2年近く前にベストセラーになった本書。あえてここで感想を書くまでもないかもしれないが、日米関係の見直し議論が少し熱くなっている現状を考え、日米関係のスタート地点に位置する日本国憲法について少し考えてみることにした。それから本書の著者の太田光の発言を、最近NHKで時々耳にするようになった。彼の発言は、聞いていて大変面白い発想のように思うのだが、言葉で聞くとどうも良く判りにくい。それならば文章になっていれば、少しは錬れていて判りやすいのではないかとも思った。本書の彼の発言は、思った通り、生の発言よりも随分判りやすく、彼の発言の意図がしっかり伝わってきた。本書の内容だが、最初の「宮沢賢治」の章はどうも「宮沢賢治」に関する評価だけ何故か思考停止状態になっている感じがしてもどかしく感じたが、その次の章の「憲法9条を世界遺産に」という本題に入って、やたら面白くなった。日本国憲法に「インディアンの精神」が受け継がれている話とか、憲法をドン・キホーテに喩えた展開などは、「憲法を擁護したいけれどどの様に擁護してよいか判らない」という私の様な人間には、大変有意義な視点を提供してくれている。2年前にこの本がベストセラーになったにも関わらず、憲法改正反対の機運が盛り上がらないのは何故か不思議だが、この本が結局「ガス抜き」の様な役割を果たしてしまったのではないかと危惧する。(「憲法9条を世界遺産に」中沢新一・太田光、集英社新書)
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