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イスラエルは直ちに攻撃止めよ『ガザとは何か』

2024年09月26日 | 読書

昨年10月以来、もう1年になろうとする。ガザ地区を中心とするパレスチナに対するイスラエルへの攻撃が今日も続いている。ガザ地区が廃墟と化し、多くの女性、子どもを含む犠牲者が4万1千人を越えて、さらに増える一方。イスラエルは自衛であり、ハマスのせん滅、人質救出と言う。しかし、残虐な光景はパレスチナ人を皆殺しにしてパレスチナの国づくりを断念させようと映る。昨年直後の講演をもとにしたこの本は今に至る問題の根源を詳細に解説。鋭く、ストレートな物言いは分かりやすい。ガザの住民の7割が難民であり、なぜそうなったのか。2007年に始まったイスラエルによるガザの封鎖の中での生と死、今さらながら状況を深く知る。強調するのは、イスラエルのジェノサイド(大量殺戮)であること。イスラエル建国から始まる入植者による植民地国家であり、パレスチナ人に対するアパルトヘイトと断言する。まったくの同感である。著者が呼びかけている「即時停戦」、そして「イスラエルを戦争犯罪としての処罰」。それがアパルトヘイトの終了につながり、奪われているパレスチナ人の自由、人権を取り戻して人間らしく生きることができると言う。今、イスラエルはレバノンへの地上侵攻にも言及、さらなる戦火拡大も避けられない情勢。聞く耳を持たないイスラエルに支援を続けているアメリカはもちろん、国際社会はこの国の愚行を改めさせなければならない。

     

 

(『ガザとは何か』より転載)

     (同)