竹取物語と言えば、森の中に住んでいる翁と媼が、ある日一本の竹の根元が黄金に輝いているのを見つけてナタで竹を割る。そしたら、中から素敵お姫様が出てきたという「かぐや姫」のお話しが一般的である。ところが、今どきの竹取物語はいささか内容が異なる。
直径20cmもあろうかという孟宗竹を、チェーンソーでぶった切る。もちろん、あらかじめ倒れる方向を考えてロープで縛ってからチェーンソーを当てる。竹の根元が黄金に輝くわけもないし、お姫様が出てくるような優しい話ではない。そもそもこの暑さの中で何ゆえにこんなドデカイ孟宗竹を切るのか。
夏休みを迎える小学校高学年の希望者を集めて「竹細工教室」を開く材料としての竹の調達である。
地域活動の一つ「青少年育成・伝統文化の継承」という大義名分のもと、身近にある竹を使っておもちゃを作って遊ぶという、昔遊びの伝播と、手先を器用に動かす訓練の一つという狙いもある。
先ずは学校サイドの意向を尋ね、校長ほか教職員にやる気があれば、我々地域の高齢パワーが束になってお手伝いをするという構図である。過去2年、コロナ感染対策でやむを得ず中止としてきた。
3年ぶりの実施に向けて、先ずは指導者を集めた講習会を開く。カッターナイフの使い方、竹を薄く削る安全なやり方などなど、踏むべき手順を踏んで、安全に楽しく工作をするための、指導に当たる我々にも予習は欠かせない。そんなことで今日は竹の切り出し、つまり竹取物語の実演である。
それにしても暑かった。絞ればタオルもシャツも汗が滴る。こうして本番を待つのだが、ここんところのコロナ感染拡大は微妙な影を投げかけている。出来ることならやりたい。子ども達の笑顔と歓声を身近に感じられるのは、高齢パワーの源になるというものだ。と言いつつも、コロナには勝てないしね~。さていったいどうなるかね~。
私も加わりたいくらいです。
さて、目を輝かせて小学生たち
どんなものを作るのでしょう。
楽しみです。
地元の小学校と地域の関わりが深い土地柄もありまして、伝統的な遊びを現在の子ども達に伝えて残すというささやかな取り組みです。
低学年はピ~という高い音が出る竹笛。時代劇に出てくる岡っ引きの呼び子と同じです(笑)
中学年はガリガリトンボ。そして高学年は竹とんぼを作ります。
出来上がって笛が鳴った時の笑顔、竹とんぼが遠くへ飛んだときの歓声、これらにエネルギーをもらって、続けています。
今年は、第7波とも言われるコロナが邪魔しそうです。