「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「みちのく紅葉・名湯めぐり」その4

2015年10月17日 | 旅行・レジャー

4泊5日の東北も、4日目を迎えるころにはツアー仲間との会話も少し弾んでくる。
今回のツアーで最も多かったのが、「ばってん長崎恋の街」の長崎の人。独特のイントネーションと、人懐っこい物腰で何となく親しみが湧く。
世間話の中に、互いの方言を出しながら言葉を交わす時間も残り少なくなる。

4日目は、今回ツアー第2の目標であった、奥入瀬渓流の散策。そして十和田湖へ。
8時過ぎにホテルを出て、ほどなく十和田湖を望む県道にでた。あいにく冷たい秋の雨がしょぼしょぼ。
しばらく走ったところから、狭い山道に入って行くと間もなく「この水の流れが奥入瀬渓流です」とガイドさんの声。
「少しの間車窓からお楽しみください」と。ものの10分も入った大型バス駐車場で降りて、渓流沿いを歩く。

  
     十和田湖の水を太平洋に流す渓流と渓谷美が見どころ                  上から下に向かって遊歩道が連なる。

完全な山歩き装備がなければ、遊歩道を完歩するには危険が伴うということで、私たちバスツアー客はバス駐車場付近を15分ばかり散策。
「奥入瀬渓流」という名前に、期待が少し膨れ上がって、音を立てる渓流と渓谷美を勝手に想像していた分、少しはぐらかされた感はあった。
なんせ前日、秋田県五所川原近くの荒れ狂う日本海を目にした翌日という順番の悪さもあったのかな。
それでもなんでも、とにかく一度は行ってみたかった奥入瀬渓流。感動に変わりがあろうはずがない。

ついで十和田湖へ。台風23号の後遺症で、風が強く、湖面は波打っている。本来なら湖面を周遊しているはずの遊覧船が桟橋に繋がれている。
ちょっと嫌な予感。添乗員さんが必死に交渉を試みてくれたが、残念!自然のいたずらには勝てない。
この旅行初めてのハズレに遭遇。湖面を遊覧しながらの紅葉見物はご破算に。ところが、その分の見返りがあった。
あの知恵子抄の高村光太郎の手による、愛する知恵子をモデルにした彫刻「乙女の像」を、湖畔の遊歩道を歩いて、間近に見ることが出来た。
 
   遊覧船欠航、桟橋に繋がれた遊覧船と十和田湖             「乙女の像」。光太郎の愛の深さを感じて

十和田湖を後にして、頂上に雲がかかったり時に晴れたりする岩手山を遠くに眺めながら、いよいよ宮城県へ。
作ったような渓谷美「厳美渓」を散策。鳴子湯の里温泉郷へ。最後の宿泊。

    
         まさに自然の力の偉大さを見せる厳美渓               鳴子(なるご)温泉、こけし工房

いよいよ最終日。朝一番にこけし工房を訪れ、職人技のこけしづくりを目の前で見学。
せっせせっせと北上してきた東北自動車道を、今度はひたすら南下する。
途中、福島県郡山で最後の集団昼食。5段重ねの蒸籠(せいろう)蒸しのご馳走に舌つづみ。

これでいわゆる東北6県、青森・秋田・岩手・山形・宮城・福島、各県に一応足跡を残してこの旅も終わることになった。
岩手・宮城・福島といえば、忘れもしない東北大震災の被災地であることは百も承知ながら、今回の旅行では太平洋側に行くことはなかった。
ただ、東北自動車道はトンネルが数えるほどしかない。山陽道や中国道と比べると、トンネルは無いに等しい。
そんな道路から見渡す平野は、右も左も黄金色の稲穂が無限大に広がっていた。
この黄色い絨毯が、被災され難儀に苦しむ人たちの、せめてもの生きる価値になっているであろうことを願わずにはいられなかった。

大過なく無事に戻れた。楽しい思い出多き東北の旅。またチャンスがあればいつか。 他人の楽しみに長々とお付き合い頂いて感謝!

コメント (8)
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