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ほぼ週二 横浜の山の中通信

人と異なる視点から見る

アマゾンには近くの店に無いものがあった、しかし・・・

2023年02月10日 | 会社

ベゾスは金持ち

 

アマゾンのCEOジョフ・ベゾスは長年連れ添った奥さんと離婚し、若い女性と再婚した。奥さんはアマゾンの事業に関わっていたので、離婚時の財産分与が等分になるとしたら7兆円を越えるとか。すごい!

 

今更ながら、アマゾンには近くの店に無いものがある

 

ところで今回はそのアマゾンの話。今更アマゾンの話をするのも気が引けますがご容赦。

私はアマゾンを昔から良く使っていますが、その理由は

(A)近くの店で無いものがある(最近はそうでも無い)

(B)安い(最近はそうでも無い)

の二つの理由ですが、特に(A)です。

 

欲しいものがあって、近くの店をさんざん捜しまくっても見つからないことが多々あった。私が欲しくなるものの半分は、自分でも「なかなか無いだろうな」と思うもの。ところが、ふとインターネットを検索すると欲しかったものがアマゾンに出ていることがある。

 

今回はそういうものを紹介します。

 

①シャワーラジオ

これもある特定のラジオが欲しかったのに、近くの量販店はどこにも無かった。あとで、ヨドバシで見つけたがアマゾンで買った後だった。

 

②外に置く金属製物置

うちの狭い庭の片隅にピッタリと置ける、幅と高さが丁度良い物置が近くのホームセンターに無かった。インターネットで捜すとアマゾンにあったので購入したら、狭い隙間にピッタリ入った。

 

③大きめの石油ストーブ

うちの暖房は、エアコンと石油ストーブの両方を使っている。エアコンは便利だけど、石油ストーブは火力が強く、早く暖まる。それで少し大きめの石油ストーブをホームセンターと家電量販店で捜したが、時期にもよるのか丁度良いストーブが無かった。インターネットで捜すとあったので、即購入。

 

④風呂の浴槽の蓋

従来使っていた蛇腹状の浴槽の蓋がカビで汚くなった。この蛇腹状の蓋は掃除がし難いし、樹脂に着いたカビはこすっても取れない。新品に交換しても、1年も経たないうちに再びカビが生えて黒ずんだ。

 

そこで知り合いの家の風呂で見たアルミ製の平板状(3枚)の蓋を近くのホームセンターで捜したけど、うちの小さめの風呂に合う蓋が無い。そこでインターネットで捜したらあった! この蓋は軽いし、隅に置けるし、掃除が楽、それに1年経ってもカビが出ない。

 

⑤ドライブレコーダー

数年前、ドライブレコーダーがあまり一般的では無かった頃、自動車用品店へ行ったが、種類が無かったので、インターネットで捜して購入。自分でシガーソケットから電源を取り配線した。設置後は、幸いにもドライブレコーダーのお世話になることも無いが、これを付けていると安心する。

 

⑥時計用電池

しばらく使っていなかった腕時計を動かそうと思って電池を捜したが、近くのホームセンターには適合する電池が無かった。アマゾンで購入し、交換は簡単だったので、直ぐに動いた。

 

⑦ビーサン(ビーチ・サンダル)

ある暑い夏の日、歩いていると突然サンダルの鼻緒が切れた。自分の身に何か不幸なことが起きたわけでは無く、単に年月が経って材質が劣化しただけ。この底の薄いサンダルが気に入っていたので、購入した店舗に行っても同じようなサンダルはもう置いていない。

 

ところが、インターネットで検索すると、同じ種類の同じブランドのサンダルがたくさん並んでいたのでアマゾンで購入。このビーサン、有名なブランド品だった。

 

最近はアマゾンに欲しいものが無い

 

上に挙げた購入品は数年前のものです。最近は、欲しいものが無いことが多かったり、他の通販の方に良いのがあったりする。効率化のために在庫を絞っているのかな? それとも、売り主から敬遠されている? 

 

アマゾンのムダ

 

アマゾンには別の問題もある。2017年01月03日の「アマゾンは無駄なことをしている」で書いたように、アマゾンの配送には問題が多い。このブログは数年前のものだが、現在でも改善すべき課題がある。アマゾンの問題なのに、問題の解決を配送会社に押し付けていることは無いのかな?

