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去年の冬、きみと別れ  中村文則

2014年01月27日 | 読んだ本

本屋大賞ノミネート作品ということで読んでみたのだが、私にはどう評価したら良いのかよく判らない作品だった。最初の書き出しでは、色々な謎が提示され、それがどのように展開していくのか大変興味深かったのだが、後半以降は、話のつじつまを合わせるための説明なのか、別のことを言いたいのかがよく判らなかったのだ。一番大きな謎はびっくりするような見事な仕掛けで面白かったし、本書の評判の良さを考えると、一瞬ミステリーとして読んではいけないのではないかとも思ったが、そうだとすると細かい部分のつじつまあわせは何のためにあるのかが判らない。私にとっては、これまでこの作者の作品を読んだことがなかったことが、良く判らなかったという感想の最大の原因だったのかもしれない。(「去年の冬、きみと別れ」 中村文則、幻冬舎)