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燃えるフィジカルアセスメント

総合診療医徳田安春の最新医学情報集。問診、フィジカル、医療安全、EBM、臨床研究に強くなれます。

検査が本当に必要か? 本当に役立つのか気になった時には

2015-11-16 | こんなとき総合診療科

 2012年1月に米国内科学会が、費用に見合わない価値の少ない検査のリストを公表しています。


 例えば、無症状でリスクの低い人に対しての負荷心電図のスクリーニング、

 胸部の病気の可能性のない時の術前胸部X線検査、

 診察で異常所見のない通常の失神に対する脳CT/MRI検査、

 診察正常でレッドフラグの無いいわゆる非特異的腰痛症患者の画像診断などです。


 基本的には、1)検査結果がその後の対処に影響しないとき、または、

 2)その疾患である可能性(検査前確立と呼びます)が極めて低く、もし異常と結果が得られても、本当に病気がある可能性が低いときには、検査を行うか再度考えようというものです。


 検査にはほとんどの場合、偽陽性(病気がない人を病気があると判定)と真陽性(本当に病気がある)があります。


 検査前確率が極めて低いときは、偽陽性(病気がない人を病気があると判定してしまうこと)の方が、真陽性(本当に病気があること)よりずっと大きくなるのです。

 

 念のためにと行った検査が、たまたま大丈夫であれば安心につながるかも知れませんが、偽陽性であったら、その後大変な不便・負担となることもあります。


 後遺症を残すこともあります。

 

 上記のような疑問をお持ちになったら、総合的な判断ができる医師へ受診されることをお勧めします。


 今回は以上です、大相撲九州場所が始まりました、休場明けの横綱白鵬はどうか?と皆さん関心をもたれたと思いますが、蓋をあけてみると、まったくの安泰、一人だけ中日勝ち越し八戦全勝です、白鵬にとってはいい休みだったのですね、では次回に。



ジェネラリスト診療が上手になる本(「ジェネラリスト・マスターズ」シリーズ 4)
徳田安春
カイ書林
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