 

2023年2月10日

 


積水ハウスが地面師に騙された海喜館(うみきかん)その後

2023年01月12日 | 会社

概要

 

2017年に、地面師グループが元旅館「海喜館(うみきかん)」の地主を装って、積水ハウスから55億円をだまし取った事件が起きました。その被害額の大きさと、大企業が容易に騙されたことの波紋が大きく、未だにその経緯が報道されています。

(より詳しく知りたい方は、ネットを検索すると沢山出てきます)

 

この事件は、2018年03月04日の私のブログ「おれは詐欺師になるほどの能力は無いけど その2 「怪奇」館の詐欺事件」に一度書いています。

 

「海喜館(うみきかん)」その後

 

元旅館の「海喜館(うみきかん)」は五反田駅から目黒川方向へ約300メートル下ったところにある目黒川沿いの600坪の土地で、現在は旭化成が「アトラスタワー五反田」の名前で高層のタワーマンションを建築しています。周囲は落ち着いた住宅地というより、駅近によくある立地です。

 

積水ハウスの経営陣の責任は?

 

事件が発覚した当初は、地面師からの土地買い取りを主導した当時の社長(その後会長)と当時の会長の争いになりましたが、当時の社長が多数派となり当時の会長を追放しています。その後に行われた株主総会では、この事件に関し、当時の社長派と辞めさせられた会長派の争いになりましたが、当時の社長派が勝っています。

 

地面師のカラクリを見抜くことが出来ずに55億円の損失を出した当時の社長が事件の責任を問われないまま、多数派になったことに対して、積水ハウスはおかしな会社だなというのが私の印象でした。多分、積水ハウスは、イケイケドンドンの会社で、少々の不祥事があっても儲けが出さえすれば罪無し!というような会社かなと思ったものです。

 

当時の社長は株主訴訟を起こされるも一審と控訴審で勝訴!

 

その後、積水ハウスの株主が大阪地裁に訴訟を起こし、当時の社長らを善管注意義務違反に問うています。この訴訟では、株主は当時の社長に損害額と同額を会社(積水ハウス)に払うよう求めています。状況証拠から、元社長が買い取りを主導していたと判断するのが妥当と思いますが、2022年5月の大阪地裁の判決では原告の請求を棄却しています。

 

2022年12月には控訴審判決が出て、一審に続いて株主側が敗訴しました。判決では、「(土地の購入は)経営判断として裁量の範囲」とした一審・大阪地裁の判決を支持し、株主側の控訴を棄却しています。(日本経済新聞から)

 

事件は怪奇!積水ハウスも怪奇!

 

ネット上にはいろいろな記事が出ており、大企業が簡単に騙された経緯が詳しく書かれていて、なかなか興味深いです。この怪奇(かいき)な事件、何年たっても興味津々です。

 

民間がすべて責任をとるとは限らない

 

役人が不祥事を起こすと、新聞は「民間なら責任を問われる」とよく書くけど、「力関係によっては民間でも責任を問われることは無い」というべきです。

 

2023年1月12日

 


GEの没落は予想できた

2022年10月10日 | 会社

GE(ゼネラル・エレクトリック)に関しては、2016年03月12日のブログ「GEのジャック・ウェルチは名経営者なのか?」に書いている。このブログでは、日本経済新聞をはじめとするメディアに祭り上げられていたことを批判している。

 

そもそもGEの没落の原因はジャック・ウェルチ

 

ご存知のように、GEは家電、重電、ジェットエンジンなどのモノ作り企業だった。1981年から2001年までGEのCEOだったジャック・ウェルチは、金融関係の会社を買収することで、GEを金融の会社のようにしてしまった。この頃、メディアでは「GEを見習え!」と盛んに囃しており、GEをテーマにしたセミナーも開催されていた。(セミナー屋は人のふんどしで金儲けしたはず)

 

しかし、私は違和感を持っていた。モノ作り企業のGEを金融の会社にして何をするんだ!ジャック・ウェルチは、モノ作りと金融をどのように組み合わせて、シナジー(相乗)効果を出そうとしたんだろうか? いや、金融ビジネスが有望だったので単に買収しただけで、相乗効果なんて考えなかった? それとも、モノ作りは儲からないので、金融の会社に変えようとしていたのか?

 

だいたい、メディアが誉めそやす会社は、その後に転げ落ちることが多い。私の予感通り、その後の金融不況でGEの業績は急降下してしまった。そして、GEは金融関係の会社をあっさり切り離してしまった。

 

メディアが囃すとその会社は凋落する

 

メディアが誉めそやした会社でその後に急降下した会社は沢山ある。日本で言えばソニーもそうだったし、最近の例では日本電産が次に転げ落ちそう。他には、アパホテルとか、星野リゾートとか、業務スーパー(神戸物産)とか、メディアに取り上げられる会社はいろいろある。そういう会社に入社しようと思っている人や株を持っている人は、気をつけたほうが良いと思うよ。(投資や就職は自己責任です)

 

GEの没落も本のネタになる

 

