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日本の醜さについて 井上章一

「京都ぎらい」で一躍有名になった著者の建築史論。日本の無秩序な街並みや幼児性を断罪する歯に衣着せぬ物言いは健在だ。日本の建築家が世界で持て囃される理由の一つが日本の無秩序な街並みにあるという指摘、イタリアの建築遺産が第二次世界大戦後も多く残っている理由、ケンタッキーフライドチキンの店先のカーネルおじさんの人形の意味、日本の道路に歩道橋が多い理由など、どれを取っても著者の指摘は鋭い。ある意味「京都ぎらい」よりもセンセーショナルな一冊だと感心してしまった。(「日本の醜さについて」  井上章一、幻冬舎新書)

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