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彼女がその名を知らない鳥たち 沼田まほかる
2007年に刊行された著者の作品「猫鳴り」が静かなブームになっているらしい。先週も新聞の書評で「猫鳴り」が大きく取り上げられていたし、著者の新作も良く売れているらしい。本書は、そうした著者の本ということで、本屋さんで平積みになっているのを見つけ、読んでみることにしたものだ。著者の本を読むのは3作目だが、前に読んだ2冊はいずれも何ともやりきれない話だった。特に、「猫鳴り」などは、猫好きには辛すぎる話だった。本書の暗さが尋常ではないことも、読み始めてすぐに判った。3分の2ほど読んでも、特に大きな出来事もなく、執拗に独特の暗澹たる描写が続くのだが、その段階でもこの話が何処に行くのか判らない状況が続く。ミステリーであればこういう結末だろうと思っていると、最後のところでその通りにはなるのだが、それでも全ての描写がこの結末のためにあったということが判るとこの作者はいったい何者なのだろうかということが気になってくる。著者の作品は「イヤミス」の典型と言われるが、人間の暗くて汚い内面を執拗に描くことそのものがストーリーと不可分になってしまっているという点で本当に稀有な作家だと思う。(「彼女がその名を知らない鳥たち」 沼田まほかる、幻冬舎文庫)
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