話をGEに戻すと、最近の週刊ダイヤモンドに「アメリカを象徴する会社の信じられない崩壊」という記事が出ていて、この記事で紹介している本には、GEがいかに崩壊していくか、書かれているようです。(私は未だ読んでいない)GEのような有名な会社は、儲かっている時もそうでない時も、周りからいろいろ言われる。

 

ジャック・ウェルチのGE改革は失敗だった

 

結局、ジャック・ウェルチの改革は失敗だった。儲けたのは、ジャック・ウェルチとその取り巻き、GEをネタに企業改革のセミナーを開催した企業、上手いこと売り抜けた株主、でしょうか。

 

一番損したのは、GEそのものでしょう。東芝は創業当時にGEと提携していたが、同じように現在は苦境にある。GEも東芝も他の会社には代えがたい技術を持っているが、会社全体としては勢いを失っている。先進国でこういう製造業を維持するのは、構造的な何か問題があるはずだけど、残念だけど私には解決策がわからない。

 

2022年10月10日

 


ソニーは既に死んでいる

2022年07月30日 | 会社

回想録が日本経済新聞に

 

日本経済新聞の「私の履歴書」に、SCE(ソニー・コンピューター・エンターテインメント)の社長だった丸山茂雄氏が回想録を書いている。この回想録では、プレステ開発の話がかなりの分量で書かれている。詳しい内容は日本経済新聞を見てください。

 

(以前にも、丸山茂雄氏の同じような話を日本経済新聞で見たような気もするので調べた。2014年06月10日のブログ「水に落ちたソニー ゲーム機参入の頃」を私が書いているので、何かの資料を参照したと思うがその資料は見つけられなかった。この頃に丸山茂雄氏は「私の履歴書」を書いていなかった。もしかしたら、丸山茂雄氏が書いていたのは、別の連載だったかもしれない)

 

(話は全くズレますが、SCEの丸山茂雄氏の父親は「丸山ワクチン」を作った丸山千里氏と「私の履歴書」に書いてあった)

 

パナソニックとソニーの差はゲーム

 

誰かがソニーの業績は急回復しているけど、パナソニックはそうではないと書いていた。しかし、これは誰でもわかる話で、ソニーはゲームで稼いでいるのに対し、パナソニックはゲームをやっていないから。

 

ソニーへの期待はゲームではない

 

しかし、私ら技術者のはしくれとして、ソニーに期待していたのはゲームではない。ソニーに期待していたのは、二番煎じではなく、ソニーonlyの製品であり、世界をリードするような技術を使った画期的な商品だった。ゲームなんて、既に日本には任天堂など中小のゲーム関連の会社が存在しており、アメリカにも多くのゲーム会社があった。そこに大会社のソニーが入ってどうだというんだ! (後にマイクロソフトもゲームに参入したが・・) ゲームへの参入は商売的には良いかも知れないけど、ソニーに期待していたのはそういう事業ではない。

 

ソニーへの期待は裏切られたまま

 

しかし、ソニーに期待していたのに、ソニーonlyの製品なんて、ついに出て来なかった。唯一誇れるものはカメラなどに使われる画像センサーくらいかな。ソニーを買いかぶっていたのかもしれない。せいぜいゲームくらいしかやることが無かったんだ。

 

ホンダとの協業に期待するが・・・

 

2022年03月06日の「未来が見えないトヨタザウルス」に書いたように、今年の3月にソニーとホンダはEV車の開発を行う合弁会社を2022年中に設立すると発表した。両社とも、技術を標榜する会社なので、上手く両輪が回れば素晴らしい車が出来るはずだけど、どうなるかわからない。技術者同士がいがみ合って、そのうち空中分解しなければ良いけど? これがソニーにとっても、ホンダにとっても最後のチャンスかもしれない。

 

「技術の××」はダメになった

 

「技術の××」の会社はダメですね。「技術の日産」は傾いたままだし、「技術の本田」もあやしい。技術に頼り過ぎると危ないということ。それに比べて「販売のトヨタ」は絶好調です。将来は分かりませんが。

 

2022年7月30日

 


続 Xeroxを高値で売り損ねたカール・アイカーンはどうする?

2022年03月24日 | 会社

今までの経過

 

「富士ゼロックス」は米Xeroxと富士フイルムの合弁会社だったが、2019年11月に合弁を解消し、2021年3月からは「富士フィルムビジネスソリューション」と名前も変わり、名前から「ゼロックス」が抜けた。

 

これは、富士フイルムが米Xeroxを買収しようとしたら、カール・アイカーンが割って入り、先に米Xeroxを買収して筆頭株主(米Xeroxの保有比率は約11%)になり、富士フイルムに高値で売り飛ばそうとしたから。結局、富士フイルムは米Xeroxの買収を中止し、米Xeroxと縁を切った。

 

これらの経過は以下のブログに書いている。

 

①2018年5月22日のブログ「ペーパーレス その1 富士フイルムが米ゼロックスを買収するってすごい!

