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暗い夜、星を数えて 彩瀬まる

常磐線車内で被災した25歳の女性作家が綴った東日本大震災の記録。津波と原発事故に翻弄されながらも、周囲の人々に助けられつつ自宅に戻るまでを綴った第1章、その後再び被災地ボランティアとして再訪した第2章、被災時に助けてもらった人々を再訪する第3章と続く。これらの文章から立ち上るのは、被災時の恐怖に留まらず、被災した人々の善意、一口に被災したと言って済ませることの出来ない被災者達の多様さなどだ。読者一人一人に、自分の経験と照らし合わせながら、あの災害ことを再考させてくれる貴重な一冊だ。(「暗い夜、星を数えて」 彩瀬まる、新潮社)

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