goo

ヴィヴィアン・リー 衣装 風と共に去りぬ

映画「風と共に去りぬ」のスカーレット・オハラ役を演じたヴィヴィアン・リーの衣装をあしらったコレクティブル。出演映画は意外と数少なく20本にも満たないしTVの出演も1本だけであるがが、何と言ってもオハラ役でその名前を不朽のものにした女優である。アメリカ女優オールタイム・ベスト・ランキングでは16位にランクされている。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

ワンダフル・ライフ スティーブン・ジェイ・グールド

最近読んだ本の中で最も感動した1冊である。本書は、ブリティッシュ・コロンビアで発見された「バージェス頁岩」化石群の古生物学上の成果とその進化論に与えた影響を詳細に語った本だ。専門書ではないが決して読みやすい本ではない。しかし内容の面白さは圧倒的だ。「バージェス頁岩」化石群というのは、5憶7000万年前に起こった「カンブリア紀の大爆発」(=生物の突然の多様化)直後の様子を伝える古生物化石群で、その時代に「とても地球のものとは思えない」「現存するどの生物にも似ていない」奇妙奇天烈な生物たちがたくさん生息していたことを示しているという。すなわち、その化石群の詳細な研究は、我々が教科書などでよく知っている「系統樹」や「優勝劣敗の進化論」が間違っていることを示しているという。本書の中核は、本書のP63に掲げられた「従来の逆円錐形・多様化モデル」と「悲運多数死モデル」の比較図である。このように要約してしまうと何だか「トンデモ本」のように聞こえてしまうが、本書は至って真面目な科学の解説本である。生物学で最近こんなに面白い大きな発見があったことを知ってかなりショックを受けるが、それよりも本書に載っている「「マルレラ」「オパビニア」「ハルキゲニア」「ウィワクシア」「アノマロカリス」といったバージェス古生物の奇妙奇天烈さには心底驚かされる。それからこの本には学問の進歩とは何かを深く考えさせられる。バージェス頁岩化石を発見しながらその意味を正しく理解できなかったスミソニアン研究所所長ウィルコットと、再調査によってその意味を解き明かしたウィティントンら3名の学者の業績を対比しつつ、ウィルコットがどうしてバージェス頁岩の意味を理解できなかったのかをそれこそ執拗に解明していく第4章がそれだ。本書ではウィルコットの犯した間違いを丹念に追跡し、どんな情報が彼に欠けていたのか(例えば彼の時代には「大陸移動説」が発表されていなかった)、彼を固定観念に縛り付けたのはなんだったのか、そうした思索の積み重ねこそ学問の進歩なのだとということがよく判る。(「ワンダフル・ライフ」スティーブン・ジェイ・グールド、早川書房)
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )