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総合診療医Dr徳田安春の最新医学情報集

低アルブミン血症は低栄養の指標となり得るのか?

2020-04-28 | 闘魂症例検討会
みなさん、こんにちは。
 
 
徳田:では、まずケースの印象をどうぞ。
 
 
レジデント:そうですね。
 
血清アルブミン値2.9 g/dlとかなり低いので低栄養はあると思います。
 
 
徳田:たしかに血清アルブミン値は栄養状態との逆相関はあります。
 
主観的低栄養をアウトカムにしたときの血清アルブミン値 3.0 g/dl以上または3.0 g/dl未満による尤度比データを表で示します。
 
 
表:血清アルブミン値 3.0 g/dl未満または3.0 g/dl以上による低栄養(*)への尤度比
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
3.0 g/dl未満:陽性LR (95% CI): 3.3 (1.6-6.9) 
 
3.0 g/dl以上:陰性LR (95% CI): 0.88 (0.79-0.95)
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
*低栄養は専門家による主観的外観評価subjective global assessment (SGA)による判定。
LR=likelihood ratio, CI=confidence interval
 
 
レジデント:陽性尤度比3.3ですので、確率はかなり上がりますね。
 
ところで、検査前確率はいかがでしょうか。
 
 
徳田:成人の入院患者での低栄養の有病率は報告やセッティングで異なります。
 
まあ、その報告も1040%と幅がありますね。
 
続きは次回。
 
 
 
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