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下流志向 内田樹

私は知らなかったが、帯に「日本中の親・教師を震撼させたベストセラー」とあるので、かなり有名な本なのかもしれない。彼の本では、カッコ書きの中で本音を語っているところが無性に好きなのだが、残念ながら本書では全くカッコ書きが登場しない(もともと講演を書きおこしたような文章に、カッコ書きはないのが当たり前なのだが‥)。その代わりに、内容自体の面白さは、彼の本のなかでもピカイチのような気がする。何故、こどもが勉強しなくなったのか、何故ニートという現象が日本で蔓延しているのか、そうした疑問にここまで説得力のある説明を目にしたのは初めてだ。また、「自分探し」という言葉の胡散臭さは常日頃感じていたが、それをここまで文章で解明してくれている文章も初めて読んだ。その他の話も皆、そうした新鮮さがあふれている。首尾一貫した思考と分析というものの威力を思い知らされる思いがする本だ。(「下流志向」 内田樹、講談社文庫)

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