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臨床的適応のない処方は避ける

2021-01-12 | 闘魂症例検討会
みなさん、こんにちは。
 
 
 
風邪、単純性気管支炎、単純性副鼻腔炎、軽症爪周囲炎、切開排膿を行った皮膚膿瘍、への抗菌薬処方が代表的。
 
 
 
抗菌薬処方の蔓延は世界的な傾向であり、Choosing Wisely Internationalでは「やらないほうがよいリスト」のトップに挙げられている。
 
 
 
薬剤熱、薬疹、耐性菌の蔓延、クロストリジウム・ディフィシル腸炎の発症、などが有害事象だ。
 
 
 
表:Choosing Wisely International「やらないほうがよい」トップ10リスト
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①     上気道炎・気管支炎・副鼻腔炎に対する抗菌薬投与
 
②     レッドフラグの無い腰痛への画像検査
 
③     低リスク群への術前ルーチン検査(心電図、胸部単純X線写真、血液検査)
 
④     進行期認知症または進行期がん患者に対する人工栄養療法
 
⑤     臨床的適応のない尿道カテ留置
 
⑥     低リスク群への心画像検査(冠動脈CTなど)
 
⑦     エビデンスの乏しいがん検診(PSA検診など)
 
⑧     毎年の骨密度検査
 
⑨     高齢者への抗精神病薬・長時間作用型ベンゾジアゼピン系鎮静薬
 
⑩     レッドフラグの無い頭痛への画像検査
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
 
ある種の抗菌薬には特殊な有害事象のリスクがある。
 
 
 
マクロライド系抗菌薬の内服では、薬剤代謝への影響で、心血管イベントのリスクが増加する。
 
 
 
フルオロキノロン系抗菌薬の内服では、多発神経炎、アキレス腱断裂、大動脈解離・大動脈瘤のリスク増加が示唆されている。
 
 
結核に対する部分治療となるので、未診断結核をマスクしてしまうことがある。

 

 

写真:与那原海岸

 

 

 

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