「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「冒険の連休」

2015年09月23日 | 家族・孫話

        

大人にとってのシルバーウイークは、子どもたちにとっても、2学期が始まって、少しだるさを感じ始めるころにやってきた、あり難い大型連休であることに違いはなさそうである。
親子そろっての行楽で、海外はじめ国内も多くの観光地でにぎわいをみせたことだろう。

そんな中、中三と中一の孫兄弟は、父方の実家を目指しておよそ70kmの道のりを、自転車で往復する冒険に打って出た。
出かける前にこんな話を知っていたら、ジジ・ババは大反対するに違いなかったろう。
出掛けた後に知ったのだから反対も何もない。只々無事な到着を祈るばかりであった。
もっとも、婿殿はもちろん、娘もこの冒険に賛成したのだから、ジジ・ババがとやかく言うには当たらないが、肝を冷やすほどの心配ではあった。

無事に帰って来た二人から、あれこれ苦労話を聞いた顛末を、ジジなりの咀嚼でここに残しておきたい。
午前11時、早めのお昼を済ませて出発した。行程は、クルマで1時間30分かかるいつもの帰省道路の国道、2号と187号を走った、という。
この道路は、山口県内で最も長い川とされる「錦川」に沿って、右に左に大きく蛇行しており、半円形のカーブも多い。
昔から、山陽側と山陰側を結ぶ山越えの難所とされた道である。

錦川といえば、あの錦帯橋の架かる清流でもあり、中国山地にある標高1085mの弟見山(おととみやま)を水源とする、流路園長110kmに及ぶ。そのような川の流れに逆らって、水源近くを目指すのだから、終始登り勾配である。まさに体力と気力の見せ所。
「ダンプカーが走ってくると怖かった」とは、やや慎重派のカー君の弁。

途中で本線から脇道に入ること2km。そこには、ババの実家がある。小さいころには泳いだりハヤを釣ったりした思い出の場所でもある。
アポも何もなしで突然訪れた二人に驚いた様子の義兄夫婦。それでも、わざわざ遠回りをして寄ってくれたことに大喜び。歓待した上にお小遣いまでもらって約30分の休憩。また本線に戻ってひたすらペダルを踏んだ。途中何度か、自販機コーナーで、ジュース飲んだりカップうどんを食べたりした。

そんなこんなでかれこれ6時間半かかってようやく、錦町のじいちゃん、ばあちゃんの家に無事着いた、ということだった。
兄ちゃんは「疲れた、ほんと大変じゃったけど、やっぱり面白かった」と、真っ黒い雪焼け顔から白い歯をのぞかせる。
カー君は「オレ疲れたよ。兄ちゃんが時々無茶な乗り方をするので注意したり、もう二度とお断り」だそうな。

婿殿曰く。「兄弟二人だから冒険を許した。一人ならOKしなかった」と。
途中二人で口げんかをしながらも、お互いを気遣い、前になったり後ろになったり、冒険ツーリングを楽しんだのであろう。
報せを受けて待つ錦町のばあちゃんは「胸が苦しくなるほど心配で、無事到着を待ちました」と、無事な到着と孫の成長ぶりを報告された。
そして、「もう二度とこんなことはさせないで」と息子に厳しく言い渡したとも付け加えられた。

もちろん私たちのパワーでは、全く想像もつかない長距離ツール。しかも車の往来も激しい国道を、よくもまあ・・・。
でもこういった体験は、体力面などの条件が許すなら、早いうちにしておいた方が良いようにも思う。
ま、いずれにしても何事もなく、目標を完遂したから笑って話せるのだが。

周囲は大いに心配したが、二人にとっては貴重な青春の1ページになったに違いない。よくやった!と褒めてやろう。

コメント (8)
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