みなさん、こんにちは。
心雑音診察のポイントは下記です。
① 部位
② 大きさ（Levine grade 1－6）
③ pitch（high-low）
④ phase（収縮期・拡張期）
⑤ 音のシェイプ：漸減性など
今回は収縮期雑音についてです。
収縮期雑音は、その始まりと終わりのタイミングにより、下記のように分類されます。
収縮中期 (mid-systolic)：Ⅰ音の少し後から始まり、漸増したあと漸減しⅡ音の前で終わる。
① 心室流出路閉塞―大動脈弁狭窄、肺動脈弁狭窄、肥大型閉塞性心筋症など
② 閉塞を伴わない半月弁の形態的変化―大動脈弁の石灰化と硬化
③ ある種の僧帽弁閉鎖不全―特に乳頭筋不全
④ 発熱、貧血など高拍出になっているとき
⑤ 大動脈根部や肺動脈幹部の拡張
全収縮期（holosystolic）
僧帽弁または三尖弁閉鎖不全症、心室中隔欠損症、肺高血圧症を伴う動脈管開存症など。
収縮早期（early systolic）
Ⅰ音と同時に始まり、Ⅱ音のかなり前で終わるもの。
① 急性僧帽弁閉鎖不全症で左房コンプライアンスが低く収縮後期に左室左房間圧差がなくなるため。
② 三尖弁閉鎖不全症で右室圧正常のとき―三尖弁心内膜炎
③ 肺高血圧症を伴う心室中隔欠損症
収縮後期雑音（late systolic）
僧帽弁逸脱症による僧帽弁閉鎖不全症。
写真 グリーンランドの氷が予想を超える速度で溶けていることを示すグラフ：The Economist 誌より
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