②2020年1月18日のブログ「富士ゼロックスはゼロックスでなくなる」

③2021年2月13日のブログ「Xeroxを高値で売り損ねた四面楚歌のカール・アイカーンはどうする?

 

米Xeroxの生産委託先をそろそろ決めなくては!

 

ブログの③に書いたけど、米Xeroxの最大の問題は「富士フィルムビジネスソリューション(旧富士ゼロックス)」に複合機の生産を委託していること。5年の猶予があるが、新たな生産委託先に探して生産を移さなければならない。

 

現在、米Xeroxの複合機の全量を「富士フィルムビジネスソリューション」の工場(ほとんどが中国やその近辺のはず)で生産している(らしい)。契約で5年間は生産を継続出来るが、起点が明確ではない。ここでは、合弁を解消した2019年11月を起点とする(推測です)と、期限は2024年11月。といっても、米Xerox、富士フィルムビジネスソリューション、それに新しい委託先など、それぞれの会社は生産の終了や開始の段取りをする必要があり、おおよそ2年前(私の推測です)までには決めないと困る。ということは、今年11月までに新たな生産委託先を決めないと!

 

(追加 2022年7月9日)

週刊東洋経済の7月9日号に、富士フィルムビジネスソリューション社長のインタビュー記事が載っている。これによると、米XeroxとのOEM契約は2024年に更新と言っている。そして、米Xeroxは商品性能の要求が厳しいので、これを満足させるメーカーは他になく、米Xeroxは契約を更新せざるを得ないのでは?と発言している。

 

カール・アイカーンはまた株を売った

 

ロイターが伝えるWSJの記事によれば、カール・アイカーンは今年の3月初旬に、米石油大手のオキシデンタル石油の保有株(全株式の約10%)を全量売却したとのこと。カール・アイカーンは他の有望な株に買い替えたのか、損をして金が足らなくなったのか、米Xeroxの生産委託先に金が必要なのか?

 

HPとの関係は?

 

2019年12月のブルームバーグの記事によると、カール・アイカーンはHP株の4.2%を持ち、5位の株主だった。この頃、HPの株価は20~25ドルの間をうろうろしていた。そして、カール・アイカーンは2019年、HPに米Xeroxとの合併を提案した。1株当たり22ドル、総額約330億ドル相当の買収提案をしたがHPは拒否した。

 

その後、コロナウイルスの影響もあり、HPの株価は15ドル前後に低迷したので、カール・アイカーンはHPとの合併を諦めた。しかし、皮肉なことにHPの株価はその後徐々に上昇し、現在は35ドル前後と大幅に上昇している。(カール・アイカーンがHPの株を売っていなければかなり儲かっている)

 

逆に米Xeroxの株価は、2019年は28ドル前後(一時的に20ドルまで下落した時もある)だったけど、現在は20ドル前後に低迷している。(カール・アイカーンが米Xeroxの株を売っていなければかなり損している)

 

これだけ差がついたので、カール・アイカーンが再び米XeroxとHPとの合併を持ち出すことは無いと思う。

 

カール・アイカーンはどうする?

 

四面楚歌のカール・アイカーンが取りうる施策を考えてみた。

 

1)日本の複合機メーカーに依頼する

 ブログの③にも書いたけど、米Xeroxほどの規模の複合機の生産が出来るのは、日本の三大メーカーしか無い。三大メーカーのキヤノンやリコー(もう1社は富士フィルムビジネスソリューション)は、カール・アイカーンの気まぐれで将来どうなるかわからない会社のリスクは取らないと思う。

 

2)日本の複合機メーカーと共同で中国に生産会社を作る(既存の中国工場を使う)

 日本の三大メーカーに断られたら、日本の他のメーカー(数社あるが三大メーカーと比べると規模は小さい)と中国に共同で工場を作って生産する。しかし、デジタル化の波の中で、複合機は減少すると予想されているのに、新規投資するのはリスクが大きいと思う。

 

3)富士フィルムビジネスソリューションに頼み込み、契約を延長する。

 メンツもあるのでやりたくないけど、他に方法が無ければ嫌々ながらせざるを得ない。

 

どれも大変ですが、そろそろ時間切れですよ。それに、こういう状況では米Xeroxは複合機の新製品を出せていないはず。新製品を出せない状態が続くと、販売面で苦しくなりジリ貧に陥る。それが5年以上続く可能性がある。これでは米Xeroxの株価が低迷していてもおかしくはない。

 

因業じじいのカール・アイカーンは簡単にねを上げるとは思えないので、今年どういう逆転技を繰り出してくるのか?

 

2022年3月24日