反米ではない?が、立場上反米と言わざるを得ない) それに朝鮮日報では指摘していないが、中国の指導部の人たちはアメリカなどに資産を逃避させていると報道されている。これはもう一つの矛盾。

 

「トウ小平、江沢民、温家宝、習近平、李克強などの子どもは皆、米国の名門大学を出た。『表で米国を批判し、裏では高いカネを払って米国に送る』という批判が流行した」

(カッコ内は朝鮮日報からの引用)

 

韓国の反米政治家も例外では無く、多くの子女が米国の大学に留学していると朝鮮日報は言っている。

 

「韓国国内の左派政治家・知識人もまた『公教育』『反エリート教育』を強調する。『民族共助』を叫び、『反米感情』に頼って生涯を過ごしもする。ところが子どもらとなると、米国の大学に送って勉強させたり、さらには米国の市民権者にしたりもする」

(カッコ内は朝鮮日報からの引用)

 

韓国の市民活動家も似たようなものだと指摘している。例えば、慰安婦団体の理事長で寄付金使途問題で物議を醸している尹美香氏は娘を米国に留学させていると指摘している。

 

「反米活動をしている人々が、韓国国民の払った税金で、子どもを米国に留学させた-という話を聞いて混乱してしまう人は少なくなさそうだ」

(カッコ内は朝鮮日報からの引用)

 

中国でも韓国でも、「反米」は自分の信条ではなく、職業なのでしょう。日本にもこんな人はいる。

 

【朝鮮日報コラム】今となっては「あなたのせい」と言いだすかもしれない

 

朝鮮日報は保守系(現野党系)なので、与党に厳しめなのは仕方がない。具体例がいろいろ挙げられているが省略し、一般的な部分の一部を引用する。

 

「与党関係者(革新系)が自分に不利な内容が報道されると『保守メディア(野党系)』うんぬんと言って他人のせいにするのはよく見られる光景だ」

 

「文在寅(ムン・ジェイン)政権の発足初期に『積弊政権』(保守系の政権)のせいにするのを見ながら、それもありかと思った。保守政権だった時代、左派政権のせいにばかりしていたのも思い出された。しかし、政権の折り返し地点を回っても、経済・安保・政治のあちこちで水漏れがあり、欠点が発生しているにもかかわらず、他人のせいにばかりしているのを見ると、これは一時的な症状ではなく『慢性疾患』のように見える」

 

朝鮮日報は、韓国の保守系政権も革新系政権(本当に革新系と言えるのか、疑問だけど)も、問題が起きると相手側の政権のせいにしていると批判している。

 

このようなことは日本でも起きている。民主党政権が終わって約10年になるが、未だに「民主党政権のせい」という記事が経済誌や産経新聞、夕刊フジに出るのは、韓国と同じ。こういうのは民間ではありえない。「10年前のあの社長が悪かった」と言ったところで、何も変わらない。そんなことを言って何もしないでいると、会社はつぶれる。

 

朴元淳ソウル市長はセクハラ容疑を除けば完璧なのか

 

7月19日の朝鮮日報。与党系の元人権派弁護士なのに、元秘書からセクハラを告発された元ソウル市長の朴元淳氏は、告発から二日後に自殺して発見された。与党系の人物で固められたソウル市は、朴元淳氏に「ソウル特別市葬」を行った。

 

これに対して、野党系の朝鮮日報は

「朴氏は市民運動の拡散には寄与したが、それに劣らず市民運動本来の精神を堕落させた。市民団体が大企業を食い物にし、権力志向的に変わっていった背景には明らかに朴氏の役割があった」

と書いて、元ソウル市長朴元淳氏の表向きの業績について疑問を書いている。

 

結局

 

ここに書いてあるように、人間が権力を持つと何をしでかすかわからない(韓国の場合はそれがセクハラ)ということ。他山の石になるように日本も注意しなければならない。

 

「反米派の米国好き」は日本でもありそう。ただし、反米派であっても、子女が留学したいと言えばそれは仕方ないが、ここで上げた中国や韓国の例は、反米派の親が子女を送り出していて、その費用は国の金や募金を流用している。

 

2020.08.13

 

 


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