中国企業は日本の赤字企業を再建できるか?
レナウン、三洋電機の洗濯機や冷蔵庫、サンデン、NECや富士通のパソコン部門など、日本の赤字企業や赤字部門を中国企業に売却する例が多くある。その中には、黒字転換した企業もあるが、赤字体質から抜け出ていない企業もあるし、倒産した例もある。
今回はレナウンとサンデンについて。
レナウンは破綻
2010年 繊維メーカーの山東如意科技集団がレナウンに出資
2013年 山東如意科技集団がレナウンを子会社にする
2020年5月 レナウンは民事再生手続き開始、二期連続の赤字、負債138億円
2020年8月 レナウンの大半のブランドを大阪の小泉グループに譲渡
2020年12月 山東如意科技集団が債務不履行
業績悪化の直接の要因は、レナウンの販売不振と山東如意グループの香港企業からの売掛金が入らなかったこと。これら以外にも、レナウンの体質、山東如意グループの業績悪化、そして山東如意グループとレナウンの関係がギクシャクしたことがレナウン破綻の原因のようです。
山東如意グループは、レナウン以外にも複数の欧米のアパレルメーカーを買収していましたが、いずれも業績は低空飛行でした。山東如意グループは小売りのノウハウを持っていなかったようです。
レナウンの民事再生手続き開始後に支援する企業が現れなかったため、レナウンはブランドごとに売却されて、レナウンは解体されました。
教訓
レナウンは日本企業ではなく、中国企業の山東如意グループに頼りましたが、その中国企業の業績が悪化して、解体を速めました。
アレックス! サンデンは大丈夫か
サンデンは群馬県伊勢原市に本社のある、カーエアコン用コンプレッサーのメーカーで、世界二位だそうです。日本の自動車会社の系列には属さず、フォルクスワーゲンなど欧米のメーカーと取引がある。
私も昔、サンデンのカーエアコンを使っていたことがある。詳しいことは覚えていないが、純正品より安かったと思う。故障もせずにちゃんと動いていました。
2019年から赤字基調(黒字年もあるが)
2021年5月 事業再生ADR手続きが成立(ADRの申請は2020年6月)
という経過で、現在は中国の海信集団(ハイセンス)の傘下(ハイセンスが株式の75%を保有)で、再建中です。来年は黒字見込んでいますが、苦戦しているように思えます。(私の感想です) 業績改善の方向は、EV向けのエアコンの拡販と中国の自動車メーカーへの売り込みのようです。
役員の構成を見て見ると(名前で国籍を判断しています)
取締役は、中国人4人で日本人は副社長が1人、社外取締役は3人全員が中国人。
執行役員 中国人5人で日本人は常務が1人、国名不明の外国人が1人。
役員は15人ですが、日本人の役員は2人しかおらず、日本人に経営を任すというよりは、中国式の経営を持ち込んでいるようです。
2022年2月8日の日経産業新聞には面白い話が載っていました。社内の公用語は英語で、社長(中国人)は自らを「アレックス」と呼んで欲しいと社員に言っているそうです。社内の公用語を英語とするのは楽天の先例があるが、どうなることやら? それに、中国人を「アレックス」と呼ぶなんて、この社長の感覚は間違っています。危なっかしいですね。ハイセンスはレナウンの山東如意グループのように潰れないと思いますが、今後どうなることか?
2023年10月6日